Select Language

先着50名!完走すれば

必ずアマギフGET

スケーラビリティ問題の改善に取り組むイーサリアム、勢力を増すイーサリアム・キラー

スケーラビリティ問題の改善に取り組むイーサリアム、勢力を増すイーサリアム・キラー

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.05.13 14:43
スケーラビリティ問題の改善に取り組むイーサリアム、勢力を増すイーサリアム・キラー

update 2022.05.13 14:43

先日、人気仮想通貨(暗号資産)イーサリアム(ETH)の考案者として知られるヴィタリック・ブテリン氏が、YouTube の「Bankless Podcast」で同ブロックチェーンにおけるロードマップ(開発計画)を共有しました。[1]その中でブテリン氏は、イーサリアムがブロックチェーンデータをより俊敏に、より軽量化する必要があると説明し、スケーラビリティ問題を改善する必要があることを強調しました。

以前からイーサリアムは、次世代のブロックチェーンであるイーサリアム2.0に移行することを発表しており、既にテストネットワークを稼働させています。さらに、2022年中にイーサリアム2.0に移行すると見込まれていますが、これがスケーラビリティ問題を改善するきっかけになると期待されています。

足元では、代替となり得るブロックチェーンが勢力を伸ばしてきており、これら仮想通貨の時価総額がイーサリアムに迫ってきています。イーサリアムはビットコイン(BTC)に次ぐ仮想通貨市場でNo2の地位を維持してきましたが、その座を守り抜くことができるでしょうか。

スケーラビリティ問題への対処

スケーラビリティ問題とは、ブロックチェーンの処理能力が制限されていることに起因する障害のことを指します。イーサリアムは人気ブロックチェーンであることから、取引需要に対して処理が追いつかずに慢性的にスケーラビリティ問題を抱えており、その解決がここ数年の課題となっています。

結果的に、イーサリアムのユーザーは、取引が集中する時間帯に手数料が高騰したり、取引の処理が遅延するなどの現象に悩まされています。手数料に関しては、2019年時点から比較すると、少なくとも10倍以上の水準にまで高騰しています。

イーサリアムにおける手数料の推移チャート

画像引用:statista

近年では、特にNFT(ゲームアイテムやデジタルアートなどのコンテンツをトークン化する手段として利用される技術)やDeFi(ブロックチェーン上における金融関連サービス)などの流行から、イーサリアムブロックチェーン上でのDApp(分散型アプリケーション)開発が活発になってきており、スケーラビリティ問題が表面化しています。

なお、DAppプラットフォームとして最大のイーサリアムは幅広いDAppを提供していますが、取引数上位5つまで全てNFTとDeFi分野のものが独占しています。

knowledge DAppとスケーラビリティ問題

DAppはブロックチェーン上で動作するアプリケーションで、ゲームから金融関連サービスまで多様な機能を提供します。DAppの普及で色々な用途でブロックチェーンを活用できるようになりましたが、取引量が飛躍的に増加してスケーラビリティ問題を加速する結果となりました。従って、イーサリアムを筆頭に、DAppプラットフォームとしての役割を果たすブロックチェーンには、高い情報処理能力が求められています。

NFTやDeFiは2021年に爆発的に市場規模を拡大しましたが、今後もその流れは継続すると考えられます。このような背景から、イーサリアムにおけるスケーラビリティ問題は、同ブロックチェーンにおける最重要課題として認識されています。

開発が進むイーサリアム

現在、イーサリアム(ETH)はロードマップとして5段階のアップグレードを計画しています。「マージ(merge)」と呼ばれる第1段階は、既存のコンセンサスアルゴリズム(ブロック生成のルール)をPoW(プルーフ・オブ・ワーク)からPoS(プルーフ・オブ・ステーク)へ完全に移行することを目的としたもので、2022年前半に完了するとの見通しが立てられています。

knowledge PoWとPoSの性能差

現行のイーサリアムブロックチェーンにおけるTPS(1秒あたりに処理できる取引件数)は、15件程度だといわれています。一方、PoSを採用するイーサリアム2.0のTPSは、最大10万件にまで達すると考えられています。もちろん、ブロックチェーンの性能はTPSだけで決まるわけではないですが、この効率性の向上はスケーラビリティ問題の改善に向けた鍵になる要素だといえるでしょう。

PoSはPoWと比較してより効率的な方法でブロックを生成することが可能なことから、スケーラビリティ問題の直接的な改善策になると考えられています。加えて、第2段階の「サージ(surge)」では、ZKロールアップというセカンドレイヤー(レイヤー2)の高速化ソリューション開発が計画されています。

イーサリアムのセカンドレイヤーは、互換性を持つブロックチェーンとして構築されたものであり、メインとなるイーサリアムブロックチェーンにおける処理を分散化して手助けすることを可能にします。現在、イーサリアムのセカンドレイヤーとしては、ポリゴン(MATIC)やアーブトラム(ARB)、パラステート(STATE)などが利用されていますが、サージによって強化される可能性があるといえるでしょう。

イーサリアムにおけるセカンドレイヤーの図解

ブテリン氏は、過去1年間でイーサリアムのセカンドレイヤーが劇的に進歩していると評価したものの、更なる改善が必要になることを示唆しました。イーサリアムに関してブテリン氏は、まだ大規模に普及させることが難しい段階にあると述べ、これらのアップグレードが重要な役割を担うことを説明しています。

特にブテリン氏はマージとサージが最も重要なアップグレードになると強調しました。ブテリン氏は、現時点でのイーサリアムの完成度を50%と言及しており、マージとサージが完了すれば、それが80%のところまで来ると解説しました。マージとサージの後には、「ヴァージ(verge)」と「パージ(purge)」、「スプラージ(splurge)」のアップグレードが控えていますが、ロードマップ全体が完了するまでに更に6年の年月を要すると見通されています。

なお、コンセンサスアルゴリズムがPoWからPoSに移行することに伴い、ステーキングの受け入れが既に始まっています。PoSが本番環境で採用されるまでイーサリアムの引き出しができなくなるという制限があるにも関わらず、既に多額のイーサリアムがステーキングされています。

イーサリアム・キラーの台頭

イーサリアム・キラーとは、DAppプラットフォームとしてイーサリアムの座を狙うブロックチェーンを指します。その多くは、スマートコントラクトを実装しているだけでなく、PoSを採用して高速な取引や安い手数料での利用を実現しており、イーサリアムが抱えている課題をある程度克服しているのが特徴です。具体的には、ポルカドット(DOT)やイオス(EOS)、エイダコイン(ADA)、ソラナ(SOL)などの仮想通貨のブロックチェーンや、バイナンス・スマート・チェーン(BSC)がイーサリアム・キラーに該当すると考えられます。

イーサリアム・キラー
point スマートコントラクトとは

スマートコントラクトとは、ブロックチェーンを利用した契約の自動実行プログラムのことです。スマートコントラクトは、ブロックチェーン上で動作するDAppを構築する核となる技術であることから、多くのブロックチェーンで実装されています。

例えば、仮想通貨取引所のBinance(バイナンス)が開発するバイナンス・スマート・チェーンでは、独自仮想通貨であるバイナンスコイン(BNB)の価値が高まっており、その時価総額は仮想通貨市場全体で第3位となる約800億ドルにまで拡大しています。イーサリアムの時価総額が約4,000億ドル程度であることを考えると、まだまだ差はありますが、確実に追い上げてきているといえるでしょう。(2022年1月時点CoinMarketCapより)

DeFi関連サービスの利用に関しても、バイナンス・スマート・チェーンはイーサリアムに迫っています。イーサリアムにおけるDeFi関連サービスが400程度であるのに対し、バイナンス・スマートチェーンは280を超えるサービスを展開することに成功しています。

なお、ブロックチェーンに預け入れられた仮想通貨の額を示す「ロック総額(TVL)」は、イーサリアムが約1,500億ドル、バイナンス・スマートチェーンが約150億ドルで差はありますが、将来的にどうなるかはわかりません。

イーサリアムとバイナンス・スマート・チェーンにおけるTVL比較

画像引用:THE BLOCK

イーサリアムのアップグレードに遅れが生じれば、手数料も安く使い勝手の良いバイナンス・スマート・チェーンやその他のイーサリアム・キラーが覇権を握る可能性もあるので、近い将来に逆転する可能性もあるといえるでしょう。あるアナリストは2021年にDeFi関連サービスにおけるイーサリアムのTVL比率がほぼ100%から70%の水準まで下落した事実から、仮想通貨市場でイーサリアム・キラーがシェアを奪いつつあることを指摘しています。

更に仮想通貨市場では次なるイーサリアム・キラーも登場することが予想されていることから、イーサリアムを中心としたDAppプラットフォームの覇権争いは激化していくと予想されています。

新分野で利用が広がるイーサリアム

2021年、イーサリアム価格は4,500ドルの大台を突破して史上最高値を更新しました。当記事執筆時点では、2021年末から続く仮想通貨市場全体の低迷に影響を受ける形で、イーサリアム価格は3,000ドル付近を推移していますが、再度、上昇に転じることが期待されています。

イーサリアムとUSDの価格チャート

画像引用:TradingView

イーサリアムは、Facebook(フェイスブック)が社名を「Meta」に変更して脚光を浴びたメタバース(インターネット上に構築された三次元の仮想空間)などの分野で利用され始めており、今後も需要を伸ばしていくと予想されています。これらの需要に対応するには、スケーラビリティ問題を改善することが必要条件となりますが、イーサリアムはどのような進化を遂げるのでしょうか。2022年もイーサリアムブロックチェーンの開発活動から目が離せません。


Date

作成日

2022.01.18

Update

最終更新

2022.05.13

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

海外FXで出金できなくなる?2026年6月のクロスボーダー収納代行規制に伴いトレーダーがとるべき対策とは

海外FXで出金できなくなるリスクが高い人について説明します。2026年施行の「クロスボーダー収納代行規制」により、これまで通りの国内銀行送金による出金が難しくなるとみられています。本記事では出金リスクを抑える方法もご紹介します。
update2026.03.30 19:00

海外FXの国内銀行出金は6月以降も使える?改正資金決済法の施行で何が変わるのか

2026年6月1日に改正資金決済法が施行されたことで、ユーザーの間では「いよいよ出金できなくなるのでは?」と不安が広がっています。本記事では、改正資金決済法の施行が海外FXに与える影響や、6月以降も国内銀行送金が使えるのかを解説します。
update2026.06.10 19:00

海外FXに仮想通貨で入出金する方法は?規制強化で仮想通貨送金が最適解か

海外FXにおける国内銀行送金のリスクが高まっており、海外FXユーザーは入出金手段の見直しを迫られています。そんな中、代替手段として注目を集めているのが仮想通貨での入出金です。この記事では、海外FXとの仮想通貨入出金の方法や送金ルート、注意点などを解説します。
update2026.06.02 19:00

「海外FXは終わり」は誤解!規制後もトレードを続けるには

海外FXが終わりといわれている背景には法改正によるクロスボーダー収納代行規制があります。たしかに規制によって国内銀行送金による入出金は難しくなるとみられていますが、海外FXというサービス自体が終わるわけではありません。本記事では、今後も海外FXを使い続けるために最低限やっておくべき準備について解説します。
update2026.06.01 19:00

HFMへ仮想通貨入金してみた!早い・安い・簡単の三拍子ルートを検証

HFMへ早く・安く・簡単に仮想通貨入金するならXRPがおすすめです。実際の操作画面の画像付きで最短1分・手数料数十円の入金方法を分かりやすく解説します。リアルな感想もぜひ参考にしてください。
update2026.04.16 19:00

PeskaがUSDTでの入出金に対応!仮想通貨取引所・個人ウォレットへの送金が可能に

PeskaがUSDTによる入出金に対応しました。2026年6月に改正資金決済法が施行されたことで、海外FXユーザーの間では規制によって、「国内銀行送金を利用できなくなるのでは」という懸念が広がっていました。PeskaがUSDTに対応した背景には、こうしたユーザーの懸念を払拭する狙いがあるとみられます。本記事では、PeskaでUSDT送金を利用する際の条件や注意点を解説します。
update2026.06.15 19:00

海外FXに海外取引所経由で入出金できなくなる?仮想通貨の金商法移行で無登録業者への規制が強化

仮想通貨の金商法移行に伴い、金融庁は無登録業者である海外取引所への規制強化を進める見込みとされています。本記事では、金融庁の規制強化の方針や、代替となるウォレット経由の送金ルートなどを紹介します。
update2026.06.09 19:00

HFMがKATANA(カタナ)口座をリリース!Exnessキラーになるか?

HFMがハイスペック口座であるKATANA口座をリリースしました。最大の特徴は、無制限レバレッジと低スプレッドという、2つの要素を兼ね備えている点です。本記事では、KATANA口座のスペック・特徴を解説するほか、ExnessやXMTradingと条件を比較します。
update2026.05.07 19:00

XMTradingのアプリがなくなった!?独自アプリが利用不可に

XMTradingのスマートフォン向け独自アプリが、4月15日から利用できなくなりました。本記事では、今回のXMTradingの独自アプリ廃止に関する詳細のほか、代替手段について説明します。
update2026.04.17 19:00

海外FXの入出金におすすめの仮想通貨ウォレットは?選び方や注意点も解説

海外FXでの仮想通貨入出金の重要性が高まっています。 ウォレット経由で送金する際、使用するウォレットの選び方にもポイントがあります。本記事では、海外FX入出金におすすめの仮想通貨ウォレットを紹介し、選び方や利用時の注意点なども解説します。
update2026.04.02 19:00

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

当社コンテンツの著作権は当社に帰属します。当社が提供する共有機能や、SNSシェアや引用など、適切な範囲でのご利用は歓迎しております。ただし、商用利用や内容改変を伴う転載、当社と競合するサイトへの転載等、不正な再使用はご遠慮ください。なお、当社が不適切または不正な利用と判断した場合、当該コンテンツの削除その他必要な措置を講じる場合があります。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル