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【IMMポジション】円、ネットポジションが大幅減

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【IMMポジション】円、ネットポジションが大幅減

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update 2021.06.24 15:50
【IMMポジション】円、ネットポジションが大幅減

update 2021.06.24 15:50

ユーロとポンド、共にネットポジションが増加

米商品先物取引委員会(CFTC)は21日、15日火曜日時点の建玉報告を公表した。[1]シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)通貨先物市場における投機筋の通貨別ポジションは下記の通り。

円、ネットポジションが約26%急減

円は対ドルで4万6,850枚の売り越し(ネットショート)であった。ネットポジションは先週比では9,536枚の大幅な減少となる。先週、ネットポジションは約20%急増していたが、再び売り優勢の展開となっている。また、3月16日時点で約1年ぶりに円ショートに転じて以降、円の売り越しは14週間続いている。

IMMドル円ネットポジション

画像引用:MQL5経済指標カレンダーのCFTC JPY投機筋ポジション

建玉別の増減率を見ると、買い建玉(円ロング)が前週比マイナス15.7%、売り建玉(円ショート)はプラス8.2%となった。円ロングが大きく減少する一方、円ショートは増加したことにより、ネットポジションの急減に繋がった。

【円ポジション】

建玉 先週 今週 増加率
ロング 27,248 22,974 -15.7%
ショート 64,562 69,824 8.2%
ネット -37,314 -46,850 -

【円ポジション】

ロング
先週 今週 増加率
27,248 22,974 -15.7%
ショート
先週 今週 増加率
64,562 69,824 8.2%
ネット
先週 今週 増加率
-37,314 -46,850 -

ドル円は14日の週初に週間安値となる109円61銭まで下落した。その後の16日には、市場の注目が集まっていた米連邦公開市場委員会(FOMC)にて、利上げ時期を前倒しすることが示唆された他、米連邦準備理事会(FRB)パウエル議長のインフレに対する見解にも変化が見られたことなどにより、早期のテーパリング観測が再燃した。これにより、米10年債利回りが1.59%近辺まで上昇したことを手掛かりに、ドル円は110円82銭台まで買われ、2ヶ月半ぶりの円安・ドル高水準を付けた。しかしながら、ドル円は3月31日に付けた年初来高値である110円97銭を手前に伸び悩むと、過剰流動性相場の逆流を警戒したリスク回避的な円買いや米長期金利の急低下に加え、米経済指標が総じて軟調な結果であったことなどを受け、一転して売りに押され、週末18日には110円20銭台で取引を終えている。

ユーロ、ネットポジションは反転増加

ユーロは対ドルで11万8,186枚の買い越し(ネットロング)となった。先週比では10,973枚の増加となり、主要7通貨では最もポジション数が変動した。先週、8週ぶりに減少したネットポジションは、再び増加に転じた。

IMMユーロネットポジション

画像引用:MQL5経済指標カレンダーのCFTC EUR投機筋ポジション

建玉別の増減率を見ると、買い建玉(ロング)が前週比マイナス9.1%、売り建玉(ショート)はマイナス25.8%となり、ショートポジションの大幅減がネットポジションの増加に繋がった。

【ユーロポジション】

建玉 先週 今週 増加率
ロング 232,103 210,816 -9.2%
ショート 124,890 92,630 -25.8%
ネット 107,213 118,186 -

【ユーロポジション】

ロング
先週 今週 増加率
232,103 210,816 -9.2%
ショート
先週 今週 増加率
124,890 92,630 -25.8%
ネット
先週 今週 増加率
107,213 118,186 -

ユーロ圏4月鉱工業生産が市場予想を上回った他、EUと米国がボーイングとエアバスの補助金を巡る貿易紛争が合意に達したことなどが好感され、ユーロドルは15日に週間高値となる1.2148ドルまで上昇した。しかしながら、その後はタカ派的な米FOMCを受けたドル買い圧力が強まった。また、先週開催された欧州中央銀行(ECB)理事会にて、ラガルド総裁がパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)終了議論は時期尚早と発言したことに続き、17日にレーン専務理事もハト派的な発言をしたことを受け、ユーロは売りに押される展開となった。週末18日に、ユーロドルは約2ヶ月ぶりの安値水準となる1.1847ドルまで急落する場面が見られた。

ポンド、ネットポジションが約16%増

ポンドは対ドルで3万2,170枚の買い越し(ネットロング)となった。先週比では4,456枚の増加となる。尚、2020年12月初旬にネットロングに転じて以来、ポンドの買い越しは28週間続いている。

IMMポンドネットポジション

画像引用:MQL5経済指標カレンダーのCFTC GBP投機筋ポジション

建玉別の増減率を見ると、買い建玉(ロング)がマイナス6.8%、売り建玉(ショート)はマイナス26.9%となった。ショートポジションが大幅に減少したことが、ネットポジションの増加に繋がった。

【ポンドポジション】

建玉 先週 今週 増加率
ロング 59,238 55,203 -6.8%
ショート 31,524 23,033 -26.9%
ネット 27,714 32,170 -

【ポンドポジション】

ロング
先週 今週 増加率
59,238 55,203 -6.8%
ショート
先週 今週 増加率
31,524 23,033 -26.9%
ネット
先週 今週 増加率
27,714 32,170 -

英国では、新型コロナウイルス(COVID-19)の変異株であるデルタが猛威を振るっており、1日の新規感染者数が急増していることにより、行動制限の解除を延期した。これにより、景気正常化の遅れを懸念したポンド売りが出た。その後は、16日に発表された英5月消費者物価指数(CPI)が、1年10か月ぶりの伸びを示したことを手掛かりに、ポンド買いが優勢となる場面が見られた。しかしながら、タカ派的な米FOMCを受けたドル買いに加え、英5月小売売上高が市場予想を下回ったことなどを受け、ポンド売り圧力が強まった。週末18日に、ポンドドルは一時約2ヶ月ぶりの安値水準となる1.3791ドルまで下落して取引を終えた。

主要7通貨はまちまちの展開に

円(JPY)、ユーロ(EUR)、ポンド(GBP)、豪ドル(AUD)、スイスフラン(CHF)、カナダドル(CAD)、NZドル(NZD)の7通貨では、ネットポジションの増減が入り混じる、まちまちの展開となっているが、円と豪ドルのみネットショートポジションに傾いている。その他の通貨のポジションは下記の通り。

【その他通貨ポジション】

通貨 建玉 先週 今週 増加率
AUD ロング 48,150 40,139 -16.6%
ショート 57,587 58,019 0.7%
ネット -9,437 -17,880 -
CHF ロング 12,649 14,875 -17.6%
ショート 11,573 5,488 -52.6%
ネット 1,076 9,387 -
CAD ロング 80,989 73,071 -9.8%
ショート 35,708 28,817 -19.3%
ネット 45,281 44,254 -
NZD ロング 21,962 18,466 -15.9%
ショート 16,456 15,201 -7.6%
ネット 5,506 3,265 -

【AUDポジション】

ロング
先週 今週 増加率
48,150 40,139 -16.6%
ショート
先週 今週 増加率
57,587 58,019 0.7%
ネット
先週 今週 増加率
-9,437 -17,880 -

【CHFポジション】

ロング
先週 今週 増加率
12,649 14,875 -17.6%
ショート
先週 今週 増加率
11,573 5,488 -52.6%
ネット
先週 今週 増加率
1,076 9,387 -

【CADポジション】

ロング
先週 今週 増加率
80,989 73,071 -9.8%
ショート
先週 今週 増加率
35,708 28,817 -19.3%
ネット
先週 今週 増加率
45,281 44,254 -

【NZDポジション】

ロング
先週 今週 増加率
21,962 18,466 -15.9%
ショート
先週 今週 増加率
16,456 15,201 -7.6%
ネット
先週 今週 増加率
5,506 3,265 -

release date 2021.06.23

出典元:

ニュースコメント

ポストコロナを見据え動き出したFRB

16日の米FOMC終了後の定例記者会見にて、FRBのパウエル議長がテーパリング議論の開始を宣言した。今回のFOMCでは、ゼロ金利政策の解除時期に加え、四半期に一度、正副議長や地区連銀総裁などの参加者18名それぞれが示す中期の政策見通しなどのいずれもが、市場予想を上回るサプライズの結果であった。これにより、ドルは買い優勢の展開となっており、8月26日から28日に開催が予定されているジャクソンホール会議にて、パウエル議長がテーパリングを示唆する可能性が高まっている。また、FOMCは3月時点より景気見通しを引き上げた他、景気正常化に向けて焦点となっている物価見通しに関しては、21年10~12月期に前年同期比3.4%に達し、目標の2%を大きく上回ると見ている。今後発表される物価や雇用などの経済指標が強いものとなれば、利上げの更なる前倒しの可能性がある。他方で、ECBは6月10日、現状の金融政策を維持する決定を下している。FRBとECBの金融政策スタンスの格差が意識され始める中、IMMポジションの内で最大のネットロングポジションを形成するユーロの売買動向に変化が見られるか注目したい。


Date

作成日

 : 2021.06.23

Update

最終更新

 : 2021.06.24

著者情報

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arw
Peranakanka

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。慶應義塾大学卒。

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