作成日
:2021.06.03
2021.08.02 09:27
当社(FXplus)が実施した、2021年1月から4月のFX取引における「取引ボリューム」と「銘柄別取引割合」の集計結果より、FXユーザーが急増していることや日経と金の取引が好調であることが分かった。
コロナ禍による金融市場の混乱によりFXユーザーが急増
FX取引量(対象月:1~4月)
今回の調査では、2021年1月~4月のFX取引量が前年比1.5倍で増加していることがわかった。過去2年間の同時期における取引量の推移をみると、2019年から2020年にかけて、213%も取引量が急増していることがわかる。これは、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、金融市場の混乱でボラティリティが大きくなったのを収益機会ととらえた個人が一気に増えたことが要因であると考えられる。さらに取引量を月別にみた下記グラフでは、ちょうど、新型コロナウイルスの感染拡大が加速し、外出自粛ムードが高まった2020年3月と、首都圏に2回目の緊急事態宣言が発令された2021年1月に取引量が増加していることがわかる。
FX月別取引量(対象月:1月~4月)
さらに、取引口座毎の入金額も同時期に増えていることが下記のグラフから見て取れる。取引量の増加が顕著なのに対し、2021年の1取引口座あたりの投資額は、2019年や2020年と比べてさほど大きな変化はみられない。これはコロナ禍でFX初心者が増加し、少額での投資が増えたことに加え、これまで大口投資をしていた一部ユーザーが金融市場の混乱を前に慎重な取引を行った結果であると考えられる。
取引口座毎の投資額(対象月:1月~4月)
金融混乱の中でボラティリティの高い銘柄の取引きが増加
2021年の銘柄別取引割合(対象月:1月~4月)
前年比較(対象月:1月~4月)
2021年1月~4月に取引された銘柄の中で、日経(JP225)の取引が全体の5割弱を占めていることがわかった。もともと、日経は株式指数の中でもボラティリティが高く、為替に比べると予想が立てやすいことから、常に取引銘柄の上位にランクインする銘柄である。しかしながら、2019年~2021年の日経の取引量をまとめた下記のグラフをみると、2020年の日経取引量が前年比5倍と急激な伸びをみせている。2020年はコロナショックからの暴落もみられたが、逆にそれをチャンスととらえた投資家も多かったようだ。さらに今年に入ってからの日経は、2月に3万円を突破し、30年半ぶりの高値を迎えたこともあり、2021年の取引量も前年比2倍で伸び続けている。
日経(JP225)の取引量(対象月:1月~4月)
金の取引量にも注目
金(XAUUSD)の取引量(対象月:1月~4月)
今回の調査結果では、金(XAUUSD)の取引量が2021年に大きく増加したこともわかる。2019年の同時期に比べると、取引量はほぼ4倍にまで上昇している。また、金と同様にボラティリティが大きいのが英ポンドである。下記のグラフはポンド/円(GBPJPY)、ユーロ/ポンド(EURGBP)、ポンド/ドル(GBPUSD)の各取引量をまとめたグラフであるが、これらの対ポンド通貨ペアの取引量も増加傾向にある。
対ポンド通貨ペアの取引量(対象月:1月~4月)
金(XAUUSD)の取引量を押している要因は何か、考えてみる。
2017年に仮想通貨(暗号資産)を取引するトレーダーが急増したのだが、2019年に仮想通貨の国内FXのレバレッジが規制されたことにより、仮想通貨を好むトレーダーが仮想通貨と同様にボラティリティの高い金にシフトしていったという経緯がある。これが、まず、金の取引量が増え始めたきっかけであると考えられる。そして、昨年2020年から今年にかけて再び仮想通貨取引が活発化している。仮想通貨に参入した初心者はFXにも参入する傾向があるため、こうした初心者たちも同じように仮想通貨と性質の似ている金取引に興味を持ち、取引量の上昇を押しているのではないかと考えられる。
release date 2021.06.03
【調査内容】
調査期間 : 2021年1月1日〜2021年4月30日
調査テーマ: 2021年の1月~4月までのFX取引量と取引銘柄の割合
対象者 : アジア地域居住、20~60歳までのFX利用者
※本調査に掲載されているデーターを引用/転載する場合は、「FXplus引用」と明記頂きますようお願い申しあげます。
今回の調査では、ボラティリティの高い銘柄が多く取引されているということがわかった。もともと日経のようなボラティリティの高い株価指数は人気のある銘柄ではあるが、最近では多くの証拠金が必要になる株価指数よりも、金(XAUUSD)のような少ない証拠金で手軽に一攫千金を狙うトレーダーが増えているようだ。成功者がSNSで自身の稼いだ金額などを公開し、積極的に拡散しているというのも大きく影響している。また、コロナ禍でストレスや経済的ダメージを受けている人が多いという背景からも、一攫千金を狙ったギャンブル性の高い銘柄が好まれるのではないかと推測する。
作成日
:2021.06.03
最終更新
:2021.08.02
海外FX歴13年。
2003年、キプロスの某ブローカーのディーリングデスクに勤務し、その後、オーストラリアのプライムブローカーで、ポジション管理の責任者を務める。
その後、フォレックス・マグネイトの記者を経て、当社の編集部員に着任。
海外FXブローカーのディーリングの仕組みや、顧客管理、ポジション管理について詳しい知識と実践を元にした記事を執筆。
ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。
お問い合わせ先 [email protected]
Milton Marketsが夏トク15%入金ボーナスキャンペーンを開催!
2023.06.21 19:30
XMTradingがF1チームスクーデリア・アルファタウリとスポンサーシップを締結
2023.03.28 20:00
海外FX業者で取引できるエネルギー銘柄は?取引の種類やメリットを解説
2023.02.27 20:00
仮想通貨HOOKとは?将来性は?Hooked Protocolが提供するWild Cashも解説
2022.12.13 21:00
Huobi(旧Huobi Global)は日本居住者向けサービスを停止していない?
2022.12.08 19:30
分散型取引所dYdXの使い方をイチから解説!注意点も紹介
2022.12.01 20:00
免責事項:Disclaimer
当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。
本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。
Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー