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Delphi Digital、NFTに焦点を当てたオンチェーン投資ファンドを立ち上げ

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update 2022.04.20 12:27
Delphi Digital、NFTに焦点を当てたオンチェーン投資ファンドを立ち上げ

update 2022.04.20 12:27

NFTおよび関連テクノロジーに500万ドル以上の投資を行う見通し

仮想通貨(暗号資産)市場で投資およびコンサルティング、調査業務を展開するDelphi Digitalが、DeFi(分散型金融)プロトコルのSyndicateと提携し、NFT(Non-Fungible Token)に焦点を当てたオンチェーンの投資ファンドを立ち上げたことが明らかになった。[1]

この投資ファンドはDelphi INFINFTと呼ばれ、NFTおよびNFTマーケットプレイスやソーシャルトークン、自立分散型組織(Decentralized Autonomous Organization, DAO)、フラクショナリゼーション(細分化技術)、NFTインフラなどの関連テクノロジーへの投資を目的にするという。[2]Delphi Digitalは既にブロックチェーンゲームのAxie Infinityで利用可能なNFTなどにも投資しているが、Delphi INFINFTを通じて更に500万ドル以上の資金を同市場に費やす見通しだ。Delphi Digitalの共同創設者であるYan Liberman氏は、ゲームがNFT分野のひとつに過ぎないと述べ、その他分野も含めて投資ファンドが支援すべきだとの意見を呈している。

NFTは従来の仮想通貨と異なる性質を有しており、価格変動が激しいことなどが懸念されているようだ。これに対してLiberman氏は、ボラティリティの高さは長期投資においてさほど問題にならず、むしろ有利な価格でエントリーする好機を生むとの楽観的な見方を示している。また、Liberman氏はデューデリジェンスや投資委員会での徹底的な議論を経て判断を行うと説明し、Delphi DigitalによるNFT投資がベンチャー投資のプロセスと何ら変わらないことを強調した。

仮想通貨市場ではFlamingo DAOなどもオンチェーンの投資ファンドを設立してNFT投資を実践している。Delphi DigitalはBITKRAFTと提携して仮想通貨およびブロックチェーン関連プロジェクトへの投資機会を模索するなど、仮想通貨市場で勢力的な動きを見せているが、今後も同社の取り組みに注目していきたい。

release date 2021.05.18

ニュースコメント

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NFTプラットフォームの開発競争が激化


仮想通貨市場ではNFTが次なる成長分野として注目を集めているが、今年に入ってから世界最大の仮想通貨取引所であるバイナンスが独自NFTプラットフォームの立ち上げを発表するなど、業界の動きが本格化し始めているようだ。これに追従するように、多くの企業がNFTプラットフォームの開発に着手しており、最近では米大手マーケットプレイスのイーベイがNFTの取り扱いを開始する計画を明らかにしている。その他、コンテンツ大国の日本でも株式会社スマートアプリが国産NFTプラットフォームである「nanakusa」のベータ版をリリースしているという。NFTはゲームやアート、音楽などのエンターテイメントだけに留まらず、様々な分野で活用が進むと予想されているが、このイノベーションはどのような形で波及していくのか、今後もこれら企業の動向を見守っていきたい。


Date

作成日

2021.05.18

Update

最終更新

2022.04.20

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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