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トルコ中銀総裁、仮想通貨の決済利用禁止を撤回

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update 2022.04.20 12:27
トルコ中銀総裁、仮想通貨の決済利用禁止を撤回

update 2022.04.20 12:27

2週間以内に新しい規制が導入される見通し

トルコ共和国中央銀行(Türkiye Cumhuriyet Merkez Bankası)【以下、TCMBと称す】のŞahap Kavcıoğlu総裁は、仮想通貨(暗号資産)の決済利用を禁止することを取り止め、2週間以内に新しく包括的な規制を導入するとの考えを示した。[1]

今月中旬、TCMBは仮想通貨が同行の規制対象外で市場に回復不可能な損害を与える可能性があるとの懸念から、商品やサービスの購入における仮想通貨の決済利用を禁止すると発表した。しかしながら、今回、Kavcıoğlu総裁は仮想通貨を禁止することで問題が解決するわけではないと言及し、この禁止措置を撤回する意向を示している。Kavcıoğlu総裁は新しい規制に関して詳細を明らかにしなかったが、仮想通貨の法的な定義を明確にして事業者の管理を強化すべきだと主張しているという。

最近、トルコでは大手仮想通貨取引所2社が出口詐欺の疑いで捜査の対象となっている。これに伴い、トルコ当局は60名以上の関係者を拘束しており、更に20億ドル相当の顧客資産を国外に持ち出したThodexのCEOであるFaruk Fatih Özer氏を含めて16名の行方を追っているようだ。

このようなトルコ国内での動きを受け、仮想通貨市場にネガティブな影響が波及しており、年初から高騰するビットコイン価格が急落しているだけに、今後も同国での展開に注目していきたい。

release date 2021.04.27

ニュースコメント

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トルコリラのインフレで仮想通貨への関心が高まる


トルコは慢性的なインフレに悩まされており、昨年から法定通貨のトルコリラは対米ドルベースでその価値を15%近く下げている。これに対してトルコ政府はトルコリラの売りを禁止してインフレ抑制を試みたものの、流動性が著しく低下して市場に混乱を招いた。結果的にThinkMarketsとOANDAジャパンがトルコリラ関連の取引制限措置を講じたのに加え、BNPパリバがトルコリラの新規注文を停止するなど、大手金融機関やFXブローカーがリスクを回避する動きに出ているようだ。このような背景からトルコリラは通貨としての信頼性を失いつつあり、国内の投資家はビットコイン(Bitcoin)を始めとする主要な仮想通貨を買い求めているという。トルコリラ建てのビットコインはプレミアム価格で取引されているようだが、TCMBの新しい仮想通貨規制が国内市場にどのような変化をもたらすのか、今後もその動向を見守っていきたい。


Date

作成日

2021.04.27

Update

最終更新

2022.04.20

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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