作成日
:2021.04.01
2022.04.20 12:27
大手オンライン決済サービスのPaypal Holdings Inc.(本社:2211 North First Street San Jose, California 95131
)【以下、ペイパルと称す】は、「Checkout with Crypto」と呼ばれる仮想通貨(暗号資産)決済機能を導入すると発表した。発表によると、ペイパルは同社のウォレットに新しく仮想通貨決済のオプションを追加し、単一の仮想通貨を使用して手数料無料で支払いを行うことを可能にしたという。これに対応するペイパル加盟店は法定通貨で支払いを受け取ることができる。今の所、米国内のユーザーのみがCheckout with Cryptoの利用対象となっているが、今後数ヶ月以内に世界中のユーザーが利用可能になる見通しだ。
ペイパルのCEOであるDan Schulman氏は、同社の試みに関して以下のようにコメントしている。
世界中で仮想通貨決済を利用可能にすることが、仮想通貨の大規模な普及に向けた次なるステップになると言えるでしょう。仮想通貨の利用が加速するに伴い、Checkout with Cryptoは仮想通貨の採用を促進する我が社の取り組みを継続させると同時に、ペイパルユーザーに選択肢と柔軟性を提供します。
Dan Schulman, CEO of Paypal - Paypal - より引用
昨年11月にペイパルが仮想通貨関連サービスを本格始動して以来、同社は仮想通貨市場でのプレゼンスを拡大している。直近では、ペイパルはCurvを買収することを検討しているようだが、次はどのような動きを見せるのか、今後も同社の動向を見守っていきたい。
release date 2021.04.01
出典元:
ニュースコメント
仮想通貨決済に対応する金融業界
2021年に入ってから、金融業界では主要な企業が仮想通貨の取り込みを図る動きを見せており、最近では大手クレジットカード会社であるVISAがUSDコインによる決済機能を試験的に導入することを発表した。この流れに乗ってカナダでは、大手電子決済企業のNuveiが40種類の仮想通貨に対応したのに加え、フィアットゲートウェイを提供するBanxaなどが仮想通貨決済サービスを展開しているという。日本でも金融サービスプロバイダーのGMOやCSPay Japanなどがビットコイン(Bitcoin)を用いた決済サービスをローンチするなど、仮想通貨を利用するための環境が整いつつあるようだ。全世界に3億人を超えるアクティブユーザーを抱えるペイパルが仮想通貨決済を開始すれば、このトレンドが更に拡大していくと考えられるが、仮想通貨市場はどのように変化していくのか、今後もその動きに注目していきたい。
作成日
:2021.04.01
最終更新
:2022.04.20
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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