作成日
:2021.03.26
2022.04.20 12:27
ロシアの金融市場を監視する政府機関であるRosfinmonitoringの副長官を務めるGerman Neglyad氏は3月23日、国会で金融市場に関する公聴会に出席し、ビットコイン(Bitcoin)などの仮想通貨(暗号資産)と法定通貨間の取引を厳しく監視していく方針であることを明らかにした。
Rosfinmonitoringは不正資金やマネーロンダリング、金融犯罪防止に取り組んでおり、足元ではテロ資金として利用されている仮想通貨への関心を高めている模様だ。Neglyad氏によると、各銀行は既に仮想通貨取引のオペレーションを注視しており、仮想通貨から法定通貨へ変換する際には、金額を計算してRosfinmonitoringへ通知することになっているという。但し、ロシアの銀行の仮想通貨取引量は明らかになっていない。また、Rosfinmonitoringは既にロシア連邦中央銀行(Central Bank of Russia)と協働しており、伝統的金融機関が疑わしき取引への対応を進めるべく、個別に付与する銀行コードの導入を試みているとのことだ。
ロシアではビットコインを資産と見なしているが、同国当局は仮想通貨を規制する姿勢を示している。例えば、ロシア中銀は仮想通貨購入を制限する法案を起草した他、ロシア労働省は公務員の仮想通貨保有を禁止する旨の通知を発令している。また、Rosfinmonitoringは2020年8月、仮想通貨取引の最終受益者を把握すべく、ブロックチェーン取引を追跡するためのツールを開発中であることを明らかにしている。
ロシア中銀やRosfinmonitoringなどのロシア当局は、仮想通貨市場の規制強化に傾いており、今後も市場への影響力を強める当局の動向を見守りたい。
release date 2021.03.26
出典元:
ニュースコメント
CBDC以外のステーブルコイン排除を試みるグローバル当局
仮想通貨市場への監視を強めるロシアでは、ロシア中銀の副総裁を務めるSergey Shvetsov氏が、民間企業発行のステーブルコインを禁止する方針を示している。一方、副総裁を務めるAlexey Zabotkin氏は、2021年末に中央銀行発行の独自デジタル通貨(Central Bank Digital Currency)【以下、CBDCと称す】であるデジタルルーブルの試験運用を開始する計画を明らかにしている。これらの動向に鑑みると、ロシア当局が民間企業発行のステーブルコインを排除すると共に、中央集権型のCBDC発行を推進していると推察できる。他方で、グローバル各国当局も同様の動きを見せている。例えば、CBDC開発競争をリードする中国は仮想通貨規制を強化しており、デジタル人民元以外のステーブルコインを禁止する方針を示している。また、RBIがCBDC発行の最適解を模索する中、インド政府は仮想通貨の保有や発行を禁止する法案を提出する方針を明らかにしている。グローバル各国当局が、金融システムの安定化や健全な仮想通貨市場の形成に向けて如何なるソリューションを講じるか今後も注目したい。
作成日
:2021.03.26
最終更新
:2022.04.20
国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。
ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。
お問い合わせ先 [email protected]
Milton Marketsが夏トク15%入金ボーナスキャンペーンを開催!
2023.06.21 19:30
XMTradingがF1チームスクーデリア・アルファタウリとスポンサーシップを締結
2023.03.28 20:00
海外FX業者で取引できるエネルギー銘柄は?取引の種類やメリットを解説
2023.02.27 20:00
仮想通貨HOOKとは?将来性は?Hooked Protocolが提供するWild Cashも解説
2022.12.13 21:00
Huobi(旧Huobi Global)は日本居住者向けサービスを停止していない?
2022.12.08 19:30
分散型取引所dYdXの使い方をイチから解説!注意点も紹介
2022.12.01 20:00
免責事項:Disclaimer
当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。
本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。
Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー