作成日
:2021.03.04
2022.04.20 12:27
AmazonのクラウドサービスであるAWS(Amazon Web Service)が、フルマネージド型のブロックチェーンサービス、Amazon Managed Blockchainでイーサリアム(Ethereum)のサポートを開始したことが明らかになった。
これによりAWSユーザーはイーサリアムノードを簡単に立ち上げ、同ブロックチェーンのメインネットおよびRinkebyやRopstenなどのテストネットに接続できるようになった。その上でAmazon Managed Blockchainは、安全なネットワーキングや暗号化、イーサリアムAPIを介したネットワークへのアクセス、高速で信頼性の高い同期、台帳データのストレージ機能などを提供するという。その他、Amazon Managed Blockchainはエンタープライズアプリ向けのハイパーレッジャーファブリック(Hyperledger Fabric)などもサポートしているようだ。
Etherscanによると、現在、イーサリアムネットワーク上には8,300を超えるノードが存在しており、台帳のコンセンサスやトランザクションの整合性、セキュリティを保つのに貢献しているという。今回、Amazon Managed Blockchainがイーサリアムをサポートしたことから、これらノードが地理的および体系的に分散され、同ブロックチェーンのシステムを強化する可能性があると考えられている。このAWSの発表に関してInfuraの製品責任者であるMike Godsey氏は、開発者ベースを拡大させ、エコシステム全体に好影響を与えるとコメントした。
最近、イーサリアムはETH2.0のステーキング契約が6億ドルを突破するなど、投資対象の仮想通貨(暗号資産)として人気が高まってきているが、このAWSの試みがどのような変化をもたらすのか、今後も仮想通貨市場での展開を見守っていきたい。
official release 2021.03.04
出典元:
ニュースコメント
仮想通貨市場で存在感を発揮するイーサリアム
昨年末、ビットコイン価格が史上最高値を更新して以来、仮想通貨市場では同仮想通貨に対する注目が高まっているが、その影でイーサリアムが存在感を発揮し始めている。最近では大手仮想通貨取引所のバイナンスがイーサリアム向けマイニングプールの立ち上げを発表するなど、同仮想通貨を対象としたサービスも拡大しているという。その他、イーサリアムはDeFi(分散型金融)プラットフォームとして高い評価を受け、同ブロックチェーン上では数多くのDeFiプロジェクトがローンチされている。このような背景からイーサリアムは基軸通貨としての価値を持ち始めており、異なるERC-20トークンの取引を成立させるための橋渡し的な存在として重宝されているようだ。競合となるポルカドット(Polkadot)なども勢力を拡大しているようだが、イーサリアムを取り巻く環境はどのように変化していくのか、今後も仮想通貨市場の動向に注目していきたい。
作成日
:2021.03.04
最終更新
:2022.04.20
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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