作成日
:2020.11.23
2021.08.31 15:31
大手仮想通貨取引所のOKExは、中国当局の調査に協力して業務に違法性がないと認められ、遅くとも今月27日までに出金を再開することが可能になったと発表した。
秘密鍵を保有する責任者との連絡が途絶えたことを理由に、10月16日からOKExは全出金を停止していた。今回、OKExは顧客資金に対して100%の準備金率を維持していることを言及し、同取引所が制限なしでいつでも出金リクエストに対応可能であることを強調している。また、OKExはホットウォレットシステムの運用を再開するために厳格なチェックを実施すると同時に、内部プロセスの改善に努めると述べた。
OKExは常にバックアップメカニズムを用いて、秘密鍵管理者の死亡や記憶喪失などのリスクに備えているものの、今回のケースは想定外で技術的な問題ではないという。当初、一部ではOKExの創設者であるMingxing Xu氏が中国当局に拘束されたと噂されていたが、これに関して同取引所はコメントを差し控えているようだ。
この発表を受けて、OKExの独自仮想通貨であるOKBトークン(OKB Token)は、出金機能の復旧による期待感から過去24時間で13%上昇して5.68ドルで取引されている。中国では仮想通貨規制の強化を実施しているが、仮想通貨市場はどのように偏移していくのか、今後もその動向を見守っていきたい。
release date 2020.11.23
最近、仮想通貨市場ではビットコイン(Bitcoin)価格のボラティリティ拡大を受け、多数の取引所へのトラフィック流入が増加したことから、各所でシステム障害が発生しているようだ。実際に、米国の大手取引所であるコインベースでもウェブサイトがクラッシュしアクセスが一時不能になるなど、取引サービスを提供できない事態に陥ったという。これに対して仮想通貨コミュニティは不満を露わにしており、取引所に機会損失の補填や取引環境の改善を行うよう求めている。また、コアユーザーの中には中央集権型取引所(Centralized Exchange, CEX)を見限り、分散型取引所(Decentralized Exchange, DEX)を利用する者も出てきている状況だ。今回、OKExは謝罪の意味を込めてロイヤリティキャンペーンを実施し、信頼を取り戻そうとしているが、ユーザーはどのような反応を見せるのか、今後も仮想通貨市場での動きに注目していきたい。
作成日
:2020.11.23
最終更新
:2021.08.31
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
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