Select Language

英国投資家協会、脅威インテリジェンスプラットフォームのリリースへ

英国投資家協会、脅威インテリジェンスプラットフォームのリリースへ

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:33
英国投資家協会、脅威インテリジェンスプラットフォームのリリースへ

update 2021.08.31 15:33

加盟企業をサイバー犯罪から保護

英国投資家協会(Investment Association)【以下、IAと称す】は4月24日、サイバー犯罪から加盟企業を保護すべく、新たな脅威インテリジェンスプラットフォームをリリースしたことを発表した。[1]

IA TITAN(IA's Threat Intelligence Alert Network)と呼ばれる新プラットフォームは、インテリジェンス主導型サイバーセキュリティソリューションを提供するAnomali(本社:808 Winslow Street Redwood City, CA 94063[2])によって運営され、法執行機関や政府機関及び関係当局が発する警告に基づく、リアルタイムなダッシュボードを提供するという。尚、警告にはマルウェアやランサムウェア、ソフトウェアの脆弱性など、運用業界に関連した多岐にわたる脅威を含むとのことだ。IAは新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックを受け、業務システム上の強靭性を確保すべく、サイバーセキュリティ対策の重要性が高まっていると見ている。また、この新プラットフォームのタイムリーな立ち上げは、サイバーセキュリティ上の脅威からアセットマネージャー及び投資家を保護し、サイバー犯罪対策に取り組む一環であるという。

新プラットフォームのリリースに際し、IAのチーフエグゼクティブを務めるChris Cummings氏とAnomaliのチーフエグゼクティブであるHugh Njemanze氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。

サイバーセキュリティと業務システムの強靭性の確保は、運用業界全体で注力している分野であり、サイバー犯罪への取り組みは加盟企業からの要請でもあります。新型コロナウイルスの感染拡大により、犯罪者は収益を得る機会を虎視眈々と狙っています。IA TITANは刻々と移り変わるサイバーセキュリティ上の脅威から加盟企業を保護することを第一の目的としており、IA TITANを活用することで、運用業界に特化したサイバーセキュリティ関連情報を提供できるようになります。

Chris Cummings, Chief Executive of the Investment Association - IAより引用

サイバー脅威に取り組む上での問題は、膨大なデータの取り扱いや効果的なセキュリティソリューションの活用、及びサイバーセキュリティ関連の専門家不足などが複雑に絡み合っていることであります。IA TITANを導入することにより、IAは加盟企業に対し、サイバー攻撃から自社を守るために必要な情報を提供できるようになるでしょう。

Hugh Njemanze, Chief Executive of Anomali - IAより引用

IAがサイバー犯罪対策として新たなプラットフォームをリリースしたことで、運用業界全体でより安全な投資環境が構築されることを期待したい。

release date 2020.04.29

出典元:

ニュースコメント

サイバーセキュリティやサステナビリティに注力するIA

IAには英国を拠点とする小規模・独立系投資会社からグローバル投資会社に至る250社が加盟しており、顧客預かり資産は7.7兆ポンドを超えるという。日本がNISA(ニーサ)を始める際に参考にしたISA(個人貯蓄口座)に関する統計情報など、日本の運用業界関係者が注目するデータも公表している。また、IAは2019年6月に発表した「Vision 2025」の中で、気候変動などのサステナビリティを考慮した運用や、サイバーセキュリティ対策としてのテクノロジーの活用などを訴えている。尚、サステナビリティやESGなどに関しては、リフィニティブも気候変動の対策へ取り組みを強化している。加えて、グローバル規制当局もIAと同様に、新型コロナウイルスのパンデミックを受けた企業支援策を打ち出している。例えば、MASが為替介入データ公表を前倒ししたほか、FCAが最良執行の報告義務を緩和している。新型コロナウイルスの感染拡大により実体経済や金融市場に混乱が続く中、今後も各国当局や業界団体による、企業や投資家保護を目的とした施策に注目したい。


Date

作成日

2020.04.29

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

もう国内銀行送金は使えない?法改正で海外FXトレーダーを直撃する3つの入出金リスク

資金決済法の一部改正により、海外FXユーザーの間で、当たり前のように利用されてきた国内銀行送金による入出金が使えなくなる可能性が浮上しています。法改正が海外FXに与えるリスクと現時点で考えられる対策を説明します。
update2025.07.01 19:00

海外FX利用で国内銀行口座の凍結が増加?法改正後の入出金リスクとは

SNS上で海外FXユーザーの銀行口座が凍結されたことが話題になっています。本記事では、SNSで話題の凍結報告の背景を説明するほか、海外FX業界に迫る「本当の入出金危機」と今後の備えについて解説します。
update2025.07.09 19:00

海外FX業者Exnessへの入出金で​​銀行口座が凍結されるケースが発生

海外FX業者のExness(エクスネス)で国内銀行送金による入出金を行ったことをきっかけに、銀行口座が凍結されるケースがSNS上で話題になっています。SNS上では銀行送金2によるものとの声が見受けられますが、凍結の原因は収納代行業者と想定されます。
update2025.05.09 19:00

海外FXに仮想通貨で入出金する方法は?規制強化で仮想通貨送金が最適解か

海外FXの入出金ルート封鎖が加速しており、SNS上では「銀行口座が凍結された」といった投稿も見られます。そんな中、注目を集めているのが仮想通貨での入出金です。この記事では、海外FXに仮想通貨で入出金する方法や、仮想通貨送金時の注意点などを解説します。
update2025.07.15 19:00

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2025.06.10 20:00

SBI VCトレードからBybitに送金してみた!手数料や送金時間も解説

Myforex編集部では、国内取引所のSBI VCトレードからBybitに仮想通貨を送金してみました。本記事では、送金手順や手数料、送金時間などを紹介します。
update2025.06.11 19:30

海外FXに「兵糧攻め」、bitbank・エポスの利用規制で仮想通貨送金にさらに注目集まる

bitbankが利用規約を一部改定し、今後は海外FXへの直接送金が難しくなりました。エポスカードもFXの利用停止を発表したほか、国内銀行口座の凍結事例も増加しています。こうした背景から、海外FXユーザーは入出金経路の見直しが急務となっています。
update2025.07.04 19:00

スマホ用MT5でZigZagが使える!iOS版に平均足ほか新機能が複数追加

iOS版MT5に待望の新機能が複数追加されたことにより、平均足チャート、ZigZag、マーケットプロファイルの実装に加え、データウィンドウ強化や取引レポート機能など視認性と操作性が向上しました。アップデート内容とトレードスタイルごとの活用例などを紹介していきます。
update2025.07.09 19:30

FXONが「Nintendo Switch 2 争奪キャンペーン」を開催!入金&取引で豪華賞品をプレゼント

FXONが「Nintendo Switch 2 争奪キャンペーン」の開催を発表しました。本キャンペーンでは「Switch 2」のほか、豪華賞品が抽選でプレゼントされます。取引を重ねるごとに抽選権利がもらえる仕組みで、取引するほど当選確率がアップします。
update2025.07.16 19:00

Exnessでスワップフリーが突如剥奪されるバグ発生、対象者には補償予定

海外FX業者のExnessで突如スワップフリーが剥奪されたとするXの投稿が注目を集めています。Exnessはシステムのバグが原因と説明しており、スワップが発生したユーザーに対して補償する方針を示しています。
update2025.07.18 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル