作成日
:2020.02.05
2021.08.31 15:29
英国が1月31日にEU(欧州連合)から離脱し、47年間に及ぶ加盟関係に幕が下ろされた。
ブレグジット交渉を巡る不透明感は解消されたものの、依然として多くの課題が山積みされている状況だ。英国は、11か月間にわたる移行期間に入り、同国政府とEUが新たな貿易協定などに関して交渉を行う見通しである。ブレグジットにより、英国人はEU内で自由に移動したり就労することができなくなる一方、EU市民に関しても英国で同様の制限を受けることになる。移行期間中、英国はEUの規制下において移動の自由は認められるものの、如何なる規制の変更に対しても発言する権利がなくなる。そのため英国政府は、2020年12月31日までとなる移行期間を延長しない方針を示している。
英国は、2020年11月26日までに新たな貿易協定案を提示することで、年末までに条約を批准できる見通しである。ボリス・ジョンソン首相は、自由貿易協定の締結を望むものの、EUとの条約の骨子しかまとまっておらず、時間的制約があるという。仮に年末までに協定を締結できなければ、WTO(世界貿易機関)ルールに基づく貿易を行うことになる。同首相は、英国の自由貿易に関する見通しに楽観的な姿勢を示している一方で、競争環境や補助金、社会保護等の面でEUが策定したルールの採用を拒否している。また、自由貿易や開かれた市場で、尚且つEUによる完全な規制を受けないカナダ型の包括的な自由貿易協定の締結を望むものの、交渉次第では離脱協定に基づいた貿易になるという。更に、カナダ型もしくはオーストラリア型のいずれかに似た貿易協定を締結しようとも、英国は力強く繁栄すると確信しているとコメントしている。
移行期間中における貿易協定を巡る交渉が次の焦点になっており、同協定の締結に向けた英国及びEU当局者の言動に注目が集まりそうだ。
release date 2020.02.05
英ポンド通貨ペアは、ブレグジット後も、移行期間中における貿易協定を巡る交渉に関連したニュースヘッドラインに振り回される展開が続きそうだ。これまで、ブレグジット交渉は海外FXブローカーに取引機会を多く創出してきた。例えば、Plus500が良好な2019年第3四半期決算を発表しており、ブレグジットなどの地政学リスクの高まりを、顧客取引の活性化に結びつけられているブローカーが散見されている。またトレーダーにとっても、英国のEU離脱を巡っては、利益の源泉となるボラティリティの上昇を背景に、ポンド通貨ペアを中心として多くのトレードチャンスが訪れると予想される。更に、足元では世界情勢と仮想通貨価格の相関性も注目されており、地政学リスクをきっかけに、マルチアセットクラスでの収益獲得を期待できそうだ。2020年も、英ポンド通貨ペアを中心に、海外FXブローカー及びトレーダーにとっては収益獲得機会の拡大が予測される。
作成日
:2020.02.05
最終更新
:2021.08.31
国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。
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