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ゲーム企業Razer、シンガポールでバーチャルバンクライセンスを申請

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update 2021.08.31 15:29
ゲーム企業Razer、シンガポールでバーチャルバンクライセンスを申請

update 2021.08.31 15:29

デジタル銀行市場に進出する計画

米国を拠点とするゲーム会社であるRazer(本社:201 3rd Street, Suite 900 San Francisco, CA 94103 USA[1])のフィンテック部門が、シンガポール金融管理局(Monetary Authority of Singapore)【以下、MASと称す】にデジタル銀行ライセンスを申請したことが明らかになった。同社は今後、ミレニアル世代をターゲット顧客とするデジタル銀行を設立する意向だ。

Razerは、世界初となるグローバルユースバンク(Youth Bank)を設立し、モバイル決済分野における既存のフィンテックサービスを拡充することで、デジタル銀行市場に進出する計画だという。同社は計画を推進させるうえで、Sheng Siong Holdings、FWD、Linksure Globalなどと提携及び資金調達を行い、新銀行株式の60%を保有する見通しである。また、Razerはテクノロジー兼サービスパートナーとして、Justco、Quantifeed、Saxo Markets、Real Visionなどと手を組むという。

RazerによるMASへのデジタル銀行ライセンスの申請は、配車アプリ運営企業であるGrabと通信企業SingTelによる共同申請に続き、2番目のノンバンク企業による事例となる。Razerは、2019年に既存のデジタル決済ネットワークRazer Merchant ServicesとモバイルウォレットサービスのRazer Payを通じて、多岐にわたる金融テクノロジーアセットを構築してきた。今回のデジタル銀行ライセンスの申請は、同社が誇る7,000万人の若年層ユーザーに受け入れられるとして、投資家の間でも好感されており、Razer株は一時13.4%急騰する場面が見られた。同社はデジタル銀行ライセンスを取得後、従来の銀行サービスとは一線を画す革新的なソリューションを提供することで、更なる顧客取引の拡大が期待できそうだ。

release date 2020.01.06

出典元:

ニュースコメント

急成長するデジタル銀行市場

デジタル銀行は、スマホアプリを活用し預金や送金といった銀行機能を提供する企業のことである。フィンテック革命により、対面による顧客サポートを行う実店舗を設ける必要がなくなり、口座開設や融資などをスマホ上で行えるようになった。これにより、銀行のビジネスモデルが大きく変容しつつあり、顧客の利便性向上に繋がるデジタル銀行市場は今後急成長が見込まれている市場の一つだ。金融立国の英国では、レボリュート(Revolut)がデジタル銀行サービスを手掛けるフィンテック企業の代表格である。同社は外貨両替と送金手数料を無料とする画期的なソリューションを提供することで、数年間に750万人の顧客獲得に成功している。また、レボリュートはVISAとの提携強化と人員拡大を発表し、新たに日本への進出も模索している状況だ。加えて、レボリュートは株式取引手数料無料サービスを開始するなど、積極的に業容拡大を図っている。その他にも、決済サービス業界の巨人、Ant FinancialもMASに対し法人顧客向けのデジタル銀行ライセンスの申請を行った模様だ。Ant FinancialはeMonkeyを買収し、デジタル決済分野のサービス強化も行っている。今後も多くの企業がデジタル銀行市場に参入することが見込まれており、顧客の利便性向上に繋がるソリューションが打ち出されることを期待したい。


Date

作成日

2020.01.06

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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