作成日
:2019.12.05
2021.08.31 15:29
日本の大手仮想通貨取引所である株式会社bitFlyer(本社:東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー8階
)【以下、bitFlyerと称す】が、リップル(Ripple)の取り扱いを開始したことが明らかになった。bitFlyerの発表によると、同取引所が新しい通貨ペアを追加するのはおよそ2年ぶりのこととなり、これで取り扱う仮想通貨は合計8種類にまで増えたという。日本仮想通貨交換業協会(Japan Virtual Currency Exchange Association)の統計では、リップルの取引量はビットコイン(Bitcoin)に次いで日本で2番目に大きいことがわかっているだけに、bitFlyerが同仮想通貨の取り扱いを開始したのは合理的な判断だと言えるだろう。bitFlyerはリップルの上場を記念したキャンペーンを展開しており、同仮想通貨を最低5,000円分取引したユーザーの中から10名に10万円を抽選でプレゼントすると公表している。
これで日本国内のbitFlyerユーザーはWebブラウザベースのプラットフォームに加え、モバイルウォレットアプリなどを通じてリップルを取引することが可能となったが、同社の米国および欧州の子会社が同等の対応を取るかは明らかではない。今年9月、bitFlyer USはイーサリアムクラシック(Ethereum Classic)、ライトコイン(Litecoin)、ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash)の通貨ペアを追加し、bitFlyer Europeはこれに加えてモナコイン(Monacoin)とリスク(Lisk)のサポートを開始している。bitFlyer EuropeのCOOを務めるAndy Bryant氏は、現在、日本国内のユーザーしか利用できない仮想通貨も存在するが、グローバル市場への進出を見据えて欧州地域でも画一的なサービスを展開したいと言及した。
日本の仮想通貨業界では欧米市場を中心とする海外進出が一種のトレンドとなっており、大手証券会社マネックスの米国子会社であるTradeStationが仮想通貨取引サービスを開始している。今年7月にbitFlyerは新規口座の開設を再開させたばかりだが、どのような動きを見せるのか、今後も同取引所の動向を見守っていきたい。
release date 2019.12.05
ビットコイン取引量で日本最大を誇るbitFlyerは、仮想通貨取引事業だけでなく、ブロックチェーン開発も積極的に進めており、分社化したbitFlyer Blockchainを軸に独自ブロックチェーンであるmiyabiの本格的な事業展開も視野に入れているという。bitFlyer Blockchainの代表取締役である加納裕三氏は、日本ブロックチェーン協会を設立するなど国内市場の発展に尽力する人物で、ブロックチェーンの社会的な普及はもはや不可逆だとの考えを示している。先日、加納氏はbitFlyer Blockchainを通じてbPassportと呼ばれるブロックチェーンベースのサービスをローンチし、同技術が現実的に利用可能な水準に達していることを証明した。競合のコインチェックは東京ガスの利用者に仮想通貨を配布するなど、国内での競争が激化しているが、今後もこれらの仮想通貨関連企業の取り組みに注目していきたい。
作成日
:2019.12.05
最終更新
:2021.08.31
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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