Select Language

インフルエンサー頂上決戦

アマギフ3,000円が当たる

中国人民銀行によるステーブルコイン開発が加速

中国人民銀行によるステーブルコイン開発が加速

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:29
中国人民銀行によるステーブルコイン開発が加速

update 2021.08.31 15:29

競合のFacebookは各国政府の反対を受けて停滞

今年7月、中国の中央銀行である中国人民銀行(People's Bank of China)【以下、PBoCと称す】がFacebook(フェイスブック)のリブラ(Libra)に対抗する独自仮想通貨の開発に着手したと報道されたが、同国でDCEP(Digital Currency/Electronic Payment)という名称のステーブルコインのローンチが迫っていることが明らかになった。[1]

Facebookはリブラの立ち上げを今年6月に発表したが、米国や英国ではリブラに対する公聴会が開催されたのに加え、タスクフォースが組織されるなど、その影響力の高さが物議を醸している。また、リブラの利用が活発になることが予想される発展途上国の政府は、このステーブルコインが流通しないように予防策を講じているという。これに関してPBoCのディレクターであるWang Xin氏は米ドルに連動する仮想通貨が世界的に普及すれば、米国の経済的および政治的な脅威が増すと発言し、中国でもリブラに対する警戒心が高まっていることがうかがえる。

中国政府は約5年前に仮想通貨の研究開発を開始しているが、Facebookの動きを受けて、中国でのステーブルコイン開発が加速しているようだ。先月10日、PBoCの副局長であるMu Changchun氏はブロックチェーン技術を基礎としたシステムにはこれまで以上の拡張性が必要となり、実現するためには高いハードルがあると指摘したものの、同時にDCEPの準備が整ったことを公表した。報道によると、このDCEPは中国工商銀行(Industrial and Commercial Bank of China)、中国農業銀行(Agricultural Bank of China)、アリババ(Alibaba)、テンセント(Tencent)、Union Pay、国銀行協会などの企業を介して流通するという。PBoCは技術的な詳細を公開していないが、このDCEPは同行と商業銀行を繋ぐ第1層のネットワークおよびそれと小売市場を繋ぐ第2層のネットワークから成る、2層システムによって運用されることがわかっている。

このPBoCの試みに関して多くのアナリストは、DCEPが本来の意味での仮想通貨ではなく、監視を強化した中央集権型のデジタル通貨に近い存在になる可能性があることを指摘している。また、eToroのシニアアナリストであるMati Greenspan氏は、DCEPは他の仮想通貨とは異なり、人々に経済的な自由を与えることよりも、中国政府が取引を監視することを念頭に設計されていると主張した。DCEPの最終目標は現金と同レベルの高効率なトランザクションを実現し、2層システムによって管理可能な匿名性を構築することだという。

DarcMatter Chinaでマネージングディレクターを務めるNicholas Krapels氏は、このPBoCの目論見に関して次のようにコメントしている。

DCEPが消費者の間で流通すれば、人民元の国際化が進むと同時に経済スピードが上昇するでしょう。貨幣数量説の観点から言えば、中国経済はマネーサプライの大幅な増加に依存して成長を続けています。2008年の金融危機以来、毎年8%以上の割合で通貨供給量が増加しているにも関わらず、物価やGDPの伸びは停滞しているのです。別の見方をすれば成長が減退しているとも言えますが、PBoCはDCEPを導入し、マネーサプライを減少させることを目論んでいます。現在、中国の都市部では既にほとんどキャッシュレスに移行しているものの、AlipayやWeChat Payまたは銀行口座間で遅延なく低い手数料で送金することはできません。DCEPはこの状況を劇的に改善し、財政危機を招くリスクを回避しながらGDPの成長を促すでしょう。

Nicholas Krapels, Managing Director at DarcMatter China - Finance Magnatesより引用

競合のステーブルコインに関してKrapels氏は、複数の通貨バスケットに連動するリブラは中国では間違いなく許可されないと言及しており、同様にバイナンスのビーナス(Venues)が同国で採用される可能性は低いと述べている。バイナンスのCEOであるChangpeng Zhao氏は国のルールに違反しないことを示唆しているが、人民元に連動するステーブルコインのローンチ自体がDCEPの脅威になるようだ。しかしながら、バイナンスは中国語でビーナスの発表を実施したのに加え、中国が進める一帯一路構想について触れ、政府の関心を引いている模様だ。

それでもKrapels氏は中国が他のステーブルコインを導入できるかに関しては懐疑的な見方を示しているが、将来的に政府や民間企業がステーブルコイン発行に動けば、中国政府もその方針を軟化させる可能性があるという。そのためには信頼できるビッグテック企業(大手テクノロジー企業)の取り組みが鍵となると言えるが、Facebookやバイナンスはどのように動くのか、今後の展開に注目していきたい。

release date 2019.09.09

出典元:

ニュースコメント

ビッグテック企業に対する規制が強まる

現在、GAFAを始めとするビッグテック企業は、政府の力を凌駕するほど強大な影響力を持ち始めており、GAFAだけの売上高でも2018年度のイギリスやインドのGDPを上回る規模に達するまでに成長しているという。これに反発するかのように、EUを中心とする地域では、独占禁止法、税制、プライバシー規制の3つを軸にビッグテック企業を包囲する方針を固めているようだ。その結果、GoogleはEUで既に2度の制裁を受けており、2017年に約30億ドル、2018年に約50億ドルの罰金を支払わされている。また、これらの企業が租税回避を行なっていることが問題視されているため、イギリス政府は国内に拠点を持たない企業の売上に2%の税金を課すデジタル課税を成立させた。今年7月、日本政府もリブラに関するワーキンググループを立ち上げ、国内市場への影響を精査しているようだが、どのような判断を下すのか、今後も各国の動きを見守っていきたい。


Date

作成日

2019.09.09

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

Bitgetが代替手段に?Bybitが日本撤退で日本ユーザーの新規登録禁止

Bybitが日本ユーザーの新規登録停止を発表しました。Bybitの代替取引所としてはBitgetが挙げられ、Bybitと遜色ないサービスを利用できます。本記事では、Bitgetの特徴や海外取引所への規制動向などを解説します。
update2025.11.25 19:00

【話題】XMTradingが完全終了?利用者がいま押さえるべきポイントとは

2025年12月の半ば頃から、日本で最も知名度の高い海外FXブローカー「XMTrading」が、凋落の一途を辿る可能性を示唆する投稿がX上で突如話題となり、議論が巻き起こっています。当サイトMyforexは過度な不安視は不要と考えます。本記事ではその理由を説明します。
update2025.12.23 19:00

bitwallet利用で国内銀行口座が凍結?将来的に出金できなくなるリスクあり

2025年12月現在、bitwalletの入出金が直接的な理由となって、国内銀行口座が凍結されたと断定できる情報は確認されていません。しかし、海外FX業者と国内銀行を取り巻く環境は大きく変わりつつあり、「これまで問題がなかったから今後もbitwalletは安全」とは言い切れない状況になっています。本記事では改正された資金決済法がbitwalletに与える影響や将来的なリスクについて説明します。
update2025.12.29 19:00

海外FXとの仮想通貨入出金にはBitgetがおすすめ!FXトレーダーに最適なBitgetの使い方

海外FXの入出金に使われる国内銀行送金が以前より使いにくくなっていることを受け、仮想通貨での入出金が注目を集めています。本記事では、仮想通貨送金をするならBitgetがおすすめの理由や、海外FXユーザーに最適なBitgetの使い方を紹介します。
update2025.12.12 19:00

Bybitが日本向けサービス終了を発表!日本撤退で海外FXユーザーにも影響大か?

Bybit(バイビット)が2025年12月22日、日本居住者向けのサービス提供を段階的に終了すると発表しました。本記事ではBybitの発表内容や、仮想通貨入出金を利用する海外FXユーザーへの影響、Bybitの代わりとなる送金ルートなどを解説します。
update2025.12.24 19:00

XMTradingがロイヤルティプログラムを改悪?ステータスが下がったユーザーも

海外FX業者のXMTradingがロイヤルティプログラムの条件を変更しました。本記事では、変更前と変更後の条件を比較するほか、他社のポイントプログラムとも比較して、今回の変更が改悪といえるのかどうか説明します。
update2025.12.16 19:00

仮想通貨送金対応のBXONEは「使える」eウォレットなのか?海外FXユーザー目線で比較

仮想通貨対応オンラインウォレットとしてBXONEが一部の海外FXユーザーの間で注目されています。本記事では、BXONEが「使える」オンラインウォレットなのか海外FXユーザー目線で他社と比較します。
update2025.12.09 19:00

Funded7で出金が認められない事例が増加?ルールの不透明さが原因か

Funded7で出金拒否に関する投稿がSNS上で増加しており、利用者の間で不安が広がっています。「利益が取り消された」「短時間取引が理由で無効になった」などの報告が投稿されています。当記事では出金拒否の原因を整理し、他のプロップファームとFunded7のルールを比較します。
update2025.11.21 19:00

USDC対応状況を徹底比較!ERC20・BEP20・SPLが使える海外FX業者まとめ

USDCは海外FX業者への入出金手段として注目を集めていますが、対応ネットワークや出金ルールは業者ごとに異なります。本記事では、ERC20・BEP20・SPLの対応状況、USDCでの利益出金可否、最低入金額を整理するほか、USDC送金時の注意点を解説します。
update2025.12.22 19:00

Vantage Tradingで出金遅延、担当者が語る原因と対応

Vantage Tradingで銀行出金に関する遅延が確認されています。出金申請後に着金まで時間を要するケースが報告されており、SNS上でも混乱が発生している状況です。原因としては入金額の急増や決済システム側の処理制限が影響しているものと見られます。
update2025.10.24 19:00

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル