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モスクワ証券取引所、Avelacomと提携

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update 2021.08.31 15:26
モスクワ証券取引所、Avelacomと提携

update 2021.08.31 15:26

アジア各国にPoPを開設し、ローレイテンシーを実現

ロシア最大の証券取引所であるモスクワ証券取引所(本社:125009 Moscow, Bolshoy Kislovsky per, 13[1])【以下、MOEXと称す】が28日、コネクティビティサービスの提供を行うAvelacom(本社:Bld. 7, 39 Leningradskoe Shosse, Moscow 125212[2])とパートナシップ契約を締結したことが明らかとなった。[3]

今回のパートナー契約を通じ、MOEXは香港とシンガポール、上海、ドバイ、ムンバイのデーターセンター内に新たなPoP(Points of Presence、通信アクセスポイント)を開設し、取引参加者及びその顧客に対し、インフラ構築などの追加費用なしにローレイテインシー(低遅延)を実現したコネクティビティサービスを提供するとのことだ。これにより、MOEXの取引参加者が直接同社のトレーディングシステムにアクセスすることができるSponsored Markets Access(SMA)を通じたFXやデリバティブ、株式、債券取引の活性化を図ると共に市場データのアクセスを可能にするという。更に世界各国の取引施設と通じたローレイテンシーのコネクティビティサービスも提供する意向である。なおAvelacomとの提携により、ロンドン(LD4)データーセンターとMOEX間のデータ転送は従来の41ミリ秒から36ミリ秒へと更なるレイテンシー(遅延時間)の短縮が期待できるとのことだ。

両社の提携に際し、MOEXのFX・マネーマーケット部門マネージングディレクターであるIgor Marich氏とAvelacomのCEOを務めるAleksey Larichev氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。

今投資ファンドや高頻度取引(High Frequency Trading, HFT)業者、マーケットメイカー(値付け業者)などの取引参加者が、ロシアの金融商品取引に関心を高めていると認識しております。アジア各国で最も利用されるデーターセンター内に新たなPoPを開設することで、既存のお客様に最適なコネクティビティスキームを構築すると共に、新たなお客様に対しては効率的なトレーディングソリューションの提供と我が社が誇るリクイディティプールへのアクセスを実現させます。我々は最高クラスのマーケットアクセスインフラを構築し、ロシア証券市場に新たな取引参加者と投資家を誘致することができると確信しております。

Igor Marich, FX and Money Market Managing Director at MOEX - Avelacomより引用

MOEXと取引するグローバル機関投資家をサポートする責任を全うするという意義あるパートナー契約を締結しました。我々はコネクティビティサービスの分野では、高い実績を誇ると共に安定した取引環境を提供するための知識と経験を有しております。今回提供されるシンプル設計のコネクティビティサービスは、MOEXが世界中のお客様を獲得することに寄与すると考えております。

Aleksey Larichev, CEO of Avelacom - Avelacomより引用

なおAvelacomは足元までの数か月間に、タイ証券取引所のデーターセンター内に新たなPoPを開設するなど、アジアパシフィック地域でのプレゼンス拡大を図っている。一方でMOEXは新FX関連サービスを提供し、FX取引の拡大を試みている状況である。そして今回Avelacomと提携し、より充実した取引環境を提供することで、更なる顧客取引の拡大が期待できそうだ。

release date 2019.05.29

出典元:

ニュースコメント

アジア展開が加速するAvelacom

Avelacomは今月初めにタイ証券取引所(SET)のデータセンタ設備内にPoPを開設し、タイの顧客に対しローレイテンシーのコネクティビティサービスを提供している。Avelacomのネットワークを通したデータ転送のRTT(Round Trip Time、往復遅延時間)は、SETからシンガポールまではシンガポール取引所(SGX)を経由して26ミリ秒、SETから香港までは香港証券取引所(HKEX)を経由して39ミリ秒という速さを実現しているとのことだ。昨今世界からアジア市場への関心が高まっている中、Avelacomはアジアパシフィック(APAC)地域を拠点に顧客獲得の場を広げており、すでに今年2月にもAvelacomは東京にPoPを新設したことを発表している。東京で3か所目となるPoPを新設することにより、日本のFX、コモデティ、株式、仮想通貨、デリバティブ市場のトレーダーがいずれかのPoPの選択が可能になり、利便性の向上と効率的なトレードが可能になると言えよう。アジア各国で素早いデータ転送が可能となれば、アジア市場の全体の活性化が見込まれるため、Avelcomのアジア展開に今後も期待していきたい。


Date

作成日

2019.05.29

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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