Select Language

金融庁、Huobiとフィスコへ立入検査を実施

金融庁、Huobiとフィスコへ立入検査を実施

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:26
金融庁、Huobiとフィスコへ立入検査を実施

update 2021.08.31 15:26

運営企業の交代による現状の確認が目的

金融庁(Japan Financial Services Association, JFSA)が、仮想通貨取引所のフォビジャパン株式会社(本社:東京都港区六本木6-2-31 六本木ヒルズノースタワー 17F[1])【以下、Huobiと称す】と株式会社フィスコ仮想通貨取引所(本社:東京都港区南青山5-11-9[2])【以下、フィスコと称す】に対し立入検査を実施したことが、今月23日の報道で明らかになった。[3]

匿名の情報筋によると、金融庁は、内部統制や顧客保護、アンチマネーロンダリング(AML)基準の観点から、適切な措置が取られているかを確認するために立入検査を行ったとのことだ。今回、Huobiとフィスコの両社が対象に選ばれた理由として、最近、ともに新しく日本市場に参入したことが関係しているようだ。もともとシンガポールを拠点に活動するHuobiは、昨年、金融庁に登録があるビットトレードを買収し、日本市場への進出を果たしており、一方のフィスコも、ハッキング被害を受けたZaif(ザイフ)の元運営元となるテックビューロに4,500万ドル相当を支払い、今月、Zaifの事業を継承している。

5億3,000万ドル相当のネム(NEM)が不正流出したコインチェックのハッキング被害が発生して以来、このような金融庁による唐突な立入検査は度々行われ、多くの取引所が当局の検査を受けている状況だ。業務改善命令を与えられる企業もあったが、一部の企業を除いては、金融庁の認可を得る結果となった。ほかにも金融庁は、楽天ウォレットや、ヤフージャパンが支援するTAOTAOを新しく仮想通貨交換業者として承認するなど、市場の拡大を促すように積極的な行動にも出ている。

さらに金融庁は、将来的に仮想通貨市場の監視を強めることを計画しており、具体的には、取引所が管理する資産の大部分が保管されているコールドウォレットの運用方法を厳格化する方針のようだ。コールドウォレットは、ネットワークに接続された状態のホットウォレットに比べて遥かに安全だと言えるが、一方で関係者など内部から攻撃を受けるリスクが懸念される。規制によってこのような現状の改善を図ろうとする金融庁の積極的な姿勢が伺え、日本の安全な仮想通貨市場の構築に向けて今後の取り組みにも期待したい。

release date 2019.04.25

出典元:

ニュースコメント

浮き彫りとなる内部犯行のリスク

日本や米国をはじめとする先進国の仮想通貨市場では、規制当局の働きや取引所の企業努力もあり、セキュリティレベルが飛躍的に向上し、大規模なハッキング被害は、昨年と比べると減少傾向にあることが見受けられる。しかしながら、市場が仮想通貨関係のリスクへ完全に対処できているわけではないため、2019年に入っても、Cryptopiaやビッサムなどが、仮想通貨の盗難被害にあったことが報告された。これらの取引所は、現在も事件の調査を継続しているというが、従業員や経営陣による内部での犯行が疑われており、コミュニティは、不信感を募らせているという。このような経緯もあり、日本の金融庁は、企業のモラルや法令遵守意識に懸念を抱き、取引所におけるウォレット運用の基準見直しを検討しているようだ。ホットウォレットに関しては、管理額を制限する、または、取引所に引当金を準備させる案が固まっている模様だが、コールドウォレットに対しては、どのような施策を適応するのか注目していきたい。


Date

作成日

2019.04.25

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨SOLVの将来性は?ビットコインのステーキングプロトコルSolv Protocolを解説

仮想通貨(暗号資産)SOLVは、ビットコイン(BTC)のステーキングプロトコル「Solv Protocol」のネイティブトークンです。当記事では、仮想通貨SOLVの特徴やSNSでの評判、将来性、トークンの使い道などを解説します。
update2025.01.10 19:30

【無料ツールも】MT4/MT5で複数チャートを同期スクロールし、分析を劇的に変える方法!

MT4/MT5ではインディケータを使うことで複数チャートを同期してスクロールできます。この記事ではMT4/MT5の複数チャートを同期してスクロールできるインディケータについて、実際に使ってみた感想も交えながら紹介していきます。
update2024.11.07 19:00

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.12.24 19:30

MT4/MT5でも日本時間を簡単に表示できる!日本との時差については図解で理解しておこう

MT4/MT5では通常、表示される時間が日本時間から6時間ほどずれています。頭の中で「表示される時間 + 6時間」などと計算すれば、日本時間に変換可能です。しかし慣れないうちは少し不便なので、日本時間を表示させる外部ツールも活用されています。
update2024.11.27 19:30

bitbankからBybitに送金してみた!トラベルルールの対応状況も解説

Myforex編集部では、bitbank(ビットバンク)からBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.11.28 19:00

Bybitからbitbankに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについて解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からbitbank(ビットバンク)に仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.27 19:00

初心者でも安心!MT4ストラテジーテスターの使い方完全ガイド ~EA活用とバックテストで一歩先のトレードへ~

MT4でEAを使って自動売買をするならストラテジーテスターにより利益が出るかテストが必要です。本記事では、ストラテジーテスターの実践的な使い方や疑問を感じやすいポイントを解説します。
update2025.01.10 19:00

XMTradingがおみくじプロモ2025を実施!総額1,000万円越えのキャンペーン

海外FX業者XMTradingは、1月2日~1月31日までの期間限定で「おみくじプロモ2025」を実施すると発表しました。賞金総額は1,000万円以上であり、抽選で100名に最大75万円の現金がキャッシュバックされます。
update2025.01.06 19:00

このローソク足あと何秒!?残り時間を表示するMT4/MT5のインディケータを比較

MT4やMT5でトレードする際、インディケータを使えばローソク足が確定するまでの残り時間を表示できます。アラート機能付きや残り時間以外の情報も表示するインディケータもあります。本記事では、MT4・MT5にローソク足の残り時間を表示するインディケータを紹介します。
update2024.12.12 19:30

SONYのレイヤー2「Soneium」がIP侵害を理由にミームコインをブラックリスト化

ソニーグループによるイーサリアムレイヤー2のSoneium(ソニューム)が、メインネットローンチの同日に、IP侵害のあるミームコインをブラックリスト化し、SNSで話題となっています。本記事では、Soneiumの概要やブラックリスト化の内容、SNSでのユーザーの声などを解説します。
update2025.01.17 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル