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仮想通貨取引所のBittrexが初となるIEOを中止

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update 2021.08.31 15:26
仮想通貨取引所のBittrexが初となるIEOを中止

update 2021.08.31 15:26

プロジェクトの核となるパートナーシップ終了が影響

グローバル市場をターゲットにした仮想通貨取引所のBittrex International【以下、Bittrexと称す】は、取引所に委託する資金調達方法であるIEO(イニシャルエクスチェンジオファリング)の中止を決定したことを伝えた。[1]

Bittrexは、今月12日にIEO実施が発表されたばかりのブロックチェーンベースのゲーム開発者が進めるプロジェクトRAIDに重要な変更点が生じたことから、IEOが中止となったことを明らかにしている。その背景には、RAIDと提携する中心的なパートナー企業のひとつであるOP.GGとの関係性が破綻し、同プロジェクトのビジネスモデルや開発の継続が困難になったという現実があるようだ。

RAIDとOP.GGの両社は、それぞれの公式ウェブサイト上で、パートナーシップの終了を報告しているが、OP.GG側の発表では、RAIDとの経済的および技術的な協力や潜在的な協業を一切停止する意向であることが公表されている。加えて、ゲームデータの分析プラットフォームであるOP.GGは、RAIDが開発するRIOT GAMESのデータを利用して、新しくブロックチェーン関連事業の立ち上げを行う意志はないことを公言している。

BittrexのCEOであるBill Shihara氏も、RAIDのプロジェクトおよびIEOがブロックチェーン革命に貢献する取り組みであると認識し期待を寄せていたが、RAID側からすればOP.GGとの関係破綻の影響は大きく、顧客保護の観点からIEOの実施は最善の選択ではないと認識しているようだ。Bittrexにおける初のIEOは意外な形で持ち越しとなったが、後続となるプロジェクトも画策されていることが予想されるため、今後もBittrexの動きには注目していきたい。

release date 2019.03.18

出典元:

ニュースコメント

新しい資金調達方法として利用されるIEO

仮想通貨プラットフォームを通したIEOは、これまで主流だったICO(イニシャルコインオファリング)に代わる資金調達方法として利用され始めている。そのメリットとしては、人気取引所のユーザーベースに広く訴求できることや、取引所のお墨付きをもらうことで信頼性が向上することなどが挙げられるが、特出すべきは、各国の規制当局が進めるICO禁止を回避できる可能性がある点だ。大手取引所のIEOプラットフォームといえば、バイナンスのBinance Launchpadが既に運営を開始しているが、ユーザーへのKYC(本人確認)を徹底すると同時に、主催者側には、厳しい審査を行うことで仮想通貨投資における安全性の向上に力を入れているという。今年1月、バイナンスはBinance LaunchpadでBitTorrentのトークンセールを実施し700万ドル以上の資金調達に成功している。昨年、Bittrexは、EU圏を対象にした仮想通貨取引プラットフォームの立ち上げを発表するなどブロックチェーン技術に基づくソリューションの提供に非常に意欲的である。この度のIEOの中止は残念な報告となったが、バイナンスに続くIEOとして同規模の成果が期待されている。


Date

作成日

2019.03.18

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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