Select Language

MahiFX、リテールFX事業を売却する意向

MahiFX、リテールFX事業を売却する意向

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:27
MahiFX、リテールFX事業を売却する意向

update 2021.08.31 15:27

FXテクノロジーソリューション事業に注力

ニュージーランドを拠点とするFX関連テクノロジープロバイダーであるMahiFX(本社:Level 3 50 Victoria Street Christchurch New Zealand[1])は3月5日、英国とオーストラリア及びニュージーランドのリテールFX事業を売却する計画であると発表した。MahiFXは今後、銀行やブローカーなどの金融機関を対象として、FX関連の先進的なテクノロジーソリューションの開発・提供に注力する意向とのことだ。

MahiFXによれば、英国金融行動監視機構(The Financial Conduct Authority)【以下、FCAと称す】とオーストラリア証券投資委員会(Australian Securities and Investment Commission, ASIC)、そしてニュージーランド金融市場局(New Zealand Financial Markets Authority, FMA)のそれぞれの規制下にあるリテールFX事業を売却する計画であるという。英国とオーストラリアのリテールFX事業に関しては、既に売却に向けた交渉中であり、向こう数週間で条件がまとまる見通しとのことである。なお、リテールFX業界は規制強化への対応を含め高機能なサービス提供が求められており、MahiFXが手掛けるパフォーマンス分析やリスク・マネージメント、プライシング分野は高い需要が見込まれている。そのため、この度MahiFXはリテールFX事業を売却したうえで、これらのFX関連テクノロジーソリューションの提供に注力する決断に至った模様だ。

リテールFX事業の売却に際し、MahiFXの共同創業者兼CEOであるDavid Cooney氏は以下のようにコメントしている。

我々はお客様の収益性を高めリスクを低減させると共に、リクイディティプロバイダー(流動性供給業者)向けのフロー管理ソリューションに注力する意向であります。ただし、リテールFX事業の運営はその戦略に矛盾が生じる可能性があることから、この度リテールFX事業の売却に踏み切りました。我々とお取引をして頂いているお客様が我が社のリテールFX事業の新たなオーナーとなる取引先へとスムーズに移行できるよう十分なサポートを行うことを堅くコミットいたします。

David Cooney, Co-founder and CEO of MahiFX - PR Newswireより引用

MahiFXは現在、プライシング・リスク管理エンジンであるMFX Compass、アルゴリズム取引執行システムであるMFX Vector、そして注文・執行分析ツールであるMFX Echoを提供している。MahiFXにとっては2017年9月にFCAライセンスを取得しリテールFXビジネスにコミットする決断を下した戦略的意思決定とは矛盾する形とはなるが、需要拡大が見込まれるプライシング・リスク管理、パフォーマンス分析といった分野で革新的なテクノロジーソリューションを提供し顧客取引の拡大に繋げることが期待されよう。

release date 2019.03.06

出典元:

ニュースコメント

注目される売却先

MahiFXは、CEO兼共同創業者であるDavid Cooney氏の母国、ニュージーランドにて2010年に設立された金融サービス業界向けのテクノロジー・プロバイダーである。2018年には、既存のアルゴリズム取引執行システムMFX Vectorを拡張したMFX Echoを発表し、注目を集めた。リテールFX分野においては、2012年に英国にて独自のリテールトレーディング・プラットフォーム(MFX Trade)と共にFX事業に参入した経緯を持ち、その翌年にはフォレックス・マグネイトアワードで「ベスト・トレーディングシステムプラットフォーム・プロバイダー賞」を受賞するなど、FXブローカーとしても実績のあるプロバイダーである。順調に見えていたMahiFXだが、リテールFX部門英国子会社であるMahiFX UK Limitedの2018年度の業績は、20%以上にのぼる経費削減を行ったにもかかわらず、売上高は108万GBPと前年度と比較して31%減と落ち込みを見せた。その際にMahiFXは、将来を見据え、既存のビジネスモデルに代わる戦略をいくつか検討していると述べており、その一つが今回明らかとなったリテールFX事業を売却する計画であったものと考えられる。この度の売却には、必然的にFCAライセンスなどのライセンスが伴うことから、購入側にとって非常に魅力的であると言えるだろう。すでに交渉が進んでいるとのことで、近いうちに再度話題に上る可能性が高いと見られる。


Date

作成日

2019.03.06

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨SOLVの将来性は?ビットコインのステーキングプロトコルSolv Protocolを解説

仮想通貨(暗号資産)SOLVは、ビットコイン(BTC)のステーキングプロトコル「Solv Protocol」のネイティブトークンです。当記事では、仮想通貨SOLVの特徴やSNSでの評判、将来性、トークンの使い道などを解説します。
update2025.01.10 19:30

【無料ツールも】MT4/MT5で複数チャートを同期スクロールし、分析を劇的に変える方法!

MT4/MT5ではインディケータを使うことで複数チャートを同期してスクロールできます。この記事ではMT4/MT5の複数チャートを同期してスクロールできるインディケータについて、実際に使ってみた感想も交えながら紹介していきます。
update2024.11.07 19:00

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.12.24 19:30

MT4/MT5でも日本時間を簡単に表示できる!日本との時差については図解で理解しておこう

MT4/MT5では通常、表示される時間が日本時間から6時間ほどずれています。頭の中で「表示される時間 + 6時間」などと計算すれば、日本時間に変換可能です。しかし慣れないうちは少し不便なので、日本時間を表示させる外部ツールも活用されています。
update2024.11.27 19:30

bitbankからBybitに送金してみた!トラベルルールの対応状況も解説

Myforex編集部では、bitbank(ビットバンク)からBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.11.28 19:00

Bybitからbitbankに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについて解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からbitbank(ビットバンク)に仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.27 19:00

初心者でも安心!MT4ストラテジーテスターの使い方完全ガイド ~EA活用とバックテストで一歩先のトレードへ~

MT4でEAを使って自動売買をするならストラテジーテスターにより利益が出るかテストが必要です。本記事では、ストラテジーテスターの実践的な使い方や疑問を感じやすいポイントを解説します。
update2025.01.10 19:00

XMTradingがおみくじプロモ2025を実施!総額1,000万円越えのキャンペーン

海外FX業者XMTradingは、1月2日~1月31日までの期間限定で「おみくじプロモ2025」を実施すると発表しました。賞金総額は1,000万円以上であり、抽選で100名に最大75万円の現金がキャッシュバックされます。
update2025.01.06 19:00

このローソク足あと何秒!?残り時間を表示するMT4/MT5のインディケータを比較

MT4やMT5でトレードする際、インディケータを使えばローソク足が確定するまでの残り時間を表示できます。アラート機能付きや残り時間以外の情報も表示するインディケータもあります。本記事では、MT4・MT5にローソク足の残り時間を表示するインディケータを紹介します。
update2024.12.12 19:30

SONYのレイヤー2「Soneium」がIP侵害を理由にミームコインをブラックリスト化

ソニーグループによるイーサリアムレイヤー2のSoneium(ソニューム)が、メインネットローンチの同日に、IP侵害のあるミームコインをブラックリスト化し、SNSで話題となっています。本記事では、Soneiumの概要やブラックリスト化の内容、SNSでのユーザーの声などを解説します。
update2025.01.17 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル