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英国の投資家、2018年に投資詐欺で約2億ポンド喪失

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update 2021.08.31 15:27
英国の投資家、2018年に投資詐欺で約2億ポンド喪失

update 2021.08.31 15:27

投資詐欺から自らを守る意識を高める必要

英国金融行動監視機構(The Financial Conduct Authority)【以下、FCAと称す】は2月6日、英国在住の投資家が、投資詐欺により2018年に年間を通して1億9,700万ポンド超を喪失したことを公表した。[1]

この度の投資詐欺関連データは、FCAが実施している投資・年金詐欺を回避する術を伝えるScamSmartキャンペーンの一環として公表されたものである。この約2億ポンドに及ぶ投資詐欺は、2018年の1年間に亘り6,759件に上る被害報告と、英国の詐欺やサイバー犯罪の報告センターであるAction Fraudが提供したデータに基づいており、1人当たりに換算して29,000ポンドを投資詐欺によって失っていることになるとのことだ。またFCAによれば、FXや仮想通貨、株式、債券の分野で多くの投資詐欺が発生しており、2018年の投資詐欺と疑われる全事案の85%をこれらの分野が占めていることが報告された。

投資詐欺のデータ公表に際し、Action FraudのディレクターであるPauline Smith氏は以下のようにコメントしている。

今回公表されたデータが示す通り、投資詐欺は被害額も大きく、非常に危惧されている問題であります。詐欺を企てる者は、あらゆる手段を使って、巧妙に一般の人からお金をむしり取ろうとします。投資詐欺に遭われた人たちは、強制的または説得される形で多額の資金を注ぎ込んでしまうため、被害者の生活・経済状況に深刻な影響を与えております。我々としてはFCAと協力し、投資詐欺から自らを守る意識を高める啓蒙を行っております。また、投資をお考えの際には、投資詐欺のリスクを鑑みて、事前にFCAへ確認をとることをお勧めします。

Pauline Smith, Director of Action Fraud - FCAより引用

またFCAでは、投資家自らが多発する投資詐欺に遭うリスクを回避するためのツールとして、Warning Listを開設している。[2]このWarning ListはFCAのScamSmart特設ウェブページ内に設けられており、実際に投資を手掛ける前に、シンプルな質問に答えるだけで、投資を検討している金融商品それぞれの警告文を閲覧することができ、投資家による利用拡大が促されている模様だ。一方で、詐欺の手口に関しては、これまでのコールドコール(過去に接点のない相手を対象とする電話営業)から、ソーシャルメディアや電子メール、ウェブサイトといったオンラインチャネルを利用する形に変わってきている。FCAでも従来より、FCAを装った偽造メールに対し注意喚起を促している状況である。

なお、FCAにてパーソナルファイナンス(個人の資金計画・管理)分野を専門とするAlvin Hallは、一般の人が詐欺に遭わないための警告サインをまとめている。それによれば、詐欺を働く者の傾向として、突然コンタクトを図り、期日前に投資した場合はボーナスやディスカウントを与えるといったことや、ごく短期間の投資期間であると訴え時間的制約を設けてくるとのことだ。また、他者が既に投資を行っているもしくは強く望んでいるという嘘の情報を流したり、魅力的な投資リターンを約束したりもしている。加えて、当局から認可を受けているように装うと共に、たくみな話術で被害者との関係性構築を図ってくるという。

欧州当局による投資詐欺への注意を呼びかけている機関はFCAのみならず、キプロス証券取引委員会であるCySECも、詐欺行為に対し警告文を再度に亘って発令している。投資家が詐欺に遭わないためにも、金融当局などが提供するツールを効率的・効果的に活用すると共に、自ら投資詐欺を警戒する意識を高めていく必要があろう。

release date 2019.02.07

出典元:

ニュースコメント

ソーシャルメディアによる詐欺の手口

FCAは以前より、オンラインメディアで多発する詐欺被害についても警告しており、詐欺の温床には多くの人が日常的に使用するソーシャルメディアも対象になっていることが報告されている。詐欺の手口の例としては、高級ブランドや贅沢な暮らしぶりの写真やイメージを投稿し、フォロワーから関心を集め、ダイレクトメッセージでやり取りを行いながら、違法な会社を紹介するといった内容だ。詐欺者は、投資家が取引で利益を得たり、資金を回収したりする機会の阻害を試みるが、その手法としては、取引プラットフォームで市場価格を操作したり、契約条件で顧客に不合理な内容を提示して資金の返済を拒否する行為にまで及ぶようだ。なおFCAの調査によると、ソーシャルメディアを通じたバイナリーオプションの勧誘を信頼している割合は、55歳以上では2%のユーザーに対して25歳未満では13%と5倍以上となっており、若者の被害拡大が懸念されている。政府に対して、投資家保護などの規制とともに、投資家自身の金融リテラシーを向上させる機会の提供も求められるだろう。


Date

作成日

2019.02.07

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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