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ESMA、英国企業にブレグジット関連情報提供を要請

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update 2022.01.27 17:09
ESMA、英国企業にブレグジット関連情報提供を要請

update 2022.01.27 17:09

合意なき離脱への準備を加速

欧州証券市場監督局(The European Securities and Markets Authority)【以下、ESMAと称す】は、英国の企業に対し、ブレグジット(英国のEU(欧州連合)からの離脱)に絡む取引への影響及び様々なリスクへの対応策に関する情報提供を顧客に行うことを求める声明を発表した。

ESMAが情報提供を求めている企業群には、EU加盟27か国において投資関連サービスを提供する企業と、英国を拠点に顧客と取引を行っているEU加盟27か国の企業が対象となっている。これらの企業は、ブレグジット動向により顧客を巻き込んだいかなる混乱のリスクも回避すべく、どの契約・サービスがどの程度の影響を受けるかを明確にした情報提供を極力速やかに行う必要があるとのことだ。少なくとも、取引システムなど顧客と企業との関係性への影響と、顧客からの問い合わせ対応策、契約期間などの変更の有無、そして契約解除・償還適用の可否といった契約上及び法令上の顧客の権利に関する事項を盛り込んだ上で、顧客へ情報提供を行うよう要請されている。ESMAと各国規制当局は、引き続き企業と協働して顧客への情報提供の進捗状況及びブレグジットへの対応策を顧客へ周知徹底が図れているかモニタリングを行う意向である。

ESMAは2018年7月にも、全ての市場参加者に対し合意なき離脱となる可能性に備えることの重要性を訴え、不測の事態に対する注意喚起を促すべく声明を公表しており、その際、英国企業がブレグジット後もEU内におけるサービス提供を希望する場合、ESMAは英国企業にライセンスを取得することを要請している。その他、キプロス証券取引委員会もまた英国ブローカーに対しライセンス取得の申請書を早めに提出するよう強く要請しており、既にブローカーの中にはドイツ連邦金融監督局(Die Bundesanstalt für Finanzdien Stleistungsaufsicht, BaFin)などにてライセンス申請及び取得を行うなど、企業側も今まさにブレグジットへの対応策に追われている模様だ。

足元のブレグジット動向を踏まえると、EU離脱後の経過措置として設けられる移行期間に関する合意がなされる保証はなく、英国企業は、2019年3月30日に合意なきEUからの離脱を意味するハードブレグジットとなるシナリオを考慮する必要があろう。EUと英国間においては、11月に離脱協定に関する暫定合意にこぎ着けていたが、離脱草案に反対する議員が多数を占めると見込まれる英国下院などにおいて承認を得るという依然高いハードルが残されていると言える。なお、英国のテレーザ・メイ首相は、12月11日に予定されていた協定案の承認を求める議会採決に関し、可決の見込みが低いことを理由に、2019年1月中旬に延期することを表明している。[1]加えて、英内閣は合意なきブレグジットに向けた準備を進める決定を下してもおり、ブレグジット情勢は引き続き予断を許さない展開となりそうだ。[2]

release date 2018.12.20

出典元:

ニュースコメント

英国のEU離脱に伴う隣国の反応

今月11日に英国のメイ首相がEU離脱法案の下院採決を見送ったことで、英国がなんとしてでもEUから離脱したいという強い意向が伺える。ブレグジットに関しては、英国 vs EUという構図だけでなく、英国 vs スコットランドの対立も強めかねないとの意見もある。スコットランドは英国の北部に位置する国であるが、ブレグジットがスコットランドやその他の英国内地域の経済を損なうとの見方を示し、EU離脱をめぐる投票では、スコットランドの人々の62%が残留を望んでいることが明らかになった。3月にはスコットランドのニコラ・スタージョン首相が英国のブレグジット反対派の人々にスコットランドへの移住を呼びかけたほどで、英国からの独立の可能性にさえ言及している。しかしながら、スコットランドの人々に行われた世論調査では、EUには残留して英国からは独立を望むかに対しては、半々の意見が存在するという。一方、EUに属するスペインも自国内の一部の地域で大規模なデモが起こるなど独立の動きが高まっていることから、スコットランドの英国からの離脱にはいい顔をしていないのが現状だ。決着までにはまだまだ時間を要すことが考えられるが、合意なきブレグジットが決行されるのか、来年の2019年には新たな展開が待っていることは間違いない。


Date

作成日

2018.12.20

Update

最終更新

2022.01.27

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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