作成日
:2018.12.06
2021.08.31 15:27
ニューヨークを拠点に機関投資家向けトレーディングツールを提供するDash Financial Technologies(本社:250 Park Ave. S., 9th Fl. NewYork, NY 10003
)【以下、Dashと称す】は12月6日、シカゴを拠点とするプライムブローカレッジサービスを提供するeRoom Securities, LLC(本社:200 South Wacker Drive, Suite 2400, Chicago, IL 60606 )【以下、eRoomと称す】を買収することを発表した。DashとeRoomは、既に買収に向けた正式契約を交わしており、現在は規制当局からの承認待ちであるものの、2019年第1四半期には買収手続きが完了する予定であるとのことだ。買収が完了した後、eRoomはDash Primeへとリブランディングし、プロフェッショナルトレーダー向けにテクノロジーサービスを提供していく意向である。なお、今回の買収契約の締結に際し、eRoom側には、Sandler O'Neill + Partner, L.P.が財務アドバイザリーに、そしてPaul Hastings LLPが法律顧問に就いた。一方のDashについては、Kirkland & Ellis LLpが法律顧問に就いている。
足元までのところ、eRoomでは、機関投資家やヘッジファンド、プロフェッショナル顧客向けに、マルチアセットクラスのトレーディングツールや、エージェンシー取引(委託売買)、リスク・マネージメント、レポーティング、決済サービスに至る幅広いブローカレッジサービスを提供している。Dashによる買収後も、eRoomはCEOであるCollin Carrico氏とBen Schwartz氏が率いる現経営陣によって事業継続がなされる見込みである。
DashによるeRoomの買収に際し、DashのCEOであり共同創業者のPeter Maragos氏とeRoomのCollin氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。
プロフェッショナルトレーディングの世界では、高機能を付したカスタマイズ可能なテクノロジーソリューションが求められております。そこで我々は、透明性が高く革新的である新たな製品・サービスを提供することで、そのニーズに応えていく考えであります。またCollin氏とBen氏は、企業に多くの利益をもたらすロイヤルカスタマー(頻繁に自社製品・サービスを購入してくれる顧客)と、強固な関係性を構築しております。Dash Primeが事業を開始し、幅広いプロフェッショナルトレーダーに対しサービスを拡充していく上で、eRoomの優秀なチームと協働していくことが楽しみであります。
Peter Maragos, CEO and Co-Founder of Dash - GlobeNewswireより引用
我が社がDashの一員に加わることで、最先端のテクノロジーを活用できると共に、既存そして潜在的なお客様に対し、より広範にプライムブローカレッジサービスを提供していくことができるようになるため、数多くのビジネスチャンスが生まれる可能性があると考えております。Dashが誇る機関投資家向けの革新的テクノロジーソリューションを利用し、我々のお客様に対して、スケールメリットを活かした効率性が高く問題解決型のテクノロジーソリューションを提供していけるでしょう。
Collin Carrico, CEO of eRoom - GlobeNewswireより引用
Dashの先進的テクノロジーソリューションサービスと、eRoomが誇る機関投資家との強固なリレーションシップを融合したDash Primeが、いかなる革新的なサービスを提供していくか今後の動向が注目されよう。
release date 2018.12.6
中央銀行や大手銀行、大手証券会社、短資会社などの専門家同士が為替取引を行う市場をインターバンク市場といい、インターバンクに参加する金融機関はプライムブローカーと呼ばれている。主要なところではGoldman Sachs、Credit Suisse、JPMorganなどが挙げられる。インターバンク市場で決定される取引価格のことをインターバンクレートといい、FXブローカーはリアルタイムに変動するこのインターバンクレートを参照し、その中から自社顧客に最も有利に取引できる価格を提示する仕組みだ。このプライムブローカーを選ぶ際に最も重要なものの一つが、その機関の信用力となる。今回Dashに買収されたeRoomだが、買収されたことによりプライムブローカレッジ業務に欠かせない重要な信用力が上がることにより、業績が向上することが期待できる。またもともとプライムブローカレッジ業務の収入源は高いことから、今回の買収によりDashにとってもより幅広いサービスの提供が可能となることが考えられ、双方にとってメリットとなるだろう。
作成日
:2018.12.06
最終更新
:2021.08.31
国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。
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