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欧州証券市場監督局、レバレッジ規制への取り組みを正式に開始

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update 2022.01.28 12:04
欧州証券市場監督局、レバレッジ規制への取り組みを正式に開始

update 2022.01.28 12:04

フィードバックを2月5日まで受付

欧州証券市場監督局(The European Securities and Markets Authority)【以下、ESMAと称す】は、昨年12月に同局が提案した、1:5から最大で1:30までの大幅なレバレッジ引き下げなどの規制について、制定に向けた取り組みを正式に開始し、この件に関するフィードバックを公的機関や業界関係者などから受付することを発表した。しかし、フィードバック受付期間は非常に短く、2月5日までとなっている。

12月のESMAの発表後には、各ブローカーからは公式声明やコメント等が相次いで発表されていたが、この度、ESMAが発表した提案の詳細において、主要項目の変更はみられないという。EUの業界関係者の間では、ESMAの規制強化によって、本来の目的である、個人投資家の資金損失保護の実現よりも、ヨーロッパのトレーダーが、レバレッジ規制の緩いオフショアブローカーへ乗り換えすることについて議論されているようである。

なお、レバレッジ規制はCFD商品によって異なり、相対的に低ボラティリティな主要通貨ペアは最大1:30、マイナー通貨ペアとインデックス、また、比較的安定的なゴールドは最大1:20、ゴールド以外のCFD及びマイナーなインデックスは最大1:10、不安定な傾向のCFD及び上記以外のCFDは最大1:5までとなっている。

ESMAは、現在、MiFID(金融商品市場指令)制度内の仮想通貨CFDの扱いについて検討中であり、この件に関しては、さらに検討を重ね、業界関係者等からの意見を歓迎するとしている。仮想通貨CFDは、当初1:5のレバレッジ規制の予定であったものの、昨今の仮想通貨市場の乱高下を踏まえ、投資家を十分に保護するためには、1:2または1:1といったさらなるレバレッジの引き下げや、個人投資家へのマーケティングや販売の禁止といった、より厳格な規制が妥当ではないかと考えられているという。

さらに、ESMAは、投資家保護を目的としたロスカット規定についても提案している。ロスカット規定とは、取引口座の証拠金維持率がある一定の割合よりも低くなった場合に、ブローカー側で強制的にポジションを決済することで、投資家が預けた証拠金を超える損失を発生させない仕組みである。

また、ESMAは、12月に提案した、口座毎のゼロカットシステムの導入やキャッシュバック等のボーナスの提供の廃止、バイナリーオプションの提供の禁止についても内容を変更していない。

release date 2018.1.18


Date

作成日

2018.01.18

Update

最終更新

2022.01.28

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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