Select Language

日本の金融庁、レバレッジ最大10倍への引き下げを検討中

日本の金融庁、レバレッジ最大10倍への引き下げを検討中

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.01.28 12:20
日本の金融庁、レバレッジ最大10倍への引き下げを検討中

update 2022.01.28 12:20

レバレッジ規制、店頭業者へのみ適用案も浮上

日本の金融庁(Japan Financial Services Agency)が、日本国内のFX取引におけるレバレッジの上限を1:25から1:10程度へ引き下げることを検討していることが明らかになった。投資家保護や金融機関の想定外の損失を防ぐ観点からレバレッジ規制を見直す方針で、早ければ、2018年中旬から実施される可能性があるという。

しかし、日本の産業界からは、取引量の減少による収益の低下、流動性の低下など、市場への影響を懸念する声が挙がっている。日本の個人向けFX取引の最大レバレッジは1:25と、世界の中でも低水準となっている。FXでは証拠金にレバレッジをかけることで、少ない資金を元手に大きな金額の取引が可能となり、レバレッジ比率に比例して利益も損失も大きくなる。かつて、日本のレバレッジには上限が設けられていなかったが、ハイレバレッジでの取引時に相場が急変して、大きな損失を出した個人投資家は少なくなく、金融庁は、2010年に1:50、2011年に1:25と、二段階に分けてレバレッジを引き下げている。

今回のレバレッジ規制だが、店頭業者へのみ適用し、金融先物取引専門の東京金融取引所や、取引所為替証拠金取引(くりっく365)においては、規制の対象から除外されるという案も出ているという。取引所取引だけを特別扱いしたとなると店頭業者による取引所取引への批判は免れないであろう。

現在のところ、1:10のレバレッジ規制が実施されるかどうかは定かではないが、実施された場合、国内FXから、ハイレバレッジで取引可能な海外FXへの資金の流出がすすむ可能性が考えられる。

日本のトレーダーであるHiro Pie氏や、業界精通者のNori Muzuki氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。

日本の個人投資家のドル買いは、日本銀行と政府の強力なパートナーだと言えます。通貨ペアの制限のような、全トレーダーに対する制限ではなく、個人投資家への段階的な規制のプロセスである可能性が高いです。FXブローカーの資本や剰余金の規模に応じて、金融庁との妥協案を探すのが合理的です。

Hiro Pie,Japanese FX trader

我々FX業者は、高い自己資本規制比率など、様々な条件を提示されてきましたが、各ブローカーの協力により、これらの条件を乗り越えて、財政状況を強化してきました。公的取引の場を守りながら、民間の場のみを規制することは不公平であり、投資家を保護することはできません。レバレッジが10倍になると、正直なところ、市場は縮小することになるでしょう。FX市場は、ここ20年ほどで個人投資家の力により拡大されており、現在のところ、投資家保護と市場のバランスは取れています。

Nori Muzuki, Industry veteran

release date 2017.11.06


Date

作成日

2017.11.06

Update

最終更新

2022.01.28

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

Vantage Tradingで出金遅延、担当者が語る原因と対応

Vantage Tradingで銀行出金に関する遅延が確認されています。出金申請後に着金まで時間を要するケースが報告されており、SNS上でも混乱が発生している状況です。原因としては入金額の急増や決済システム側の処理制限が影響しているものと見られます。
update2025.10.24 19:00

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

bitcastleは詐欺業者?口座開設ボーナスで出金拒否多数

SNS上ではbitcastleから「出金できない」「口座を凍結された」といった報告が相次いでいます。本記事では、bitcastleで報告されている出金トラブルを紹介するほか、bitcastleは詐欺業者なのかどうか説明します。
update2025.10.21 19:30

Bybitが日本ユーザーの新規登録を停止!日本撤退で海外FXユーザーにも影響大か?

Bybitが2025年10月31日をもって日本ユーザーの新規登録停止を発表しました。既存ユーザーは継続利用できるものの、締め出しも時間の問題と予想する声も少なくありません。本記事では、Bybitの発表内容や海外FXユーザーへの影響などを解説します。
update2025.11.06 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

Vantage Tradingが入出金額の上限を変更、100万円以上の出金は自動分割

海外FX業者のVantage Tradingが、銀行振込の入出金額の上限を変更しました。今後は銀行振込で一度に出金できる額が100万円に制限されます。本記事では、変更された条件や高額送金時の注意点などを説明します。
update2025.11.11 19:00

Exnessで10月に2度もサーバーダウン!?SL設定のユーザーは損失補填

海外FX業者のExnessで、10月に2度のサーバーダウンが発生しています。一連のトラブルが原因で、損失を被ったユーザーも少なくないようです。本記事では、報告されている不具合やExnessが実施した補償などについて説明します。
update2025.10.30 19:30

XMはゴールド(XAUUSD)のスプレッドも広い?ボーナス取引で実質お得

XMTradingのゴールド(XAUUSD)はスプレッドこそ狭くないものの、スワップフリー口座や豪華ボーナス、約定スピードの速さで十分に利用の検討余地があると言えます。当記事ではXMTradingでゴールド取引が向いている・向いていないトレーダーを他社と比較しながら解説していきます。
update2025.10.22 19:00

Bybit P2P利用で銀行口座凍結・詐欺容疑者に?海外FXユーザーが知るべき巻き込まれリスクとは

Bybit P2Pを利用したユーザーが銀行口座凍結されたことに加え、詐欺容疑者として取り調べを受けたというSNS投稿が話題になっています。本記事では、話題となった投稿の内容や、海外FXユーザーがP2P取引の利用を避けるべき理由などを解説します。
update2025.11.12 19:00

FXGT破綻の噂がSNSで再浮上、CEOは「完全なデマ」と否定

海外FX業者のFXGT(エフエックスジーティー)が「経営破綻の危機にある」との噂が一部で広がっています。噂が流れているのは主にX(旧Twitter)で、FXGT公式はこれを否定しています。当サイトではFXGTにこれらの噂について、事実確認を行いました。
update2025.11.04 19:30

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル