作成日
:2017.09.26
2021.08.31 15:23
中国国内仮想通貨取引の全面停止が発表されたその後、中国政府は仮想通貨取引の徹底排除に乗り出している。一方で、中国政府による仮想通貨取引の停止措置は、一時的な対応に終わる可能性が高い見方も強まっている。
国内仮想通貨取引の全面停止措置の対応の背景には、様々な要因が見え隠れする。まず、10月18日に開催される第19回共産党大会の最高指導部の入れ替えを控え、中国は金融リスクの根絶に躍起になっている。仮想通貨取引の全面停止は、党指導部がベテラン党員らの気持ちを落ち着かせるための一時措置であったと考えられる。
中国政府や中国国内銀行からすれば、ビットコインなどの仮想通貨が日常の取引や金融資産として人民元に代わる存在となれば、仮想通貨を容認することはできない。しかし、当面はビットコインの市場規模は、政府や政府管轄の銀行の脅威となるほど大きくはないといえる。
また、他の要因としては、中国政府が、国際的な格付け会社である米S&P Global Inc. (本社:55 Water Street New York, NY 10041)などに対し、自国の金融システムや信用状況が政府の管理下にあることを主張したかった可能性も考えられる。これが取引全面停止の理由であれば、S&P Global Inc.は9月下旬に中国の国債格付けを1段階引き下げていることから、中国政府の意図は外れたことになるといえる。
実際の所、中国政府の脅威となる、イノベーションを追及するのは、今回が初めてではない。2011年の第18回共産党大会が開催された数か月前にも、当時の党指導者は、論争が繰り広げられていた変動持分事業体という中国の企業構造に一時的措置を行っている。そのため、第19回共産党大会を控えた今回の国内仮想通貨取引の全面停止措置についても、同じような対応がとられるとみられている。党大会終了後、全面停止の措置は徐々に解除されていく可能性がありそうだ。今後も中国政府の動向に注目したい。
release date 2017.09.26
作成日
:2017.09.26
最終更新
:2021.08.31
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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