作成日
:2017.06.07
2022.05.30 15:28
大手海外FXブローカーであるForex Capital Markets Limited(本社:55 Water Street, 50th Floor, New York, NY 10041 USA)は、顧客向け無料オンライン取引ポータルサイトであるFXCM Plusをアップデートしたことを発表した。同ポータルサイトには、トレーディングシグナル、取引アナライザー、そしてトレーディング分析機能が新規実装され、より快適なトレード環境が提供される。
尚、これらのツールへのアクセスはFXCMのアカウント所有者に限定されている。
今回のFXCM Plusのアップグレードにより、アカウント統計情報、当日の収益率情報、そして最新のトレード分析情報の3つの機能が新たに追加された。
昨今、FXブローカー達は、競合他社との差別化を図ることに注力しているが、顧客維持率とコンバージョン率を向上させるためには、定期的に追加機能によるツールのアップデートを行い、顧客により快適な取引環境を提供することが不可欠となっている。トレーダーがブローカーを選ぶ際、取引ツールが充実しているブローカーの方が優位であることは間違いないであろう。
FXCMは最近、無料教育ポータルサイトDailyFXを金融オンライン取引サービスプロバイダーであるIG Group(本社:Cannon Bridge House 25 Dowgate Hill London EC4R 2YA UK)に売却している。IG Groupは、FXCMに対し、米国の顧客へのアクセスを許可する特別な契約を締結しているが、各ブローカーが米国市場から撤退したことに伴い、同ポータルサイトを効果的に活用するのが困難となっている。企業が教育分野に力を入れることは、顧客を長期的に確保し、ビジネスを成功に導かせるための重要な鍵となる。
規制当局による外国為替取引を行うブローカーへの監視はますます厳しくなっており、ブローカーは顧客の利益を追求することに専念せざるを得ないのである。規制当局のライセンスを保持しないブローカーが急増したことで、ライセンスを保持するブローカー達による違法行為が後を絶たない中、業界では、数々のベストプラクティスが共有され更新されてきた。欧州証券市場監督局(ESMA)は、外国為替取引ブローカーの要件を更新し、EU各国の規制当局に対し、ライセンスを保持するブローカーによる不正行為を防止するよう指導を続けている。
FXCMは、今年の2月に米国市場を撤退しており、米国顧客口座をGain Capital Holdings Incに移管している。また、日本にも2001年に子会社となるFXCMジャパンを設立しているが、2015年に楽天証券に吸収合併されている。
release date 2017.06.07
作成日
:2017.06.07
最終更新
:2022.05.30
国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。
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