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ハッキングされてもBybitをやめられない、ユーザーの複雑な本音

ハッキングされてもBybitをやめられない、ユーザーの複雑な本音

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New update 2025.02.24 19:04
ハッキングされてもBybitをやめられない、ユーザーの複雑な本音

update 2025.02.24 19:04

2025年2月22日の深夜0時ごろ、仮想通貨(暗号資産)取引所のBybit(バイビット)にて、過去最大規模のハッキング被害が発生したことがわかりました。このハッキング事件はXで瞬時に拡散され不安が広がりましたが、Bybitが迅速な対応を行ったことで落ち着きを取り戻し始めています。

SNSでは、海外取引所の危険性を指摘する声もありますが、今後も使いたいというユーザーも数多く見られ、なかには「すでに資金を戻した」との投稿も見つかります。SNSで交わされる意見を見渡すと、そこには「怖いけれど離れられない」という、複雑な本音が垣間見えました。

最大規模のハッキング事件、混乱広がるも一過性

今回のハッキング騒動を受け、Bybit(バイビット)からは多数の出金が発生しました。その出金額は約54億ドルだとされています。

多数のユーザーが出金を急いだことで、サーバーエラーやフリーズも発生しています。当編集部で報道直後の0時30分頃に出金申請を行ったところ、ERC20やTRC20がCongested(混雑)であったり、1回目の送金承認まで30分ほどかかるなど、通常時の早さと比べると不安を感じる状況でした。

半日経過で、楽観的な意見が増加

ハッキングの被害金額は過去最大級のもので、騒動直後は混乱や動揺も大きかったですが、半日ほど経過すると、早くも楽観的な意見が増えていきました。

その要因は、Bybitの事後対応が大きいです。事件直後にCEO自ら説明をし説明動画まで投稿し、ハッキングの概要や補償体制を真摯に説明した点を、好意的に受け止めるユーザーが多かったです。

また、2月24日時点では、価格の影響がそこまで大きくなかった点も要因の一つと言えます。報道直後はBTCやETHが一時急落しましたが、価格への影響は一部に留まっています。

Bitget(ビットゲット)やBinance(バイナンス)などの海外取引所からの支援など、協力体制が見られていることもあり、被害の規模に比べてやや楽観的な見方が広がっている印象です。

再び利用予定のユーザーが多数派か

Xでは、一度はBybit(バイビット)から出金をしたというユーザーが多数でしたが、事件後の対応などを評価し、「落ち着いたらまた使う」といった声も複数見られました。

2月24日の午後時点では、すでにBybitに入金したという投稿もあり、再びBybitの利用を考えているユーザーは多そうです。

なぜ手放せない?不安はあるが代わりがない状況

海外取引所ユーザーの多くは、「いつかは痛い目を見るかも」という警戒心も持っているのではないでしょうか。しかし、それでも使い続ける理由は、国内取引所やセルフカストディの使いづらさなどにあるでしょう。

トレーダーから不評な国内取引所

国内取引所では、銘柄の取り扱い状況が数年前にメジャーだった通貨が多く、直近で注目されている銘柄への投資機会がありません。トークンローンチから数日後などに上場となることもある海外取引所と比べると、大きな差があります。

また、規制により最大レバレッジは2倍と海外取引所の数十分の1であり、短期トレードやヘッジをするのにたくさんの資金が必要になります。

なんだかんだ面倒なセルフカストディ

仮想通貨界隈では、取引所は取引をしたいときにのみ使うサービスであり、平時はハードウェアウォレットを使った自己管理(セルフカストディ)が基本とされています。

しかし、「操作ミスで資産を失うリスクが怖い」という声が多いのも実情です。

加えて海外取引所では、預けておくだけで1~10%の年利がもらえるサービスがありますし、アルトコインの場合は出金するのに数千円の手数料がかかることがあります。

ただし「みんなが使ってるから」は危険

上記のように海外取引所にはなんだかんだメリットも多く、自身の利用用途やリスク許容度、メリット・デメリットを考えた上で、取引所の分散などの対策とともに取引所を使っている人も複数いるでしょう。このような判断であれば、その人にとっては現実的なものだといえます。

しかし、SNSでの評判や「みんなが使っている」という漠然とした安心感だけを頼りに、海外取引所の利用を続けることは危険でしょう。

たとえば、とあるトレーダーが自身のメリット・デメリットを考慮した上でBybit(バイビット)を使い、SNSで「Bybitが使いやすい」「国内取引所は使いづらい」と投稿したとし、他のユーザーがこの評判をあてにするとしたら危険です。投稿したユーザーと評判を見たユーザーでは、利用用途やリスク許容度などが異なり、評判を見たユーザーは自分自身にとってのメリット・デメリットを考慮できていない可能性が高いでしょう。今回のようなハッキング事件が起きた際パニック状態で余計な損失を被る可能性があります。

今こそ直視したい、海外取引所との向き合い方

海外取引所の利用を続けるのであれば、必要に応じた分散管理や、自己管理との使い分けなど、具体的な対策を講じる必要があります。これは新規ユーザーだけでなく、既存のユーザーにとっても、改めて海外取引所の必要性や、想定されるリスクへの対応を考え直す良い機会と言えるでしょう。


Date

作成日

2025.02.24

Update

最終更新

2025.02.24

Myforex編集スタッフー仮想通貨担当ー

2017年に初めてビットコインを購入し、2020年より仮想通貨投資を本格的に開始。国内外のメディアやSNSなどを中心に、日々最新情報を追っている。ビットコインへの投資をメインにしつつ、DeFiを使って資産運用中。

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