作成日
:2025.03.07
2025.03.07 18:32
メタマスクは、仮想通貨(暗号資産)やNFTの取引でよく使われるウォレットの一つです。
メタマスクから国内取引所へ送金するプロセスは難しくありませんが、送金銘柄や使用するネットワークの選択、送金コストや反映時間など、押さえておくポイントがあります。
そこで今回Myforex編集部では、メタマスクから国内大手取引所のGMOコインに仮想通貨を送金してみました。実際にやってみたところ、ストレスなく送金できたものの、いくつか注意すべき点もあるというのが率直な感想です。
この記事では、実際に送金してみた経験などをもとに、送金手順やGMOコインのトラベルルール対応状況などを紹介します。
Myforex編集部では、メタマスクからGMOコインに仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。送金手順を紹介する前に、メタマスクから送金する際の注意点などを解説します。
メタマスクから送金をする場合、送金手数料は発生しませんが、利用するネットワークで発生したガス代を支払う必要があります。
ガス代の金額は一定ではなく、ネットワークの混雑状況などで変動します。相場が盛り上がっているバブル期などはガス代が高騰していることもあるので、事前に確認しておくとよいでしょう。
メタマスクからGMOコインに送金する前に、以下の状況を確認しておきましょう。
2025年1月30日現在、GMOコインではすべての仮想通貨の入金手数料が無料となっています。また、最低入金額が設定されていないことも特徴です。他の国内取引所では最低入金額が設定されていることもあるので、この点はメリットの一つだと言えるでしょう。
なお、GMOコインに入金可能な銘柄は変更されることがあります。入金対応が終了した銘柄を送金すると資金を失う可能性があるので、事前にGMOコインの公式サイトで確認しておきましょう。
今回は、GMOコインで対応しており、なおかつNFTの売買やブロックチェーンゲームなどで用いられることが多いETHを送金してみました。
仮想通貨を送金する際には、トラベルルールの対応状況について確認が必要です。
メタマスクからGMOコインに送金する際は、特にトラベルルールの適用はなく、問題なく送金できます。また、公式サイトには、GMOコインからメタマスクへの送金についても可能であることが明記されています。
取引所の顧客が仮想通貨を送金する際、送金元の取引所が送金先の取引所に一定の情報を通知するというルールです。このルールは、FATF(金融活動作業部会)が定める国際基準です。マネーロンダリングやテロ資金対策を目的としており、日本もこの基準に準拠して法整備を進めています。
なお、他の取引所とGMOコインの間で送金を行う場合は注意が必要です。例えば、コインチェックからGMOコインには送金をすることができません。
しかし、メタマスクなどのプライベートウォレットはトラベルルールの適用対象外となっています。そのため、今回はメタマスクからGMOコインに直接送金してみました。
メタマスクからGMOコインにPCで送金してみた手順を紹介します。前述の通り、今回はETHを使って送金してみました。
GMOコインに仮想通貨(暗号資産)を送金するには、まずGMOコインで入金用アドレスを確認する必要があります。GMOコインにログインしたら、「暗号資産」→「ETH」の順番にクリックします。
画面上部の「預入」タブを選択すると、預入用イーサリアムアドレス(入金用アドレス)が表示されます。この画面を開いたまま、メタマスクを起動しましょう。
次に、メタマスクでの操作に移ります。
今回はETHを送金するので、メタマスク上で「Ethereum Mainnet」を選択します。メタマスクにアクセスしたら、画面左上にあるネットワークを選択するプルダウンをクリックします。
ネットワークの選択画面が表示されるので、「Ethereum Mainnet」を選択します。
「Ethereum Mainnet」を選択したら、今回送金する「ETH(画面上はEthereum)」をクリックします。
「送金」をクリックします。
「移動先」に送金するウォレットアドレスを入力し、「続行」をクリックします。手順2のGMOコインの画面を確認しながら、コピー&ペーストで入力しましょう。
仮想通貨の送信時にウォレットアドレスや宛先タグを手入力すると、打ち間違いの原因になります。そのため、ウォレットアドレスや宛先タグは必ずコピー&ペーストで入力するようにしましょう。
ウォレットアドレスを入力すると、送金額の入力画面に移動します。送金する数量を入力して「続行」をクリックします。
送金にかかるネットワーク手数料(ガス代)などが表示されるので、内容に問題がなければ「確認」をクリックします。
なお、ガス代はネットワークの混雑状況などで変動します。ガス代を抑えたい場合、画面上にあるペンマークのアイコンをクリックして、ガス代を設定することも可能です。
メタマスクは、送金速度をユーザーが選択することができます。送金速度に応じて手数料が変動するので、目的に応じて選択をしてください。例えば、特に急いでいない場合は市場、もしくは低速を利用するとよいでしょう。
以下の画面が表示されたら、メタマスクでの送金指示は完了です。
ただし、メタマスクからの入金をGMOコインに反映させるには、GMOコイン側で送付人などの情報を登録する「未反映入金への情報登録」を行う必要があります。再びGMOコインの画面に移動しましょう。
GMOコインにアクセスしたら「暗号資産」→「未反映リスト」をクリックします。メタマスクからの送金が着金している場合、「未反映の預入一覧」に表示されるので、「確認」ボタンをクリックしてください。
なお、「確認」ボタンが表示されず「審査中」となっている場合は、しばらく待てば「確認」ボタンに変わります。Myforex編集部が実際に送金した際は、メタマスクでの送金処理を終えてから約10分で「審査中」が「確認」に切り替わりました。
メタマスクから送金した銘柄と数量を確認し、問題がない場合は「新規送付元アドレス」をクリックします。
「プライベートウォレット(MetaMaskなど)」をクリックします。
送付人が本人の場合は「ご本人さま」、本人以外の場合は「ご本人さま以外」をクリックします。今回は自分のメタマスクから送金するので、「ご本人さま」を選択しました。
「送付元(ご本人)情報の確認」画面が表示されるので、内容に問題がないことを確認したら、「送付元情報の登録画面へ」をクリックします。
「送付元情報の登録」画面を下にスクロールすると、以下の画面が表示されます。
「今回の預入目的」はプルダウンの中から最も適切なものを選択します。また、今回送付したメタマスクの情報をGMOコインに登録する場合は、「アドレスリストへの登録」を「する」に設定し、「登録名」を入力します。
入力ができたら「確認画面へ」をクリックします。
預入内容に誤りがないことを確認します。問題なければ、画面下部の3つのチェックボックスにチェックを入れて「登録する」をクリックします。
以下の画面が表示されたら、メタマスクからGMOコインへの送金申請は完了です。
しばらくすると、送金したETHがGMOコインに入金されます。今回はメタマスクで送金してから、50分ほどでGMOコインに着金しました。
メタマスクからGMOコインにスマホで送金してみた手順を紹介します。PCでの手順同様、ETHを使って送金してみました。
GMOコインに仮想通貨(暗号資産)を送金するには、まずGMOコインで送金アドレスを確認する必要があります。GMOコインアプリにログインし、「預入・送付」をタップします。
「ETH」をタップします。
画面上部の「預入」タブを選択すると、預入用イーサリアムアドレス(入金用アドレス)が表示されます。この画面を開いたまま、メタマスクを起動しましょう。
次に、メタマスクでの操作に移ります。
今回はETHを送金するので、メタマスク上で「Ethereum Mainnet」を選択します。メタマスクにアクセスしたら、画面左上にあるネットワークを選択するプルダウンをタップします。
ネットワークの選択画面が表示されるので、「Ethereum Mainnet」を選択します。
「Ethereum Mainnet」を選択したら、今回送金する「ETH(画面上はEthereum)」をタップします。
「送信」をタップします。
「To:」欄に送金するウォレットアドレスを入力し、「次へ」をタップします。手順3のGMOコインの画面を確認しながら、コピー&ペーストで入力しましょう。
仮想通貨の送信時にウォレットアドレスや宛先タグを手入力すると、打ち間違いの原因になります。そのため、ウォレットアドレスや宛先タグは必ずコピー&ペーストで入力するようにしましょう。
送金額の入力画面に移動します。送金する数量を入力したら、「次へ」をタップします。
送金にかかるネットワーク手数料(ガス代)などが表示されるので、問題がなければ「送信」をタップします。
なお、ガス代はネットワークの混雑状況などで変動します。ガス代を抑えたい場合、画面上に表示された金額をタップして、ガス代を設定することも可能です。
メタマスクは、送金速度をユーザーが選択することができます。送金速度に応じて手数料が変動するので、目的に応じて選択をしてください。例えば、特に急いでいない場合はマーケット、もしくは低速を利用するとよいでしょう。
以下の画面が表示されたら、メタマスクでの送金指示は完了です。
ただし、メタマスクからの入金をGMOコインに反映させるには、GMOコイン側で送付人などの情報を登録する「未反映入金への情報登録」を行う必要があります。再びGMOコインの画面に移動しましょう。
GMOコインアプリのホーム画面から、「預入・送付」をタップします。
「未反映リスト」をタップします。GMOコインからの送金が着金している場合、「未反映の預入一覧」に表示されるので、「確認」ボタンをタップしてください。
なお、「確認」ボタンが表示されず「審査中」となっている場合は、しばらく待てば「確認」ボタンに変わります。Myforex編集部が実際に送金した際は、メタマスクでの送金処理を終えてから約10分で「審査中」が「確認」に切り替わりました。
メタマスクから送金した銘柄と数量を確認し、問題がない場合は「新規送付元アドレス」をタップします。
「プライベートウォレット(MetaMaskなど)」をタップします。
送付人が本人の場合は「ご本人さま」、本人以外の場合は「ご本人さま以外」をタップします。今回は自分のメタマスクから送金するので、「ご本人さま」を選択しました。
「送付元(ご本人)情報の確認」画面が表示されるので、内容に問題がないことを確認したら、「送付元情報の登録画面へ」をタップします。
「送付元情報の登録」画面を下にスクロールすると、以下の画面が表示されます。
「今回の預入目的」はプルダウンの中から最も適切なものを選択します。また、今回送付したメタマスクの情報をGMOコインに登録する場合は、「アドレスリストへの登録」を「する」に設定し、「登録名」を入力します。
入力ができたら「確認画面へ」をタップします。
預入内容に誤りがないことを確認します。問題なければ、画面下部の3つのチェックボックスにチェックを入れて「登録する」をタップします。
以下の画面が表示されたら、メタマスクからGMOコインへの送金申請は完了です。
しばらくすると、送金したETHがGMOコインに入金されます。今回はメタマスクで送金してから、10分ほどでGMOコインに着金しました。PCでは50分かかったので、かなり早く送金が完了しました。
一般的にETHは、XRPやAVAXなど他の銘柄よりも送金速度が遅いといわれています。しかし、今回実際にメタマスクからGMOコインに送金してみたところ、1分程度で送金トランザクションの処理は完了しました。一番遅い送金スピードを選択しても、特にストレスは感じませんでした。
一方、送付元情報の確認手続きには50分程度かかりました。急いで入金を済ませたい場合などは、やや使い勝手の悪さを感じるかもしれません。
また、ETHの送金手数料については高いと感じました。しかし、NFTの売買など、ETHを用いる場面は比較的多いのが現状です。なるべくガス代が安い時間帯を狙って送金するなど、工夫をしてみるのがよいでしょう。例えば、ネットワーク利用者があまり多くない平日の午後などがおすすめです。
メタマスクでの入出金について、X(旧Twitter)では「送金に失敗した」「送ったはずのトークンが反映されない」という声が散見されました。それらの多くは、ネットワークの選択ミスやウォレットアドレスの誤入力が原因だと推測されます。
そのようなミスを避けるためにも、入出金のルールや操作方法については、必ず最新情報を確認するようにしましょう。特に、アップデートなどのイベントを控えている場合、取引所側で一時的に入出金を制限することもあるため、取引所側の最新情報もあわせて確認しておきましょう。
また、GMOコインについては「入金が反映されない」という声も見られました。GMOコインでは、未反映入金の送付元の情報登録をしないと、送った仮想通貨(暗号資産)を受け取ることができない点に注意しましょう。
メタマスクはプライベートウォレットであり、資産管理の責任はすべてユーザーにあります。送金手続きに誤りがあった場合でも、サポートをしてくれるカスタマーサービスはありません。送金時は、以下の点に注意するようにしましょう。
入金アドレスの手入力は避けるようにしましょう。一文字でも間違えると、送金が失敗するだけでなく、送ったはずの資産を失ってしまう可能性があります。入金アドレスはコピー&ペーストで貼り付けることを徹底しましょう。
ETHの送金時はイーサリアムネットワークを利用します。誤ったネットワークを選択すると、送金に失敗し、資産を失ってしまう可能性があります。
また、複数のチェーンに対応している銘柄は特に注意が必要です。例えば、USDTなどはイーサリアムネットワークの他、ソラナやアバランチなどのネットワークでも流通しています。どのネットワークを使って送金するのかを、事前に確認しましょう。
送金ミスを避けるためには、事前に少額のテスト送金を行うのも有効です。ウォレットアドレスやネットワーク選択で不備があった場合でも、最低限の被害に抑えることができます。特に、メタマスクからの送金時は最低送金額の指定がないので、極めて少額でのテスト送金も可能です。
メタマスクからGMOコインへの送金は、PC・スマホともに操作が簡単で、特に難しい点はありませんでした。
しかし、メタマスクからの送金時にミスをすると資金を失ってしまう可能性がある点や、GMOコイン側での着金前審査に時間がかかることがある点は注意が必要です。
ウォレットアドレスの入力やネットワーク選択などの操作はすべて自己責任となるため、手順を一つずつ確認しながら操作を進めるようにしましょう。
作成日
:2025.03.07
最終更新
:2025.03.07
2017年に初めてビットコインを購入し、2020年より仮想通貨投資を本格的に開始。国内外のメディアやSNSなどを中心に、日々最新情報を追っている。ビットコインへの投資をメインにしつつ、DeFiを使って資産運用中。
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