作成日
:2024.12.13
2025.09.02 14:22
GMMAはトレンドフォローを狙うトレーダーを中心に人気のあるインディケータです。しかし、GMMAはMT4/MT5にデフォルトで搭載されていません。
仕方なく手動で設定しようと試しはしたものの、途中で面倒くさくなってやめてしまった人も多いのではないでしょうか。
そこで試していただきたいのが、カスタムインディケータを導入する方法です。カスタムインディケータには、GMMAを手軽に表示できるだけではなく、取引サインやアラートを出すものまであります。
この記事では、GMMAのカスタムインディケータに搭載されている便利な機能や実際に使ってみた感想を紹介します。
GMMA(Guppy Multiple Moving Average)とは、12本のEMAを組み合わせたインディケータであり、主にトレンドの方向性や強弱を判断するために活用されます。
MT4/MT5では12本の移動平均線(MA)を手動で設定してGMMAをチャートに表示できるものの、12本分を追加・設定するのは手間がかかり大変です。例えば、色の設定を後から変更したくなった場合、1本ずつ設定しなおすのは面倒でしょう。
一方で、GMMAを一括で表示できるカスタムインディケータを使用すると、12本のMAを追加する手間が省けることに加え、以下の画像のようにMAをまとめて設定できます。
他のインディケータとの兼ね合いで色を変更したい時も、一括で変更できるので、あまり手間がかかりません。
GMMAはカスタムインディケータを使うかどうかで、使い勝手がガラリと変わります。カスタムインディケータがどれだけ便利なのか、順番に見ていきましょう。
GMMAの難点は12本も線があるため、チャートが見づらくなりやすいことです。ローソク足を重点的に見たい時や、レンジ相場が続いていてGMMAがあまり機能しない時には、線の表示が邪魔になることもあります。
しかし、普段からGMMAを使用している場合、また次の機会に素早く使えるようにするために、完全には消したくないという人もいるでしょう。
そのような場面に備えて、一部のGMMAインディケータには表示切替機能があります。この機能を使うと、チャート上に表示されたボタンをクリックするだけでGMMAのON/OFFを切り替えられます。
GMMAインディケータには、条件を満たすとサインやアラートを出してくれるものもあります。パーフェクトオーダーや各ラインのクロスなど条件を満たしたときに知らせてくれるため、エントリーチャンスや決済タイミングを見逃しにくくなるでしょう。
以下のチャートでは、短期束と長期束の両方がパーフェクトオーダーのとき(左側の枠部分)と、全ての短期MAが全ての長期MAを跨いだ際(右側の枠部分)に黄色の矢印が表示されています。
また、設定した条件を満たすとチャート上でサインが表示されると同時にアラートで知らせてくれるインディケータもあります。
GMMAは基本的にトレンドが発生している時に強みを発揮するインディケータであり、レンジ相場では使いにくいという特徴があります。
GMMAだけを追っていると、押し目から反発する際の初動を捉えてロングエントリーをしたつもりが、よく見たらレンジ相場で、結局損切りになってしまうというケースもあります。
そういったときにも、GMMAインディケータが役立ちます。GMMAインディケータには、トレンド・レンジ判別のサポート機能があるものもあり、例えばGMMAと合わせてZigZagを表示できるカスタムインディケータを使用すれば、おおまかなトレンドの向きを把握しやすくなります。
ZigZagを合わせて使用すれば、GMMAの情報を読み誤ってダマシに遭い、結果的にトレンドに逆らったエントリーをしてしまうリスクを減らせるかもしれません。
Myforex編集部では実際に、以下4つのGMMAインディケータを使用してみました。
各インディケータの性能を比較してみた結果、サインやアラート機能があるか、そしてMT4/MT5に対応しているかに大きな差があることが分かりました。またワンクリックで表示/非表示の切り替えができるかどうか、バックテストの機能がついているかどうかなど他機能の充実性もインディケータによって異なります。
インディケータ名 | サイン・アラート機能 | MT4/MT5対応 |
---|---|---|
Guppy Zones | × | △(MT5のみ) |
GMMA button | × | △(MT4のみ) |
GMMAサインインディケータ | 〇 | 〇 |
オリジナルGMMA | 〇 | 〇 |
Guppy Zones
サイン・アラート機能 | MT4/MT5対応 |
× | △(MT5のみ) |
GMMA button
サイン・アラート機能 | MT4/MT5対応 |
× | △(MT4のみ) |
GMMAサインインディケータ
サイン・アラート機能 | MT4/MT5対応 |
〇 | 〇 |
オリジナルGMMA
サイン・アラート機能 | MT4/MT5対応 |
〇 | 〇 |
Guppy ZonesはGMMAの短期束と長期束をそれぞれ帯のように表示するインディケータです。
Guppy Zonesは、以下のような人におすすめできます。
Guppy Zonesをおすすめできないのは、以下のような人です。
一般的なGMMAを表示する場合と比べて、移動平均線がゾーンになっている分チャートがスッキリ見える印象がありました。ローソク足での分析を主軸に置きながらGMMAも参考にしたいといった場合は使いやすいでしょう。
細かな移動平均線の動きは追えないものの、短期束と長期束のクロスや向きだけを把握したいのであればGuppy Zonesを試してみてもよいでしょう。
GMMA buttonは、GMMA表示のON/OFFをワンクリックで切り替えられる機能がついたGMMAインディケータです。その他の機能はついておらず、あくまでオーソドックスな機能のインディケータとなっています。
GMMA buttonは、以下のような人におすすめできます。
一方で、以下のような人にはGMMA buttonをおすすめできません。
GMMA buttonでは、GMMA表示のON/OFFをワンクリックで切り替えることが可能です。そのため、GMMAを使用しない時には表示をOFFにでき、チャートが見づらくなることを防げます。
その他の機能はついていませんが、その代わり処理に時間がかからないため、チャート操作を妨げない特徴もあります。他の機能が必要ない人はGMMA buttonが合っているかもしれません。
MyforexのGMMAサインインディケータは、サインやアラートの機能がついておりカスタム性に富んでいます。
搭載されているサイン機能は短期束と長期束のクロス、短期束と長期束それぞれのパーフェクトオーダーを条件として設定でき、シグナルをメールやスマホアプリ版MT4/MT5へアラートで通知することも可能です。
また、サインに則ってトレードしたらどうなっていたかを分かりやすく表示する機能もついており、バックテストのような形でも活用できます。それぞれのラインの期間設定や色だけでなく参照にする移動平均線の種類を変更できる点も特徴です。
GMMAサインインディケータは、以下のような人におすすめできます。
GMMAサインインディケータは、ON/OFFの表示切替をワンクリックで行いたい人にはおすすめできません。
サインインディケータという名前が示す通り、特色の1つはサインの条件をカスタマイズしやすい点にあると感じました。以下の画像のように、短期束と長期束のそれぞれについて、個別にサインの条件を設定できます。
短期束と長期束のパーフェクトオーダーをそれぞれサインの条件として設定できるのは、他のインディケータにはない機能です。例えば、短期束のパーフェクトオーダーだけをサインの条件としておくことで、トレンド相場への転換時の初動を狙うといったこともできるでしょう。
加えて、パーフェクトオーダーに短期束と長期束のクロスを合わせた3種類の条件を組み合わせることも可能です。
ONになっている条件を全て満たせばエントリーサインが表示され、どれか1つでも満たさなければ決済サインが表示されます。以下画像の◯で囲った部分では、条件のうち短期束のパーフェクトオーダーを満たさなくなったため決済サインが点灯しています。
さらにシグナルに沿って取引をした場合、どのような結果になっていたのかラインで確認できるので、取引戦略をバックテストするような使い方が可能です。
また、GMMAサインインディケータでは、期間設定、移動平均線種別、参照値をラインごとにカスタム可能です。
一般的に使われているGMMAではなくご自身のロジックに合うようにカスタマイズしたい場合は、特に利用を検討できるインディケータだと感じました。
また、インストール方法や各種設定方法も以下ページ内で詳しく解説されているので、初心者でも簡単に利用できるでしょう。
オリジナルGMMAは、以下のようにさまざまな機能があるインディケータです。オリジナルGMMAのすべての機能をONにすると、以下のような見た目になります。価格ラベルだけでなくZigzag・ADXといった他のインディケータも同時に表示できる点が特徴です。
サイン表示 | パーフェクトオーダー発生時にサインを表示する |
ワンクリック表示切替 | 画面右側をワンクリックするとオリジナルGMMAの表示・非表示の切替ができる |
Zigzagの表示 | 高値と安値がわかるZigzagを表示できる |
ADXを用いたトレンド判断 | ADXを表示する |
高値安値のレート表示 | 高値と安値の価格をチャート上にラベル表示 |
サイン表示 |
パーフェクトオーダー発生時にサインを表示する |
ワンクリック表示切替 |
画面右側をワンクリックするとオリジナルGMMAの表示・非表示の切替ができる |
Zigzagの表示 |
高値と安値がわかるZigzagを表示できる |
ADXを用いたトレンド判断 |
ADXを表示する |
高値安値のレート表示 |
高値と安値の価格をチャート上にラベル表示 |
オリジナルGMMAは、以下のような人におすすめです。
オリジナルGMMAは、以下のような人にはおすすめできません。
オリジナルGMMAのサインはローソク足確定後に表示されるため、余計なサインやアラートを受け取らずに済んだり、ダマしにあう可能性を低くできたりするのではないかと感じました。
またZigZagや高値安値のラベルも表示できるため、ダウ理論的なトレンド判断を行うトレーダーにも好まれそうです。
さらにGMMAが苦手とするレンジを避けられるよう、ADXを用いたレンジフィルターを使用してサインの表示を絞ることもできます。
レンジフィルターOFFの場合、以下のような見た目です。
フィルター機能をONにすると、ADXを元にレンジと判断された箇所ではサインが表示されなくなります。
オリジナルGMMAは至れり尽くせりのインディケータですが、処理が重いのが最大のデメリットです。調査中には時間足を切り替えた際とチャートを高速でスクロールしたときにインディケータが消えてしまうことがありました。
MyforexのGMMAサインインディケータは、カスタム性に富んだサインやアラート機能などを利用でき、他のインディケータと比べても機能が充実しています。インストールも簡単にできるので、多機能なGMMAインディケータを使いたい人は、まずはGMMAサインインディケータを利用してみてはいかがでしょうか。
ここではMyforexのGMMAサインインディケータをどのように利用できるのか、3つのアイデアを紹介します。
最初に紹介するのは、シンプルに一つのシグナルを活用するトレードアイデアです。
まず、1時間足のチャートを確認して全ての短期MAが長期MAを跨ぐサインが点灯するのを待ちます。以下の画像の通り、サインが出ていることを確認します。
次に5分足での短期束でねじれが発生したあと、短期MA1(最も期間が短いMA)が短期MA2(2番目に期間が短いMA)を抜けるのを待ってエントリーをします。決済は、短期MA1が短期MA2を逆行方向へクロスしたタイミングを狙います。
次に紹介する方法は、複数のシグナルを組み合わせた戦略です。1時間足で環境を確認したあと、5分足にてGMMAサインインディケータの「短期MAがパーフェクトオーダー」と「全ての短期MAが長期MAを跨ぐ」のサインに合わせて取引します。
最初にパラメータの設定を済ませておきましょう。1時間足のGMMAサインインディケータは、「全ての短期MAが全ての長期MAを跨ぐ」をONにしておきます。
短期MA1と短期MA2の色を変更しておくと、クロスの判別が付きやすくなります。
次に5分足のGMMAサインインディケータは、「短期MAがパーフェクトオーダー」と「全ての短期MAが長期MAを跨ぐ」の両方をONにしておきます。
設定が完了したら1時間足のチャートを確認して、長期束がパーフェクトオーダーになっているか確認しましょう。以下の画面では、赤いラインで示されている長期MAがいずれもクロスせず、パーフェクトオーダーになっていることが読み取れます。
その上で、以下の画面の矢印で示したように、1時間足で短期束が長期束に食い込むのを確認します。
次に5分足のチャートに切り替えて、5分足の長期束でパーフェクトオーダーが発生していることを確認しましょう。なお、エントリーするのは、1時間足の長期束のパーフェクトオーダーと同じ方向に限ります。
全ての短期MAが全ての長期MAを跨ぐとサインが発生するのでエントリーします。
短期MAがパーフェクトオーダーの条件が崩れると(短期M1と短期M2がクロスする)決済サインが点灯するので決済しましょう。
「短期MAがパーフェクトオーダー」をONにすると、短期MA全てが強いトレンドを示すきれいな並び順になった瞬間に、エントリーチャンスやトレンド継続を示すサインが表示されます。また「全ての短期MAが全ての長期MAを跨ぐ」をONにした場合は、短期束全てが長期束を上抜けまたは下抜けしたタイミングで、大きなトレンド転換の可能性を示すサインが表示されるようになります。
GMMAサインインディケータのサインはダマし回避にも活用できます。ラインブレイク時にブレイク方向と反対方向のサインが出ている間はエントリーしないと決めておけば一時的な逆行に乗ってしまうことを減らせます。
下図は日足で小幅な値動きで推移していたレンジを一時下抜けしたもののすぐに反転した例です。「上昇サインの点灯中はショートエントリーをしない」というフィルターとしてGMMAを活用すると、このようなダマしを回避しやすくなります。
これからGMMAインディケータを使用する方の中には、設定はデフォルトのままでよいのか気になる方もいるでしょう。ここでは、GMMAのデフォルト設定の妥当性を確認しつつ、トレードスタイルに応じたおすすめの設定例を紹介します。
GMMAはデフォルト設定のままでも、十分実用性があるといえるでしょう。一般的にデフォルトは以下の値になっています。
この設定は、GMMA考案者であるダリル・グッピー氏も使用しているもので、金融機関の営業日という観点で理にかなっています。GMMAを日足で表示すると、短期MAの5期間は1週間の金融機関営業日を表しており、他の値もこの5期間の倍数を中心に構成されています。
市場のトレンドは金融機関など大口投資家によって形成されるケースも多く、彼らの動向に逆らわないこともトレードにおいて重要です。このようにGMMAのデフォルト設定は金融機関の営業日ベースとなっているため、そのままでも金融市場の動きやトレンド変化を捉えられるといえるでしょう。
GMMAを利用する際、トレードスタイルによっては、より短い時間軸で精度を高めたい場合や、長期のトレンドを重視したい場合もあるでしょう。短期・中期トレーダー、長期トレーダーに分けて、GMMAのおすすめ設定値の例を紹介します。
短期・中期のトレードでは、目先の値動きに対応することに加え、中期的な相場の方向性を見極める必要があります。そのため、両方の視点をバランスよく捉えられる以下のような設定が欠かせません。
確かに、期間を短くするとサインの発生回数は増えます。しかし、これは取引チャンスが増える一方で、価格のささいなブレにも過剰に反応してしまい、信頼性の低い「ノイズ」や「ダマし」のサインが頻発するというデメリットも生じます。
サインの回数だけを追い求めるとかえって損失につながるリスクもあるため、バランスの取れたデフォルト設定を基準に考えることも意識しましょう。
デフォルト設定
短期・中期トレーダー向け設定
長期のトレードを前提とする場合は、金融機関の営業日を意識しつつデフォルトよりも期間を大きく取った以下のような設定例も検討できます。
このように期間を長く設定することで、短期的な値動きに左右されることなく、長期トレンドを安定的に捉えることが可能になります。
デフォルト設定
長期トレーダー向け設定
ただし、期間を長くすると価格への反応が鈍くなるという点も理解しておく必要があります。トレンドが発生してからサインが出るまでのタイムラグが大きくなるため、エントリーや決済のタイミングがデフォルト設定に比べて遅れがちになります。
GMMAはトレンドを捉えるインディケータとして多くのトレーダーに使われているツールです。MyforexのGMMAサインインディケータは、実際のトレードはもちろんのこと、ロジックの考案や調整にも活用しやすい便利なインディケータとなっていますので、ぜひお試しください。
その他、Myforexでは複数のテクニカル指標を組み合わせて、独自のルールで売買サインが出せる「カスタマイズ型サインインディケータ」なども提供しています。このインディケータを使えば、例えば「現在レートがボリンジャーバンドの2σを上回る」という条件で、下向きの矢印(逆張り)を出すといった設定が可能です。
GMMAはレンジ相場を苦手としているため、レンジ相場ではこういった他のインディケータを活用することで、効率的に運用できる可能性があります。
作成日
:2024.12.13
最終更新
:2025.09.02
短期が中心のトレーダーや中長期が中心のトレーダー、元プロップトレーダー、インジケーターやEAの自作を行うエンジニアなどが在籍。資金を溶かした失敗や専業トレーダーに転身した経験など、実体験も踏まえてコンテンツを制作している。
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