Select Language

Solayerとは?ソラナ向けリステーキングネットワークの仕組みや将来性を解説

Solayerとは?ソラナ向けリステーキングネットワークの仕組みや将来性を解説

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2024.06.15 08:47
Solayerとは?ソラナ向けリステーキングネットワークの仕組みや将来性を解説

update 2024.06.15 08:47

Solayer(ソレイヤー)はソラナ(SOL)ブロックチェーン上のリステーキングネットワークです。ソラナのホルダーは、Solayerを利用してリステーキングを行うことができます。

イーサリアム(ETH)のリステーキングと同様に、ソラナのリステーキングも今後トレンドとなっていく可能性があり、SNS上で注目が集まっています。当記事では、Solayerの仕組みや将来性、X(旧Twitter)での評判などを解説します。

Solayerとは

Solayerのロゴ

画像引用:Solayer

Solayerは、ソラナ(SOL)ブロックチェーン上のリステーキングネットワークです。保有するソラナを積極的に運用し、報酬を得たいユーザー向けのプラットフォームといえるでしょう。

point ステーキングとは

ステーキングとはPoS(プルーフ・オブ・ステーク)の仮想通貨で採用される仕組みで、ブロックチェーンの維持に貢献する対価として報酬を得ることを指します。また、仮想通貨を貸し出して報酬を得られるサービスをステーキングと呼ぶこともあります。

リステーキングとは、イーサリアム(ETH)ブロックチェーン上のプロトコルEigenLayer(アイゲンレイヤー)によって考案された新しい仕組みです。イーサリアム本体でステーキングをしつつ、別のプロジェクトでも再度ステーキングする仕組みのことを指します。

当記事執筆時点(2024年6月3日)でEigenLayerのTVL(総預かり資産)は約190億ドルに上り、仮想通貨界隈で大きな注目を集めています。

ソラナ(SOL)やLSTをリステーキングできる

Solayerでは、保有するソラナ(SOL)をリステーキングすることができます。ソラナを単体ステーキングする従来の方法と比較した場合、リステーキングはより高いリターンが期待できるようです。

リステーキングのイメージ画像

画像引用:Solayer

また、ソラナだけでなく、リキッドステーキングトークン(LST)のmSOL・JitoSOL・bSOL・INFをリステーキングすることも可能です。将来的には、Solayerは20種類以上のトークンに対応予定としています。

point リキッドステーキングトークンとは

リキッドステーキングを利用すると、預け入れた仮想通貨の額に合わせて、リキッドステーキングトークンと呼ばれるトークンをもらえます。このリキッドステーキングトークンは他のサービスで運用したり、送金したりできます。

ユーザーのソラナやLSTは、Endogenous AVS(Actively Validated Services)という分散型サービスに預けられます。預けた見返りとして、ユーザーは各AVSからトークンなどを報酬として受け取ることができます。

ソラナ(SOL)のセキュリティ基盤をシェア

Solayerはリステーキングの仕組みを通じて、Endogenous AVS(Actively Validated Services)の開発者をサポートします。

Endogenous AVSとは、Solayer上に構築された分散型サービス(管理者不在で自律的に動く非中央集権型のサービス)のことを指し、具体的には分散型取引所(DEX)やNFTマーケットプレイス、ミームコインなどが含まれます。

Endogenous AVSのイメージ画像

画像引用:Solayer

従来、ソラナ(SOL)ブロックチェーン上で新しいサービスを構築するには、セキュリティ維持に多大な資本が必要でした。Solayerはこの課題を解決するために、ステーキング済みのソラナを、Endogenous AVSに再度ステーキング(リステーキング)します。

このリステーキングにより、Endogenous AVSはソラナのセキュリティ基盤を利用することができます。ユーザーはリステーキングをすることで、ソラナブロックチェーン本体に加えて、Endogenous AVSのセキュリティ維持にも貢献することになります。

参加人数限定の「エポック0」を実施中

当記事執筆時点(2024年6月3日)で、Solayerは正式にリリースされていません。一部のユーザーのみがアクセスを許可された「エポック0」を実施中です。

Solayerが「エポック0」を実施する目的は、プラットフォームが正しく機能するかを検証するためのようです。また、少数のみを参加可能とすることで、ユーザーとチームが密接に協力できる点もメリットとして挙げています。

一般ユーザーがリステーキングに参加できる日程は、後日Solayerの公式X(旧Twitter)アカウントから発表される予定です。

X(旧Twitter)での評判

ソラナ(SOL)リステーキングネットワークのSolayerは、イーサリアム(ETH)リステーキングと同様に、X(旧Twitter)上で話題となっています。

中には「Solayerは、ソラナにおけるEigenLayerのような存在なのかも?好きではないが、恐らく利用すべきだろう」と冷静に評価するユーザーも見受けられました。

Solayerの将来性

Solayerの将来性に関して、以下の点が挙げられます。

  • 45分で2,000万ドルの入金を達成
  • 業界経験豊富な創業チーム
  • リキッドリステーキングトークンsSOLを導入へ

45分で2,000万ドルの入金を達成

2024年5月、Solayerは一部のユーザーのみがアクセスを許可された「エポック0」を開始しました。運営チームによると、サービス開始後わずか45分で上限金額である2,000万ドルが入金されたようです。

このことから、Solayerのリステーキングプラットフォームに対して強い需要が存在することがわかります。

業界経験豊富な創業チーム

Solayerの共同創業者であるRachel Chu氏は、NFTプラットフォームVibeの創業者でもあります。また同氏は、大手分散型取引所(DEX)のSushiSwapでコア開発者の一人として働いていたようです。

同じく創業メンバーのJason Li氏は、イーサリアム(ETH)ウォレットのMPCVaultを開発していました。

リキッドリステーキングトークンsSOLを導入へ

当記事執筆時点(2024年6月3日)で、Solayerは「エポック0」を実施中です。ロードマップによると、エポック1〜5まで段階的に進めた後、エポック6でsSOLを導入する予定となっています。

Solayerのロードマップ

画像引用:Solayer

sSOLはリキッドリステーキングトークンで、ユーザーがSolayerでリステーキングを行った際に受け取ることができます。sSOLは仮想通貨ウォレットで保管したり、送金したり、DeFiで運用したりすることが可能です。

sSOLが導入されるとSolayerの流動性が高まるため、利用するユーザーが拡大するかもしれません。

Solayerのリスク

Solayerのリスクとして、以下の項目が挙げられます。

  • ステーキング構造の複雑化
  • ソラナ(SOL)リステーキングの必要性への疑問

ステーキング構造の複雑化

Solayerのリステーキングは、ソラナのステーキングを多層化する画期的な仕組みです。その一方で、仕組みが複雑化しているためリスクが高くなる懸念があります。

そもそもステーキングとは、プロトコルのスマートコントラクトを信用して「預ける」行為です。リステーキングは複数のプロトコルにソラナを預けることになるので、それだけハッキングやバグの可能性も高まります。

マルチシグを利用

Solayerのスマートコントラクトは、5名のコミュニティリーダーによって所有されています。ハッキングやラグプルの危険性を減らすために、マルチシグを利用しているようです。

point ラグプルとは

ラグプルは、英語でRug Pullと書きます。日本語では出口詐欺と訳されます。開発チームが資金を集めた後にプロジェクトを放棄したり、資金を持ち逃げしたりする行為です。仮想通貨市場では、Play to EarnやDeFi(分散型金融)、NFTなどの分野で度々発生しています。

point マルチシグとは

ウォレットから仮想通貨を送金するには、秘密鍵を持つユーザーの署名が必要です。マルチシグウォレットは、複数のユーザーの署名を必要とするウォレットで、その分だけ安全性が高くなります。

具体的には以下5名のうち3名の同意により、Solayerのコントラクトを変更することが可能です。

  • Joseph Lallouz氏(Bison Trail創業者)
  • Michael Repetny氏(Marinade Finance所属)
  • Robert Chen氏(OtterSec創業者)
  • Solayerのコアチーム2名

マルチシグはウォレットの安全性を高める技術ですが、それには「信頼できる人物が秘密鍵を管理している」という前提が必要です。Solayerでリステーキングを行う際は、上記5名が信頼に値する人物であるかを調べたほうがよいでしょう。

ソラナ(SOL)リステーキングの必要性への疑問

当記事執筆時点(2024年6月3日)で、複数のプロジェクトがソラナ(SOL)のリステーキングネットワークを開発中です。しかし、一部のコミュニティからは「そもそもソラナにリステーキングは必要ないのでは」という声も上がっているようです。

例えば、イーサリアム(ETH)にはレイヤー2ブロックチェーンが必要不可欠であり、なおかつ、エコシステム全体で膨大なステーキング資産が存在しています。だからこそ、これらの資産を再活用するためのリステーキングネットワークは大いに役立ちます。

一方で、ソラナ(SOL)は取引手数料の安さや取引速度の速さから、機能的にレイヤー1で完結しています。ソラナはイーサリアムなどと比較して、リステーキングの必要性はあまり高くないといえます。リステーキングの否定派は「リステーキングはリスクを増大し、業界の新しい時限爆弾になりえる」と警鐘を鳴らしています。

Solayerの競合プロジェクト

Solayerの競合プロジェクトとしては、以下が挙げられます。

  • Jito
  • Cambrian
  • Picasso

Jito

Jitoのロゴ

画像引用:Jito

Jito(ジト)は、ソラナブロックチェーン最大級のDeFiプロトコルです。ユーザーはソラナをJitoに預けることで、利息を受け取ることができます。当記事執筆時点(2024年6月3日)で、JitoのTVLは17億ドルを超えており、ユーザーは9万人以上となっています。

現時点では、Jitoは公式にリステーキングへの参入を発表していません。しかし、一部のコミュニティはJitoがリステーキングに参入することを予想しています。Jitoはすでに多くのユーザーを抱えているため、Solayerの競合となりえるでしょう。

Cambrian

Cambrianのロゴ

画像引用:Cambrian

Cambrian(カンブリアン)は、ミドルウェアアプリケーションのセキュリティに焦点を当てたリステーキングプロトコルです。

EigenLayerのリステーキングモデルをソラナに適応させ、モジュラー型のセキュリティレイヤーをつくることを目指しています。

Picasso

Picassoのロゴ

画像引用:Picasso

Picasso(ピカソ)は、クロスチェーン取引に対応したリステーキングプロトコルです。

ソラナ(SOL)のリステーキングだけでなく、チェーン間のブリッジ機能も提供しています。具体的には、ソラナ、イーサリアム(ETH)、ポルカドット(DOT)間で資産を移動させることが可能です。

リステーキング以外の機能も充実している点で、一定の優位性を持っていると考えられます。

ソラナリステーキングの独占的ポジションを築けるか

当記事執筆時点(2024年6月3日)で、ソラナ(SOL)は約760億ドルの時価総額を誇り、全仮想通貨(暗号資産)ランキングで5番目に位置しています。ソラナが成長を続ける中、リステーキング開発競争も熱を帯びてきています。

Solayerはまだ正式リリースはされていないものの、良好なスタートを切りました。リステーキングプロトコル同士の激しい競争の中、これからSolayerがトップポジションを獲得できるのか注目です。


Date

作成日

2024.06.07

Update

最終更新

2024.06.15

いぶき | Ibuki

投資家、テックライター

arrow
いぶき

元証券会社勤務。2017年から仮想通貨に投資し、バブルとどん底の両方を経験する。2020年からは海外スタートアップや仮想通貨関連のライターとして独立。海外移住が趣味で、カナダ・オーストラリア・アメリカ・オランダなどを転々としている。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨USUALの将来性は?RWA活用のステーブルコインプロトコルを解説

仮想通貨USUALは、ステーブルコインプロトコル「Usual」のガバナンストークンです。Usualは、BlackRockなどからRWA(現実資産)を集約してステーブルコインを発行し、その収益をコミュニティに再分配するプロトコルとして注目を集めています。
update2024.11.20 20:00

Milton Marketsが2024年11月より最大100%分入金ボーナスを開催

Milton Marketsで期間限定の100%入金分ボーナスキャンペーンが開催されます。当記事では100%入金分ボーナスの概要や、注意点を中心に解説していきましょう。
update2024.11.20 19:30

スマホ版MT4のやさしい使い方ガイド~iPhone&Androidの基本操作~

この記事では、優先的に押さえておきたいMT4アプリの機能を5つのグループにまとめ、iPhone版とAndroid版での使い方を解説します。「基本操作を手っ取り早く確認したい!」という方はぜひご活用ください。
update2024.11.20 19:00

ZoomexがクリプトバトルZを開催!毎週開催の取引大会で現物USDTやボーナスを獲得

2024年11月1日、海外取引所のZoomex(ズーメックス)が、取引大会シリーズ「クリプトバトルZ」を開催しました。ラウンドごとの特典総額は3,480ドル相当です。当記事では、クリプトバトルZの詳細や参加方法、注意点を解説します。
update2024.11.15 20:00

ゴールドラッシュXMは本当に儲かるのか?ほぼ破綻リスクゼロのEAの実力は

ゴールドラッシュXMのランディングページで謳われている「1ヵ月で取引資金が2倍に」、「破綻リスクはほぼゼロ」という宣伝文句に違わぬ実力が備えられているのか、フォワードテスト・バックテストを実施して検証しました。
update2024.11.14 20:30

Titan FXがブラックフライデーキャンペーンを開催!取引でキャッシュバックが付与

Titan FXが、2024年11月25日(月)からブラックフライデーキャンペーンを開催します。今回のキャンペーンでは、FX通貨ペア銘柄またはゴールドを1ロット取引するごとに500円のキャッシュバックが付与されます。
update2024.11.14 20:00

XMTradingが仮想通貨CFDのスプレッドを縮小!どのくらい狭くなったか検証

2024年10月25日にXMTradingが仮想通貨CFDのスプレッドを縮小しました。この記事では、BTCUSDとETHUSDのスプレッドの計測結果やほかのFX業者と比較した結果を解説します。
update2024.11.14 19:30

Milton Marketsが11月の1万円FXチャレンジとXリポストキャンペーンを開催!

Milton Marketsで、11月の1万円チャレンジが開催されます。この記事では、開催期間や上位入賞の条件、これまでの1万円チャレンジと変わった点などを解説します。
update2024.11.14 19:00

XMTradingがお歳暮プロモを開催!100%入金ボーナスを付与

海外FX業者のXMTradingが2024年10月15日から11月15日までお歳暮プロモを開催することを発表しました。キャンペーン期間中に対象口座へ入金すると、100%の入金ボーナスが付与されます。新規・既存ユーザーの両方が対象です。
update2024.11.12 19:30

Zoomexがあったか冬支度応援キャンペーンを開催!総額76万円相当のビットコインとAmazonギフト券がもらえる

Zoomex(ズーメックス)が、あったか冬支度応援キャンペーンを開催しました。各種条件をクリアすると、総額76万円相当のビットコインとAmazonギフト券を獲得できます。キャンペーン開催期間は、2024年11月19日〜11月25日までです。
update2024.11.07 19:30
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル