Select Language

トラス新政権の政策に注目!現役トレーダーポンドマンが10月のポンド相場を予想!

トラス新政権の政策に注目!現役トレーダーポンドマンが10月のポンド相場を予想!

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.10.05 15:23
トラス新政権の政策に注目!現役トレーダーポンドマンが10月のポンド相場を予想!

update 2022.10.05 15:23

2022年10月のポンド相場は、上値の重い展開が続きそうです。

10月のポンド円予想

comment

円買い介入の円高はあるものの、金融政策の違いや金利差といった理由から、円安トレンドは継続すると見ています。

ポンド円予想
point 双子の赤字とは

双子の赤字は、ある国が経常赤字と財政赤字を同時に抱えている状態を指す経済用語です。この状態では、経常収支または財政収支のどちらかが悪化すると、もう一方も連動して悪化するという悪循環が生じやすくなります。

円安トレンドだが円買い介入による警戒感あり

日銀は緩和政策の維持を発表し、数年は利上げしないと発表しています。しかし、日本以外の主要国では物価上昇抑制のために利上げを進めており、マイナス金利を採用していた欧州中央銀行や、スイス国立銀行もマイナス金利を解除しているという状況です。

また、日本の貿易赤字は過去最大となっており、実需面の観点から見ても円安トレンドは継続すると考えられます。貿易赤字が膨れ上がった主な要因は、コロナ禍でインバウンドなどの外貨収入が激減したことと、ロシア・ウクライナ情勢によるエネルギー価格上昇から引き起こされた輸入価格の上昇です。この2点が改善しない限り、円安トレンドに変化は出ないと見ています。

一方で円安トレンドを抑えるため、日本政府は9月22日に円買いの為替介入を実施済みです。米国は、日本による円買い介入に一定の理解を示しましたが、介入は協調ではなく日本単独で行ったものと発表、欧州も日本による単独介入だと発表しています。今後も、日本政府は断固たる措置を執るとしており、円安が進んだ際には追加で円買い介入を行う見込みです。

どのタイミングで円買いが入るのか、規模はどのくらいなのか、いつまで介入の原資となる外貨準備高が持つのかに注目しています。

comment

スイスフランショックのように、マーケットvs日本の構図にならないか注目しています。

ポンド円のチャート分析

9月末時点における、ポンド円の日足チャートです。9月のポンド円は、149円を割り込む下ヒゲを付けたあと、再び160円前後まで大きく戻しています。

ポンド円の押し目買いターゲット

画像引用:Tradingview

  • 押し目の第1ターゲット:153.1円
  • 押し目の第2ターゲット:150.7円
  • 押し目の第3ターゲット:149.0円
comment

10月も円高に進む可能性があるので、押し目狙いは慎重に。

ポンド円の戻り売りターゲット

画像引用:Tradingview

  • 戻りの第1ターゲット:165.0円
  • 戻りの第2ターゲット:167.9円
comment

ファンダメンタルズの大きな変化がない限り、上記の価格では売りを検討しています。

10月のポンドドル予想

comment

米国の利上げ継続方針を受けて、ドル高が続くと見ています。

ポンドドル予想

想定以上の物価高に対しFRBと米国がドル買いの動き

米国では、8月の消費者物価指数が予想を上回る結果でした。また、9月の連邦公開市場委員会で発表された政策金利見通しは、2022年末で4.4%、23年末で4.6%と前回6月時点(22年末3.4%、23年末3.8%)から大幅に引き上げられました。予想より高いターミナルレート(利上げの最終地点)と、24年まで利下げが想定されていないことが示された形です。

想定以上に強硬的な内容だったため、米金利は上昇してドル買いが再開されています。また、景気見通しは下方修正されたものの、連邦準備制度理事会のパウエル議長はインフレ抑制を優先させるとの見解です。

主要各国では米国と同様、物価上昇を抑えるためにハイペースな引き締め政策が進んでおり、エネルギー価格の上昇と併せて景気後退が進んでいる状況です。ただ、米国は欧州や英国と比べてエネルギー自給率が高く、エネルギー価格の上昇による影響を受けにくいため、エネルギー価格の上昇はドル高の要因にもなっています。

少し前まで米国はドル高に敏感でしたが、最近はドル高が進むことで米国の輸入物価が低下し、インフレ率低下の追い風になっていることから、ドル高は容認ないし歓迎の雰囲気です。これらのことから、当面はドル高トレンドが継続すると見ています。ドル高の気配が弱まったとしても、ドル安に転換することは考えにくい状況です。

ポンドドルのチャート分析

9月末時点における、ポンドドルの日足チャートです。ポンドドルは、9月後半に1.120ドルを抜けて大きく下落した後は反発し、1.100ドル台まで戻しています。

ポンドドルの押し目買いターゲット

画像引用:Tradingview

  • 押し目の第1ターゲット:1.035
  • 押し目の第2ターゲット:1.010
  • 押し目の第3ターゲット:1.000
comment

しっかり下に引きつけて買うようにしてください。

ポンドドルの戻り売りターゲット

画像引用:Tradingview

  • 戻りの第1ターゲット:1.142
  • 戻りの第2ターゲット:1.217
  • 戻りの第3ターゲット:1.326
comment

戻り売りを狙うか、あるいはブレイクしたら高値を追いかけるかは、ファンダメンタルズ分析も参考にしてください。

ポンドのファンダメンタルズ分析

イギリスではボリス・ジョンソン前首相が辞任し、後任としてリズ・トラス首相が誕生しました。トラス新政権は1972年以来の大規模な減税を打ち出しており、政府の財政赤字が懸念されています。

イギリスは大量の国債を発行している国です。物価高抑制のために英中銀が利上げを進めれば金利は上昇し、国債の利払いが増えて財政の負担になります。今回、トラス新政権は物価高対策として減税を行っていますが、減税することで消費意欲は高まり、インフレが加速するとの見方が多いようです。

インフレが進むと、英中銀は次回の金融政策発表で1.00%の利上げを発表するのではないかと見られており、一部では緊急利上げも予想され始めています。金利の上昇による利払い増加に、トラス新政権の減税策による税収の低下と、財政赤字の懸念がダブルで持ち上がっている状態です。

財政赤字は国債のデフォルト懸念にも繋がるため、英国債は売られて金利が急騰し、ポンドが売られる展開となっています。トラス新政権の政策方針が変更されない限り、10月もこの流れが継続すると見られており、一部ではポンドとドルのパリティ、つまり1ポンド=1ドルの値を割り込むことも予想され始めているほどです。

また潜在的リスクとして、国民や英連邦から信頼の厚かったエリザベス女王が亡くなり、チャールズ皇太子が新国王として即位したことにも注目しています。特に、チャールズ皇太子が73歳と高齢であり、どうしてもエリザベス女王に比べると不安が残るという点です。

エリザベス女王が亡くなったことによる影響の一例として、今までも独立に向けて国民投票を進めていたスコットランドにおいて、独立の機運が高まるのではないかと考えています。

comment

豪州やニュージーランドにカナダなど、英連邦の動きにも注目しています。


Date

作成日

2022.10.05

Update

最終更新

2022.10.05

ポンドマン | Pond Man

現役大学生トレーダー

arrow
ポンドマン

英ポンドを中心にトレードを行う大学生トレーダーで、2021年の合計利益は4,000万円にのぼる。公式Twitterでもテクニカル分析等の情報発信を行い、フォロワー数は5,000人以上。ファンダメンタル分析とテクニカル分析を組み合わせた手法を用い、Myforexでは月初にポンド通貨ペアの戦略を連載している。

【運営メディア】
https://www.easthillfx.co.jp/column/

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

FXGTでの出金拒否報告が増加中、これまでとは違う危険な兆候とは?

FXGTの出金拒否の報告・原因のほか、ユーザーの流出状況などをまとめました。SNS上ではここ数ヶ月の間に出金拒否に関する投稿が増加しており、ユーザーの間では「自分も出金拒否されるのでは」「FXGTがつぶれるのでは」といった不安が広がっています。
update2025.02.14 19:30

コインチェックからBybitに送金してみた!送金手数料や反映時間についても解説

コインチェック(Coincheck)からBybitに仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験やSNSでの口コミなども交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.11.29 19:00

仮想通貨KAITOの将来性は?AI活用のWeb3情報プラットフォームKaito AIの特徴や評判を解説

仮想通貨KAITOは、Web3の情報アクセスを変革する次世代プラットフォーム「Kaito AI」のネイティブトークンです。当記事では、仮想通貨KAITOの概要や将来性、Kaito AIが提供するYapsの仕組み、SNSでの評判などを解説します。
update2025.02.19 19:00

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.12.24 19:30

仮想通貨SOSOの将来性は?AI活用の投資分析プラットフォームSoSoValueがトークン発行

仮想通貨SOSOは、中央集権型金融の効率性と分散型金融の透明性を組み合わせた投資分析プラットフォーム「SoSoValue」のガバナンストークンです。当記事では、仮想通貨SOSOの将来性やSNSでの評判、SoSoValueの特徴などを解説します。
update2025.01.24 19:30

Bybitからbitbankに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについて解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からbitbank(ビットバンク)に仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.27 19:00

Bybitからビットフライヤーに送金してみた!送金手数料や反映時間は?

Myforex編集部では、実際にBybitからビットフライヤー(bitFlyer)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、送金手順のほか、送金手数料やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2025.02.19 19:30

MacのMT4/MT5はダウンロードしても使えない?文字化けや起動しない時の対策方法や最終手段を紹介!

Mac版のMT4やMT5は不具合が良く発生するため、自分の使い方が悪いのか不安を感じている人もいるのではないでしょうか。本記事では、Mac版のMT4・MT5のトラブルや解決方法を解説します。
update2024.12.04 20:30

VPSではMT4・EAは何個起動できる?複数稼働は可能なのか?

スペック別のEAの起動数の目安のほか、VPSの負担を軽くする方法を説明します。同時に起動するEAの数が多すぎると、MT4が動かなくなる可能性があるので注意が必要です。VPSを使っているならば、MT4やEAをいくつ起動できるかを把握しておくことが大切です。
update2025.01.23 19:00

【全て無料】MT4/MT5を日本時間にできるインディケータのおすすめが決定!

MT4/MT5に表示されている時間は、インディケータを使えば簡単に日本時間へ変えられます。MT4/MT5を日本時間表示にしておくと、各市場のトレンドを把握しやすくなったり、経済指標の発表時間に合わせた取引がしやすくなったりと、何かと便利です。
update2024.12.04 20:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル