作成日
:2022.07.04
2023.03.16 15:54
世界的なNFTの流行に乗って、日本でもアートやゲームなどの分野でNFTが流行しています。NFT関連の団体や企業が活動をサポートしていることもあり、NFT関連の取り組みがいたるところで目立ち始めました。最近では、全国の若手牡蠣漁師で結成された「牡蠣若手の会」が話題となっています。
この会が発行したNFTを持っていると、牡蠣を割引価格で買えるなどのメリットがあります。
牡蠣若手の会は、発起人の杉村尚紀氏に加え、日本全国で牡蠣を生産する漁師10名程度が参加する集まりです。「牡蠣業界の未来を変える」をコンセプトに、SNSで情報発信しており、産業を持続可能なものにすることを目指しています。
画像引用:OpenSea
今回、その活動の一つ、NFTアート「AbyssCrypto」(通称「アビクリ」)が注目を集めており、業界最大の日刊紙である水産経済新聞に取り上げられました。
AbyssCryptoは、漁師の日常を描いたボクセルアートのNFTです。牡蠣若手の会は「NFTを通して、この産業を深海から海面へ押し上げたい」との想いから、深海を意味するAbyssの名称を付けたと説明しています。AbyssCryptoは、異なるデザインのNFTを公開しています。作品は、OpenSeaなどのNFTマーケットプレイスで購入可能です。
画像引用:OpenSea
ボクセルアートとは3Dのピクセルアートです。立体感のあるドット絵のようなテイストで、キャラクターや風景、建物などを描きます。NFT界隈で広く親しまれており、無料作成ツールなども登場しています。
NFTは、ゲームアイテムで使われたり、絵画や動画で使われたりしています。そしてMove to Earnの登場により、NFTと日常生活の間の距離はとても近くなりました。しかし、具体的な商品とNFTの結びつきを実感するには、まだ時間を要しそうです。
しかし、牡蠣については、現実世界とNFTが結びつきつつあります。割引価格で買えたり、イベントで優遇されたり。これに、運営者の熱量の高さも加わって、話題になりつつあります。
将来的には「eat to earn」(食べて儲ける)を展開するプランも披露されており、今後の話題に期待できます。
現在、生産者から消費者に商品を届けるまでに、仲介業者や小売店等を経由することが一般的です。牡蠣若手の会は、この構造が薄利なビジネスの原因となっており、弱い広告宣伝や後継者問題と併せて、解決すべき課題だと認識しています。
具体的には、自前のECサイトなどを通じて、消費者が生産者から直接購入する「DtoC(消費者直接取引)」モデルの構築に取り組んでいます。
牡蠣若手の会は、NFTアートでDtoCモデルの構築加速を狙っています。当記事執筆時点で、NFT保有者への特典に加え、NFTの無料配布、メタバース空間への出店などのアイディアが挙げられています。
画像引用:牡蠣若手の会
AbyssCryptoの保有者には、様々な特典が用意されています。例えば、牡蠣若手の会の「鈴木水産」で、牡蠣を12%オフで購入できるクーポンが配布されました。他には、ルーレットを回し、ランダムな牡蠣や海鮮物のプレゼントが当たるキャンペーンなども計画されています。
次々に新しいサービスが出ていますので、今後も新キャンペーンを期待できそうです。
牡蠣若手の会のホームページでは、AbyssCryptoの中期的なロードマップが公開されています。
それによると、2022年中に200以上のNFTを追加し、水産業におけるNFTの代表格としてのブランドイメージ確立を視野に入れています。また、2023年にはメタバースでの海産物の販売に着手しつつ、保有者の拡大と特典の拡充を図ります。2022年7月現在、牡蠣若手の会の協力企業は6社に留まっていますが、2024年までにその数を拡大しながら、NFTを通じてDtoCの利用が当たり前になる環境の構築を目指します。
直近では、2022年7月2日に東京の品川区で「NFT x 牡蠣試食会」と題したイベントが実施されました。AbyssCryptoを保有していれば、牡蠣試食会の参加費1,000円が無料であり、今後も同様の特典を期待できます。
これまで仮想通貨市場でNFTは、デジタルアートやゲームアイテムとして利用されてきました。しかし、ここにきて日本国内では、多くの企業がNFTに関心を示しており、飲食やアパレル、農業などの分野で同技術の活用が拡大しつつあります。例えば、ウイスキー樽をNFT化して所有する「UniCask」や、実物の盆栽の普及を目的とした「BONSAI NFT CLUB」、畑や果物の権利をNFT化する「おしながき」などが活用事例として挙げられます。
AbyssCryptoはこの流れの中で生まれた海産業界の事例ですが、どのような成果につながるのでしょうか。今後も牡蠣若手の会の取り組みから目が離せません。
作成日
:2022.07.04
最終更新
:2023.03.16
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。
ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。
お問い合わせ先 [email protected]
仮想通貨USUALの将来性は?RWA活用のステーブルコインプロトコルを解説
2024.11.20 20:00
Milton Marketsが2024年11月より最大100%分入金ボーナスを開催
2024.11.20 19:30
スマホ版MT4のやさしい使い方ガイド~iPhone&Androidの基本操作~
2024.11.20 19:00
ZoomexがクリプトバトルZを開催!毎週開催の取引大会で現物USDTやボーナスを獲得
2024.11.15 20:00
ゴールドラッシュXMは本当に儲かるのか?ほぼ破綻リスクゼロのEAの実力は
2024.11.14 20:30
Titan FXがブラックフライデーキャンペーンを開催!取引でキャッシュバックが付与
2024.11.14 20:00
免責事項:Disclaimer
当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。
本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。
Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー