作成日
:2022.03.23
2023.11.05 16:07
高機能なチャート分析ツールとして知名度があるTradingView(トレーディングビュー)は2022年1月、自動チャートパターン分析インジケーターのベータ版をリリースしました。
執筆時点で、ヘッドアンドショルダー、ダブルトップ、トラアングルといった有名なチャートパターンを含む8種類の形状が分析できるインジケーター、そして、エリオット波動インジケーターの合計9種類が公開されています。
リストからインジケーターを選択するだけで、該当のチャートフォーメーションが出現している相場を示してくれるため、現在の相場状況を的確に判断し、実際のトレード判断に役立てていくことができます。
テクニカル分析の中で、チャートの形に注目した分析方法のことを「チャートパターン分析」と呼びます。
テクニカルインジケーターを利用せずに、ローソク足の組み合わせによって作られる特定の形から値動きを予測する分析方法のことを指します。主に、トレンドの転換や継続を示唆する際に、特徴的なパターンが出現します。それにより優位性のある売買タイミングを予測できるため、多くの投資家が参考にしています。有名なチャートパターンとしてはダブルトップやヘッド・アンド・ショルダーなどがあります。
TradingView(トレーディングビュー)には、豊富なチャート描画ツールが備わっているため、以前からチャートパターン分析が行いやすいと好評でした。今回の新しいインジケーターのリリースで、直近相場に出現しているチャートパターンを自動で表示・判別することができるようになります。
手動で行うと、チャートパターンを見落とす可能性や主観に強く影響された分析をしてしまう可能性もあるため、客観的に表示するインジケーターは非常に役立つでしょう。ベータ版では、直近ローソク足600本の範囲でチャートパターンを検出できます。
画像引用:TradingView
トレーダーがチェックしたいチャートパターンを自動表示できるインジケーターをあらかじめ設定して使用します。チャートパターン分析の種類は以下のとおりです。
パターン名称 | 解説 |
---|---|
フラッグ | 旗のような形を示すチャートパターンで、トレンドが継続するときに出現しやすいとされる |
ペナント | レジスタンスラインとサポートラインが収束していく形状で一般的に継続を示すチャートパターン |
ダブルトップ | 相場の天井圏で2つの山が形成されたパターンでトレンドの反転を示す |
トリプルトップ | 3つの山で形成されたM字のようなチャートパターンで、トレンドの反転を示す |
ヘッド・アンド・ ショルダー |
3つの山で構成され、中央の山が最も高くなり、左右の山が同じような価格帯で天井を形成しているパターンでトレンドの反転を示す |
トライアングル | 三角形という意味で、上下の動きが徐々に小さくなっていき、継続を示すパターン |
レクタングル | レジスタンスラインとサポートラインで形成されるトレンドの停滞を示すパターン |
ウェッジ | 「くさび型」という意味があり、パターンが形成されるにつれて先端が尖っていくチャートパターンでトレンド継続型とトレンド反転型の2種類がある |
TradingViewが提供するパターン分析は、上昇・下降パターンや天井圏か底値圏かなどでインジケーターが分かれているため、上昇トレンドか下降トレンドかで設定するインジケーターが異なります。
ベア (Bearish Flag) |
下降相場のフラッグパターン |
---|---|
ブル (Bullish Flag) |
上昇相場のフラッグパターン |
ヘッド・アンド・ショルダー (Head And Shoulders) |
天井圏のヘッド・アンド・ショルダー |
逆ヘッド・アンド・ショルダー (Inverse Head And Shoulders) |
底値圏のヘッド・アンド・ショルダー |
下降ウェッジ (Falling Wedge) |
角度が下向きのウェッジパターン |
上昇ウェッジ (Rising Wedge) |
角度が上向きのウェッジパターン |
例えば、フラッグ(Flag)を上昇トレンドの検出に使用したい場合は「Bullish Flag(ブルフラッグ)」を、下降トレンドの検出に使用したい場合は「Bearish Flag(ベアフラッグ)」を選択します。
画像引用:TradingView
また、エリオット波動を自動表示できるインジケーター「Chart Pattern Elliott Wave」もリリースされました。
短期・中期・長期の3段階のエリオット波動をそれぞれチャートに表示することが可能です。
下記は、エリオット波動インジケーターを適用したドル円の1時間足チャートです。執筆時点でエリオット波動の5波が形成されており、上昇トレンドが長期で継続していることが分かります。
画像引用:TradingView
パターン分析インジケーターは、既存のテクニカルインジケーターを表示する手順と同様です。
上部ツールバーの「インジケーター」をクリックします。
画像引用:TradingView
メニュー欄から「テクニカル」を選択します。
画像引用:TradingView
上部のメニューバーから「チャートパターン」を選択します。すると、パターン分析インジケーターとエリオット波動インジケーターの一覧が表示されます。
画像引用:TradingView
TradingViewの無料プランであれば、チャート1枚に表示できるインジケーターの数は3つまでです。パターン分析インジケーターを設定すると、それだけチャートに表示できるインジケーターの数を消費する点に注意が必要です。有料プランにアップグレードすると、チャートに表示できるインジケーターの数を増やすことが可能です。最上位プランであるプレミアムプランにすると1枚のチャートに最大25個までインジケーターの表示が可能です。
TradingView(トレーディングビュー)はユーザー数が1,500万人を超える人気のプラットフォームです。直感的な操作が可能であることや、多数のインジケーターが利用できること、世界中の銘柄のチャートを表示できることなどが人気の理由です。
アップデートを頻繁に行っており、チャートパターンインジケーターの追加の他に、描画オブジェクトを複数のデバイス間で即時同期できる新機能や単位変換の機能の追加などを行っています。
また、従来はチャート分析専用プラットフォームとして知られていましたが、最近はTradingViewと提携し、TradingViewを取引プラットフォームとして利用できるFXブローカー・仮想通貨ブローカーが増えています。
例えば、主要海外FX業者の中でTradingViewと提携し、直接取引ができるブローカーはeasyMarkets(イージーマーケッツ)です。
MetaTrader4/MetaTrader5よりも直感的に操作がしやすく、これからますますTradingViewの利用者が増えることが予想されます。今後のTradingViewのアップデートにも注目したいですね。
作成日
:2022.03.23
最終更新
:2023.11.05
短期が中心のトレーダーや中長期が中心のトレーダー、元プロップトレーダー、インジケーターやEAの自作を行うエンジニアなどが在籍。資金を溶かした失敗や専業トレーダーに転身した経験など、実体験も踏まえてコンテンツを制作している。
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