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仮想通貨ファントムのプロジェクトから主要開発者が撤退!価格、プロジェクトへの影響は?

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update 2023.03.16 15:54
仮想通貨ファントムのプロジェクトから主要開発者が撤退!価格、プロジェクトへの影響は?

update 2023.03.16 15:54

人気仮想通貨(暗号資産)ファントム(FTM)で多数のDeFi(分散型金融)関連プロジェクトに携わるアントン・ネル氏が、同僚のアンドレ・クロンジェ氏と共に仮想通貨市場から撤退することが明らかになりました。これはファントムへの影響が大きいと予想されることから、Twitter(ツイッター)でも大きな話題となっています。

実際にファントムのDeFi関連プロジェクトの中には、一時的にサービス閉鎖となったものも存在するようですが、ネル氏とクロンジェ氏がファントムから離脱したことはどのような意味を持つでしょうか?

25のプロジェクトが閉鎖

2022年3月6日、仮想通貨ファントム(FTM)のDeFi関連プロジェクトの開発者アントン・ネル氏とアンドレ・クロンジェ氏が共に、暗号資産(仮想通貨)の世界から引退することをTwitterで発表しました。引退に伴い、ファントムのDeFi関連プロジェクトが25個停止するとのことです。

以下ツイートです。

訳:アンドレと私は仮想通貨・DeFi分野に関わることを止める決意をしました。2022年4月3日に25のアプリケーションとサービスが閉鎖します。

Twitter - より引用

ネル氏とアンドレ氏はファントムでのDeFi関連プロジェクトの主要開発者であったことから、この報告は大きな話題を呼んでいます。

ファントムとは?

ファントムはブロックチェーンの一種で、誰でもファントム上にスマートコントラクトを使用したアプリケーションを構築できます。また、仮想通貨ファントム(FTM)はファントム上で使用される仮想通貨です。

特にファントム上で活発に開発されているのは、DeFi分野です。具体例としては、分散型取引所(DEX)、仮想通貨レンディング(仮想通貨を利用した貸付)、仮想通貨ローン(仮想通貨を担保としたローン)が挙げられます。

DeFi関連サービスの具体例

また、ファントムは、イーサリアムのスケーラビリティ問題を解決する有力なイーサリアムキラーとして台頭してきています。

point イーサリアムキラーとは

イーサリアムキラーとは、イーサリアムの地位を奪う可能性があるブロックチェーンを指します。イーサリアムは処理能力が低いという問題(スケーラビリティ問題)を抱えていることから、仮想通貨市場では代替となるイーサリアムキラーの開発が活発になっています。そのブロックチェーンの多くは、優れた処理性能を持っており、取引承認の遅延や手数料の高騰などへの対処が可能です。

価格・プロジェクトへの影響は?

今回のネル氏とクロンジェ氏の撤退によって、価格とプロジェクトの開発という観点からどのような影響を与えるかを見ていきます。

ファントムの価格への影響

まず、今回の発表を受けての価格への影響です。2022年3月6日のネル氏とクロンジェ氏の発表を受け、ファントムの価格は20%ほどの急落を記録しました。

以下のチャートをご覧ください。前日にファントム価格は1.60ドル付近を推移していましたが、この発表後に1.30ドル台まで20%程度下がりました。その後、価格はなだらかな下落傾向にありますが、これは全て2人の引退が原因というわけではなく、ビットコイン価格も軟調ですのでその影響も受けているでしょう。

ファントムと米ドルの価格チャート

画像引用:CoinMarketCap

また、ファントム上で稼働するDeFi関連プロジェクトの仮想通貨も、パニック売りの影響で価格が急落しました。

レンディングサービスのScream(SCREAM)は約38%、ステーブルコインを発行するTomb Shares(TSHARE)は約25%、前述のSpookySwap(BOO)は約18%のマイナスを一時的に記録しています。

核となるプロジェクト開発は継続

ただし、Twitter上でのネル氏の説明によると、両名が携わるDeFi関連プロジェクトが影響を受けるのは、Webサイトなどのフロントエンド(ユーザーの入り口となる部分)のシステムのみで、核となる部分の開発は継続されるとのことです。

これまでネル氏が関連し、今回閉鎖したDeFi関連プロジェクトとしてyearn.fi、keep3r.network、multichain.xyz、chainlist.org、solidly.exchange, bribe.crv.financeがあります。しかし既に、yearn.fi、keep3r.network、multichain.xyzは、新Webサイトが立ち上げられており、サービスの再開・継続が確認されています。

ネル氏とクロンジェ氏のツイートが投資家の誤解を招き、これらの仮想通貨は必要以上に売られている可能性があります。実際に簡易的な措置として利用が停止されるプロジェクトもありましたが、深刻な問題ではないと考えられています。

ファントムの将来性について

ファントムの発展を支援するファントム財団は、ネル氏とクロンジェ氏が離脱したことに関して、「今後に大きな影響を与えることはない」と公式声明を出しています。

加えて、ファントム財団は、予定されているスケジュール通りに開発が進んでいることを強調し、いくつかのアップグレードも計画通り実施される見通しだと伝えています。

また、ファントム財団のCEOであるマイケル・コング氏は、自身のTwitterアカウントを通じて、ネル氏の投稿に誤解があることを説明した上で、ファントムでは数百人単位の開発者が開発活動を行なっていると言及しました。

その他、yearn.fiの開発者であるTwitterユーザーbanteg氏が、同プロジェクトには50名の開発者がフルタイムで貢献しているのに加え、140名の開発者がパートタイムでサポートしている事実を投稿するなど、特定の人物が離脱したとしても問題にはならないことををアピールしています。

その他多数のプロジェクトが展開

ファントム上では200近いプロジェクトが展開されており、ブロックチェーンの利用度合いの指標となるTVL(ブロックチェーンに預け入れられた仮想通貨の合計値)が急速に増加しています。2022年3月時点でファントムのTVLは70億ドルに達し、仮想通貨市場全体でイーサリアムやBNBチェーン、テラ(LUNA)、アバランチ(AVAX)などに次いで第5位にランクインしています。

加えて、ファントムではブリッジ機能を有したSpookySwap(BOO)というDEXが登場しており、DeFi関連サービスが更に利用しやすくなる環境が整い始めています。また、SpookySwapはイーサリアムやBNBチェーン、アービトラム、アバランチやポリゴン(MATIC)などの人気ブロックチェーンと相互運用性を高める役割を担う機能もあります。

具体的な役割としては、これらのブロックチェーンとファントム間で規格の異なる仮想通貨を送金することを可能にしています。

このような背景からファントムは、DeFi分野で主要なブロックチェーンとしての評価を高めつつあり、今後も継続的な発展が期待されています。

ファントムの買い方

日本国内の取引所はファントム(FTM)を取り扱っていません。そのため、FTMを購入するならBinance(バイナンス)やBybit(バイビット)などの海外取引所を利用することになります。

日本語対応の海外取引所でのFTMの取り扱い状況(USDT建て現物・デリバティブ)は下記の通りです。

取引所 現物 デリバティブ
Binance(バイナンス)
Bybit(バイビット)
Gate.io(ゲート)
CoinEX(コインイーエックス)
MEXC(メクシー)
BingX(ビンエックス)
Bitget(ビットゲット)

Binance(バイナンス)

現物 デリバティブ

Bybit(バイビット)

現物 デリバティブ

Gate.io(ゲート)

現物 デリバティブ

CoinEX(コインイーエックス)

現物 デリバティブ

MEXC(メクシー)

現物 デリバティブ

BingX(ビンエックス)

現物 デリバティブ

Bitget(ビットゲット)

現物 デリバティブ
binance bybit gate.io mexc

海外取引所は日本語対応が充実しているBybit(バイビット)がおすすめです。

影響は限定的だと考えられる

今回、ネル氏とクロンジェ氏は、引退とも取れる形で仮想通貨市場から離れることを決定しており、ファントムにとって痛手とはなりましたが、長期的な影響は限定的だと考えられています。

ファントムを含むほとんどのDeFi関連プロジェクトは、特定の運営者を持たないDAO(自律分散型組織)での開発が中心であり、プロジェクトを後任に引き継ぐことで開発が継続するためです。

DeFi関連サービスの一時的な停止を心配する声もあるものの、これを乗り越えることができれば、ファントムはDAOとしてのコミュニティの強さを示すことになるといえるでしょう。


Date

作成日

2022.03.14

Update

最終更新

2023.03.16

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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