Select Language

コインベース、12.5億ドル相当の私募債発行を検討

コインベース、12.5億ドル相当の私募債発行を検討

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.04.20 12:27
コインベース、12.5億ドル相当の私募債発行を検討

update 2022.04.20 12:27

バランスシート健全化を目的に転換シニア債での資金調達を試みる

米大手仮想通貨(暗号資産)取引所であるCoinbase, Inc.【以下、コインベースと称す】は、資金調達のために12億5,000万ドル相当の社債を私募発行することを検討していると発表した。[1]

コインベースは2026年6月1日を満期に適格機関投資家から出資を募ることを計画しており、米証券法に基づいて転換シニア債(Convertible Senior Note)と呼ばれる社債を発行する方針だ。この転換シニア債は他の種類の債券よりも高い優先度で償還を受ける権利を有すると同時に、ある一定の条件下で対象企業の普通株と交換することが可能だという。

今回、コインベースは転換社債を発行することで投資家の権限や経営の自由度を維持しながら低コストでの資金調達を実現し、同社のバランスシートを健全化することを目的としているようだ。具体的に、コインベースはこの資金を運転資金および設備投資を含む一般的な企業活動に利用すると説明している。コインベースは先月ナスダック(Nasdaq)に上場したばかりでキャッシュフローがプラスであることを考慮すると、転換社債の発行は異例だと言えるが、これに対してあるアナリストは金利が低い時期に資金調達を行うことは賢明な選択だと評価した。

コインベースの株価は軟調な値動きを続けており、初値から3分の2となる所まで下落している。コインベース経営陣が株式を大量売却するなど、経営面での不安を予感させる動きも生じているが、この資金調達計画がどのような影響を及ぼすのか、今後も同社の取り組みを見守っていきたい。

release date 2021.05.19

ニュースコメント

comment

転換社債による資金調達を拡大する企業


転換社債は主にアーリーステージのスタートアップ企業が用いる資金調達手段として認識されてきたが、最近では様々な企業に利用され始めている。昨年は新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大で資金難に直面した多くの企業が転換社債を発行しており、その発行数が記録的な水準に達したという。今年に入ってからは約10億ドル相当のビットコインを購入したMicroStrategyや、大量のビットコインを保有するSquare(スクエア)を始めとする主要な仮想通貨関連企業が転換社債を発行して大規模な資金調達に成功している。このような状況下で、投資家側も転換社債への投資を拡大しており、債券市場に大量の資金が流入してきているようだ。一方で過去には、FXブローカーであるForex.comを運営するGainが転換社債発行の発表後に株価下落に見舞われるなど、転換社債は株価を希薄化させるリスクも持ち合わせているといえる。この資金調達におけるトレンドがどのような変化をもたらすのか、今後もこれら企業の動向に注目していきたい。


Date

作成日

2021.05.19

Update

最終更新

2022.04.20

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

【要注意】Axi口座から不正出金被害、セキュリティ対策に不安の声

海外FX業者のAxiで、不正出金の被害が海外フォーラムなどで報告されています。国内で同様の被害は確認されていませんが、日本人ユーザーも無関係ではありません。この記事では、報告されている不正出金の事例やセキュリティの問題点のほか、現状でユーザーがとれる対策を説明します。
update2025.09.29 19:00

海外FXに仮想通貨で入出金する方法は?規制強化で仮想通貨送金が最適解か

海外FXの入出金ルート封鎖が加速しており、SNS上では「銀行口座が凍結された」といった投稿も見られます。そんな中、注目を集めているのが仮想通貨での入出金です。この記事では、海外FXに仮想通貨で入出金する方法や、仮想通貨送金時の注意点などを解説します。
update2025.07.15 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

Exnessがスプレッドを最大30%OFF!仮想通貨・株価指数で大幅縮小

海外FX業者のExnessが主要銘柄のスプレッドを縮小しています。BTCUSDは16%、ETHUSDでは23%の縮小が確認されています。本記事では縮小後のExnessスプレッドを主要なブローカーと比較しました。
update2025.10.02 19:00

話題のDCJPYとJPYCの違い|海外FXの入出金に使えるのは?

DCJPYというデジタル通貨が話題となっています。一方で、海外FXユーザーの間ではJPYCへの期待も高まっています。本記事では、DCJPYとJPYCの特徴や違いを比較し、海外FXトレーダーにとってどちらが送金手段の選択肢となるのかを解説します。
update2025.09.26 19:30

SNSでステーブルコイン利息の議論が勃発!Bybitで手軽にUSDT等を高利回り運用

ここ最近、SNS上ではステーブルコインの利回りに関する活発な議論なども見られます。本記事では、SNSで話題となった議論を整理しつつ、Bybitでのステーブルコインの運用方法や、海外FXとの仮想通貨入出金ルートの全体像などをまとめます。
update2025.10.01 19:00

海外FXへの仮想通貨送金にはBybitがおすすめ!FXトレーダーに最適なBybitの使い方

海外FXの入出金によく使われる国内銀行送金が以前より使いにくくなっていることを受け、仮想通貨での入出金が注目を集めています。本記事では、仮想通貨送金をするならBybitがおすすめの理由や、海外FXユーザーに最適なBybitの使い方を紹介します。
update2025.08.29 20:00

【独自】海外FX利用で銀行口座が凍結・解約された一部始終!「自分には関係ない」は危険かも

みんなの銀行の口座を実際に凍結・解約されたトレーダーから当サイトに寄せられた情報をもとに、解約までの流れを一部始終紹介します。海外FXユーザーにとって、銀行口座凍結は決して他人事ではありません。海外FX利用時に注意すべき送金パターンも説明します。
update2025.08.12 19:00

Exnessのスワップフリーが突然解除?!条件をサポートに直接聞いてみた

「Exnessのスワップフリーが解除された」という投稿がSNSの一部で話題になっていますが、解除の具体的な条件は公式サイトにも掲載されていません。そこで当サイトではサポートに直接条件を質問してみました。
update2025.08.25 19:00

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル