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TRADE.com、マルチアセットブローカーへ転身

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update 2022.11.10 12:38
TRADE.com、マルチアセットブローカーへ転身

update 2022.11.10 12:38

テーマ性ポートフォリオ商品など包括的なサービスを提供

TRADE.comを運営するTrade Capital Markets Ltd(本社:148 Strovolos Avenue, 1st floor, CY 2048, Nicosia, Cyprus[1])【以下、TRADE.comと称す】は、従来のCFDやスプレッドベッティング取引に加え、マルチアセットクラスの包括的なブローカレッジサービスを提供すべくビジネスの大転換を行ったことを発表した。

これにより、TRADE.comは子会社を通じて、テーマ性のあるポートフォリオ商品や個人投資家向けのIPO割当サービス、DMA(Direct Market Access、取引所に直接注文を出す形態)、アセットマネジメントなど、投資家属性やリスク許容度に応じた多岐にわたる投資商品を提供するとのことだ。また、アセットマネジメント関連ポートフォリオ商品は、社内の市場アナリストと協働開発し、大手監査法人のデロイト(Deloitte)とKPMGが監査を行うという。更に、従来は高額投資を手掛けるトレーダーや機関投資家のみ利用することができたIPO投資を、より少額の資金でも行えるスキームを構築し、個人投資家向けのIPO割当サービスを開始することで、Airbnb(エアビーアンドビー)やImpossible Foods(インポッシブル・フーズ)、Lyft(リフト)、Paytm(ペイティーエム)など多数の急成長企業への投資を実現させる模様だ。

ビジネスモデルの転換に際し、TRADE.comのCEOであるRoei Gavish氏は以下のようにコメントしている。

我々がユニークで次世代の商品ポートフォリオを提供する有力マルチアセットブローカレッジファームの一社になるべく事業を拡大させていることは、我が社とお客様にとって非常に喜ばしいことであります。我々はリスクや市場環境、投資規模に応じた複数の投資の選択肢を提供するために、包括的な投資サービスを提供する決断をいたしました。これにより、お客様はAIやロボット、クリーンエナジーなどバラエティに富むテーマ性ポートフォリオ商品に投資することができるようになります。

Roei Gavish, CEO of TRADE.com - FinanceMagnatesより引用

TRADE.comは2019年10月に、スプレッドベッティング取引サービスを開始したほか、バルセロナとフランクフルトに新オフィスを開設するなど、足元までの数か月の間に積極的に事業拡大を図っている。そして今回、多様な投資家ニーズに対応すべくマルチアセットブローカーへと変貌を遂げることで、更なる業容拡大が期待できそうだ。

release date 2019.11.06

出典元:

ニュースコメント

多様な顧客ニーズの汲み取りに注力するTRADE.com

TRADE.comはCySECとFCAの規制下において、FXや株式、ETF、債券、コモディティ、インデックスなど2,100種類を超える金融商品を提供する海外FXブローカーだ。FXに関しては、55種類の通貨ペアを最大レバレッジ300倍で取引が可能であり、取引プラットフォームには同社独自のWebTraderに加え、世界中で圧倒的な人気を誇るMetaTrader 4(MT4)も導入している。TRADE.comが従来の商品ラインナップに加え、多岐にわたる投資サービスを開始する背景には、同社が拠点とするキプロスにおいてCySECがESMAの規制策を採用するなど、欧州の各国当局が規制を強化していることが挙げられる。キプロスでは一部の投資家に対する、ESMAが適用したレバレッジ制限よりも緩い規制策の導入が見送られたことで、海外FXブローカー各社はそれに代わる差別化戦略を打ち出す必要に迫られており、TRADE.comも包括的なサービスを提供することで、より広範な顧客層の取り込みを模索していると推察される。他方で、Just2TradeがMT5上の商品を拡充したほか、AAATradeがMT5上で金融商品を提供するなど、キプロスを拠点とする競合他社も新たなサービスの提供を強化している状況だ。FX・CFD業界では顧客獲得競争が激しさを増すなか、TRADE.comが多様な投資ソリューションを提供することで、どこまで業績を伸ばせるか注目したい。


Date

作成日

2019.11.06

Update

最終更新

2022.11.10

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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