Select Language

りそな銀行、リップル社と連携した送金アプリ開発から撤退

りそな銀行、リップル社と連携した送金アプリ開発から撤退

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:26
りそな銀行、リップル社と連携した送金アプリ開発から撤退

update 2021.08.31 15:26

SBIグループやその他銀行はプロジェクトを継続

日本の大手銀行である株式会社りそな銀行(本社:大阪市中央区備後町2丁目2番1号[1])【以下、りそな銀行と称す】は、SBIホールディングス株式会社(本社:東京都港区六本木一丁目6番1号[2])【以下、SBIと称す】および仮想通貨のリップルを開発したRipple, Inc.【以下、リップル社と称す】と連携して開発を進めていた送金アプリケーションプロジェクトから、来月15日に撤退することを発表した。

このMoney Tapという名称のアプリケーションは、昨年10月にリリースされたもので、当初、住信SBIネット銀行、スルガ銀行、りそな銀行の3行がプロジェクトに参加していたという。今回、りそな銀行は、プロジェクトからの撤退をプレスリリースで伝えているが、その理由などの詳細は、明らかにしていない。

Money Tapは、リップル社の独自送金システムであるxCurrentを採用し、ユーザーは、リアルタイムの銀行間送金を実行することが可能となっている。SBIによると、分散型台帳テクノロジーを基礎とするMoney Tapは、受取人の電話番号またはQRコードを宛先として、指紋などデバイスの生体認証機能を利用するセキュアな送金スキームを実現したという。このリップル社のテクノロジーは、同日の国際送金を可能にしたサンタンデール銀行のSantander One Pay FXというアプリケーションにも実装されており、業界でも定評がある。

先月、Money Tapは、新しく13の銀行がプロジェクト参加企業および出資者となったことを発表したが、それら銀行システムと連携した動きは、未だ見られていない。一方、リップル社と並び、このプロジェクトを主導するSBIグループは、ここ2年間で取引所やマイニング事業、ハードウォレット開発への拡大を図るなど、積極的な動きを見せており、Money Tapにおいても、その動向に注目が集まっているようだ。

release date 2019.04.15

出典元:

ニュースコメント

日本政府のキャッシュレス決済導入への動きが加速

日本の金融業界では、キャッシュレスの決済ソリューション開発が過渡期を迎え、多くの企業が、モバイルアプリケーションやカードを利用した決済や、それに対応したシステムの普及などに力を入れているようだ。りそな銀行も、この流れに準じた動きに出ており、今月12日に経済産業省から、キャッシュレス・消費者還元事業におけるキャッシュレス決済事業者として仮登録が認められたことを発表している。登録が正式なものとなれば、事業者は、今年10月の増税実施時、利用者にポイントなどによる還元を政府の支援のもと行うことが可能であり、りそな銀行は、個人や法人向けに展開するデビットカードやウォレットサービス、加盟店向けのりそなキャッシュレスプラットフォームの利用拡大を狙っていることが予想できる。今回りそな銀行は、Money Tapから撤退という形を取ったものの、今後、同分野への本格的な参入は、これらの動きを考えても不可避な状況になると言えるだろう。デビットカードやウォレットサービスは、クレジットカードに比べて申込時の信用審査や顧客確認が簡素化されており、キャッシュレス社会の基盤となるポテンシャルを持っている。キャッシュレスサービスの日本でのさらなる普及に期待したい。


Date

作成日

2019.04.15

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

海外FX利用で国内銀行口座の凍結が増加?法改正後の入出金リスクとは

SNS上で海外FXユーザーの銀行口座が凍結されたことが話題になっています。本記事では、SNSで話題の凍結報告の背景を説明するほか、海外FX業界に迫る「本当の入出金危機」と今後の備えについて解説します。
update2025.07.09 19:00

【要注意】Axi口座から不正出金被害、セキュリティ対策に不安の声

海外FX業者のAxiで、不正出金の被害が海外フォーラムなどで報告されています。国内で同様の被害は確認されていませんが、日本人ユーザーも無関係ではありません。この記事では、報告されている不正出金の事例やセキュリティの問題点のほか、現状でユーザーがとれる対策を説明します。
update2025.09.29 19:00

Exnessのスワップフリーが突然解除?!条件をサポートに直接聞いてみた

「Exnessのスワップフリーが解除された」という投稿がSNSの一部で話題になっていますが、解除の具体的な条件は公式サイトにも掲載されていません。そこで当サイトではサポートに直接条件を質問してみました。
update2025.08.25 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

海外FXに仮想通貨で入出金する方法は?規制強化で仮想通貨送金が最適解か

海外FXの入出金ルート封鎖が加速しており、SNS上では「銀行口座が凍結された」といった投稿も見られます。そんな中、注目を集めているのが仮想通貨での入出金です。この記事では、海外FXに仮想通貨で入出金する方法や、仮想通貨送金時の注意点などを解説します。
update2025.07.15 19:00

【独自取材】海外FXで急拡大中のPeskaとは?入金・出金の安全性や運営実態を直撃

当サイトではPeskaの運営に直接取材を行い、安全性やセキュリティなど、トレーダーが気になるポイントを一つひとつ確認しました。この記事では取材から見えてきたPeskaの実像をお伝えします。
update2025.09.17 19:00

SNSでステーブルコイン利息の議論が勃発!Bybitで手軽にUSDT等を高利回り運用

ここ最近、SNS上ではステーブルコインの利回りに関する活発な議論なども見られます。本記事では、SNSで話題となった議論を整理しつつ、Bybitでのステーブルコインの運用方法や、海外FXとの仮想通貨入出金ルートの全体像などをまとめます。
update2025.10.01 19:00

話題のDCJPYとJPYCの違い|海外FXの入出金に使えるのは?

DCJPYというデジタル通貨が話題となっています。一方で、海外FXユーザーの間ではJPYCへの期待も高まっています。本記事では、DCJPYとJPYCの特徴や違いを比較し、海外FXトレーダーにとってどちらが送金手段の選択肢となるのかを解説します。
update2025.09.26 19:30

【本音で比較】海外FXのドル円スプレッドを3ヶ月徹底調査|数千円も業者によってお得に

Myforex編集部では、2024年11月20日〜2025年2月20日の3ヶ月間にわたり、海外FXのドル円スプレッドを1分ごとに独自調査。その結果、業者によって数千円以上のコスト差があることが分かりました。
update2025.08.01 19:00

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル