Select Language

Bakktが1.8億ドル以上の巨額な資金調達に成功

Bakktが1.8億ドル以上の巨額な資金調達に成功

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:27
Bakktが1.8億ドル以上の巨額な資金調達に成功

update 2021.08.31 15:27

大手金融企業のICEが手がける先物サービスに高まる期待

仮想通貨取引プラットフォームとして知られるBakktは、最初の投資ラウンドで、香港の有名な富豪であるLi Ka-Shing氏を含む投資家グループから、合計で1億8,000万ドル以上もの資金調達に成功したことを明らかにした。[1]

Bakktは、ニューヨーク証券取引所の親会社であるインターコンチネンタル取引所(Intercontinental Exchange)【以下、ICEと称す】が手がける仮想通貨取引プラットフォームで、機関投資家向けにビットコイン(Bitcoin)やその他仮想通貨を対象とした先物契約サービスをリリースする計画があるという。今回の投資ラウンドでの成功は、大手テクノロジー企業とベンチャーキャピタルからの投資をうまく取り込んだ結果だといえるだろう。代表的な企業としては、ボストンコンサルティンググループやマイクロソフトのベンチャーキャピタルであるM12、ナップスター傘下のフィンテック企業がBakktの出資に合意している。BakktのCEOであるKelly Loeffler氏によると、その他、Eagle Seven、Galaxy Digital、CMT Digital、Goldfinch Partners、Pantera Capitalなども出資企業として加わっていることが明らかになった。

これらの企業の中でもひときわ注目を集めているのが、Li氏によって立ち上げられた香港のベンチャーキャピタル、Horizons Venturesである。Horizons Venturesは、2013年にはビットコインでの決済処理を実行するソフトウェアサービスを提供するBitPay、2016年にはBlockstreamというブロックチェーン企業に出資しており、新しいテクノロジーへの投資にも積極的だ。創立者兼会長であるLi氏は、経済メディアのForbesが発表した世界の大富豪ランキングで23位に名を列ねるほどの人物で、近年の仮想通貨企業への投資により同分野での影響力を強めている。

これまで個人の取引に支えられてきた仮想通貨市場だが、今後は、機関投資家が参入することによって、投資市場で主要な投資先として認知が高まることが予測される。仮想通貨の先物市場には、既にCMEやCBOEといった主要な企業が参入を果たしており、少なからず競争が始まっている。Bakktは、遅れをとった形となったが、同社が提供する仮想通貨を対象とした先物契約は、現物の仮想通貨で決済を行うため、法定通貨を基準としている他社とは競合になりにくいという。これに加えて、Bakktの先物契約は、ICEが米国で提供する先物取引市場とクリアリングハウス(手形取引所)で決済されるという利点も持ちあわせている。

大手金融機関が主導するプロジェクトということもあって、Bakktは、仮想通貨市場を次のステージに導く存在として大きな期待を背負っている。予定されているローンチ時期がすぐそこまで迫っているが、今後の展開にも注目していきたい。

release date 2019.01.11

出典元:

ニュースコメント

大口需要の拡大で再浮上が期待される仮想通貨市場

2018年初旬から続く仮想通貨価格の大幅な下落で、仮想通貨取引所やマイニング企業などの低迷が多く報道されているが、それとは対照的に大口の機関投資家などを対象とした仮想通貨関連サービスは好調のようだ。先日も仮想通貨のOTC取引(Over the Counter Trading)市場で、新興マーケットからの大規模な新規注文が流入していることなどが要因となり、ビットコインの買い圧力が強まっていることが報告されている。Bakktへの出資にも参加しているGalaxy Digitalは、この流れを受けて、自社のOTC取引サービスに匿名通貨として知られるジーキャッシュ(Zcash)を追加することを発表した。これまでOTC取引を提供してきた大手仮想通貨企業は、ビットコインやイーサリアム(Ethereum)を中心にサービスを展開してきただけに、マイナー通貨の採用には大口向け取引サービスの需要の高まりが感じられる。低迷が続く仮想通貨市場だが、2019年はこの流れを後押しに再浮上することが投資家の期待だと言えるだろう。


Date

作成日

2019.01.11

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨SOLVの将来性は?ビットコインのステーキングプロトコルSolv Protocolを解説

仮想通貨(暗号資産)SOLVは、ビットコイン(BTC)のステーキングプロトコル「Solv Protocol」のネイティブトークンです。当記事では、仮想通貨SOLVの特徴やSNSでの評判、将来性、トークンの使い道などを解説します。
update2025.01.10 19:30

【無料ツールも】MT4/MT5で複数チャートを同期スクロールし、分析を劇的に変える方法!

MT4/MT5ではインディケータを使うことで複数チャートを同期してスクロールできます。この記事ではMT4/MT5の複数チャートを同期してスクロールできるインディケータについて、実際に使ってみた感想も交えながら紹介していきます。
update2024.11.07 19:00

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.12.24 19:30

MT4/MT5でも日本時間を簡単に表示できる!日本との時差については図解で理解しておこう

MT4/MT5では通常、表示される時間が日本時間から6時間ほどずれています。頭の中で「表示される時間 + 6時間」などと計算すれば、日本時間に変換可能です。しかし慣れないうちは少し不便なので、日本時間を表示させる外部ツールも活用されています。
update2024.11.27 19:30

bitbankからBybitに送金してみた!トラベルルールの対応状況も解説

Myforex編集部では、bitbank(ビットバンク)からBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.11.28 19:00

Bybitからbitbankに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについて解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からbitbank(ビットバンク)に仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.27 19:00

初心者でも安心!MT4ストラテジーテスターの使い方完全ガイド ~EA活用とバックテストで一歩先のトレードへ~

MT4でEAを使って自動売買をするならストラテジーテスターにより利益が出るかテストが必要です。本記事では、ストラテジーテスターの実践的な使い方や疑問を感じやすいポイントを解説します。
update2025.01.10 19:00

XMTradingがおみくじプロモ2025を実施!総額1,000万円越えのキャンペーン

海外FX業者XMTradingは、1月2日~1月31日までの期間限定で「おみくじプロモ2025」を実施すると発表しました。賞金総額は1,000万円以上であり、抽選で100名に最大75万円の現金がキャッシュバックされます。
update2025.01.06 19:00

このローソク足あと何秒!?残り時間を表示するMT4/MT5のインディケータを比較

MT4やMT5でトレードする際、インディケータを使えばローソク足が確定するまでの残り時間を表示できます。アラート機能付きや残り時間以外の情報も表示するインディケータもあります。本記事では、MT4・MT5にローソク足の残り時間を表示するインディケータを紹介します。
update2024.12.12 19:30

SONYのレイヤー2「Soneium」がIP侵害を理由にミームコインをブラックリスト化

ソニーグループによるイーサリアムレイヤー2のSoneium(ソニューム)が、メインネットローンチの同日に、IP侵害のあるミームコインをブラックリスト化し、SNSで話題となっています。本記事では、Soneiumの概要やブラックリスト化の内容、SNSでのユーザーの声などを解説します。
update2025.01.17 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル