作成日
:2017.12.15
2021.08.31 15:23
12月14日、イーサリアム(Ethereum)は、一時750ドルの過去最高値を更新し、イーサリアムの時価総額は72.5億ドル(約8兆円)に達した。その後、値を戻したビットコインに対しイーサリアムは反落。現在は660ドル付近を推移している。
仮想通貨の時価総額第2位であるイーサリアムの取引量は増加傾向にあり、12月12日には1日あたりのイーサリアムの取引回数は83万件に達した。この数はビットコインを含めたすべての仮想通貨の取引回数の合計数を超えているという。これを受け、イーサリアムの共同設立者のVitalik Buterin氏は、12月13日、イーサリアムの取引量が1秒あたり10件を超えたことをツイートしている。保留中の取引件数も大幅に減少しており、イーサリアムの処理スピードが正常化され、価格上昇につながったようである。
イーサリアムは、イニシャルコインオファリング(デジタル通貨やトークン発行による資金調達、ICO)に利用されることが多いが、許容量を越えた場合にネットワークの遅延や停止が起こるスケーラビリティ問題が指摘されていた。最近では、イーサリアムのプラットフォーム上で行う猫育成ゲームであるcryptokittiesが爆発的な人気を集めたことでブロックチェーンに負荷がかかり、一時的に取引が停止される事態が発生した。
このような問題が指摘されてはいるものの、開発者らは問題を正確に把握しスケーラビリティの向上に努めているようだ。イーサリアムの価格は、年初に比べると6800%も上昇しており、2018年もこの上昇傾向が続くかどうか、今後の動向が注目される。
release date 2017.12.15
作成日
:2017.12.15
最終更新
:2021.08.31
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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