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FxPro イギリス金融行動監視機構の規制強化により新規株式上場を見送り

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update 2022.06.02 12:36
FxPro イギリス金融行動監視機構の規制強化により新規株式上場を見送り

update 2022.06.02 12:36

2017年早々の株式上場を目指すも断念

キプロス証券取引委員会、及び、イギリス金融行動監視機構(The UK Financial Conduct Authority)【以下、FCAと称す】ライセンスを所有する、マルチアセット仲介ブローカーのFxProグループ(本社:13/14 Basinghall Street, City of London, EC2V 5BQ)【以下、FxProと称す】は水曜日、ロンドン証券取引所での新規上場を断念することを発表した。FCAがCFD(差金決済取引)ブローカーに対し、より厳格なルールを科し取り締まりを強化していることから、上場を断念せざるを得なかったようである。

FxProは有識者への打診後、今年早々に新規株式公開を実施するため、クレディスイスやモルガンスタンレーといった大手証券会社と共に、初回の株式発行数について調整を行うなど、上場に向けて複数企業とやり取りが行われていたようである。そして、ロンドン証券取引所で既に上場している大手FXブローカーのCMCマーケットに追随していくことを目標にしていたと思われる。CMCマーケットは国内外のCFD商品を幅広く取り扱っており、2016年2月5日時点での時価総額は約10億ドル(約1,100億円)といわれていたが、その後の時価総額は2.6億ドル(287億円)にまで落ち込んでいるとされており、FCAとしては、特にトレード経験の浅い顧客のレバレッジ管理に問題があるとして懸念を抱いていた。

このため、FCAは2016年12月、FX/CFD取引に関する制度を厳格化し、顧客保護の観点から、投資家への提供上限レバレッジを1:50(トレード暦が12ヶ月未満の投資家は1:25)と定め、ブローカーへは顧客へリスク警告を実施することや、取引ボーナスやキャッシュバックを禁止するなど、CFDブローカーへの取り締まりを厳しく強化している。

FxProでは、今回の株式上場見送りに際し、FCAの規制強化を批判しているが、他にも多くのブローカーがFCAの決定を不服としている。業界大手のIGグループやCMCマーケットでは、本社をイギリスから、より規制に寛容なドイツへ移転することを検討しているという。FxProも、今回は上場に至らなかったが、業界の動向によっては、再度上場にチャレンジするのではないか。また場合によっては、他の証券取引所からの上場の可能性も考えられる。

release date 2017.01.04


Date

作成日

2017.01.04

Update

最終更新

2022.06.02

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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