作成日
:2024.06.05
2024.06.15 08:50
仮想通貨(暗号資産)LISTAは、分散型ステーブルコインおよびリキッドステーキングプロトコルのLista DAOのガバナンストークンです。Lista DAOは、lisUSDという分散型ステーブルコインの借入れなどができるインフラとして機能します。
2024年5月23日には、大手取引所Binance(バイナンス)がメガドロップでのLISTAの取り扱いを発表し、SNS上でも注目が集まっています。
当記事では、仮想通貨LISTAの将来性やX(旧Twitter)での評判、トークンの使い道などを解説します。
2024年5月23日、仮想通貨(暗号資産)取引所のBinance(バイナンス)は、メガドロップでの仮想通貨LISTAの取り扱いを発表しました。
画像引用:Binance
Binanceメガドロップは、Binanceが新しく発表したトークンローンチプラットフォームです。仮想通貨BNBをステーキングしたり、Binance Web3ウォレットを使ってクエストを完了することで、ポイントを獲得できます。このポイント数に応じて、各ユーザーに合計1億LISTAが分配されるようです。
LISTAのメガドロップは、2024年5月30日午前9時〜6月20日午前8時59分(日本時間)まで開催されます。その後、2024年6月20日午後7時(日本時間)にBinanceに上場する予定です。
仮想通貨(暗号資産)LISTAは、分散型ステーブルコインおよびリキッドステーキングプロトコルLista DAOのガバナンストークンです。
画像引用:Lista DAO
リキッドステーキングとはその名前のとおり「流動性のあるステーキング」です。通常のステーキングでは、預け入れた仮想通貨がロックされる一方、リキッドステーキングでは、それと等価のリキッドステーキングトークンの現金化や送金、運用などができます。
LISTAは、Lista DAOにおけるガバナンス投票に利用されるほか、ステーキングや取引を行ったユーザーに対する報酬支払いにも利用されます。
Lista DAOは、BNBチェーン上に構築された分散型ステーブルコインのレンディングプロトコルです。ユーザーはLista DAO上でBNBなどを担保として預け入れると、lisUSDを借りることができます。
仮想通貨レンディングとは、保有する仮想通貨を貸し出して金利を得られるサービスです。仮想通貨を貸し出すだけでなく、金利を支払って借り入れることもできます。
lisUSDはLista DAOの分散型ステーブルコインです。米ドル価格にペッグされ、BNBやETH、slisBNB、wBETHなどの仮想通貨によって担保されています。
なお、分散型ステーブルコインは一般的なステーブルコインと異なり、法定通貨との完全なペッグは目指していません。より広範な安定性の達成を目指しており、米ドルとの完全な価格連動を必ずしも目標としていない点に特徴があります。
lisUSDを借りる際の担保として、以下のような通貨を利用できます(2024年6月4日現在)。
BNB、ETHなどの伝統的な資産に加え、slisBNB、wBETHなどのリキッドステーキングトークン(LST)、そしてweETHやezETHといったリキッドリステーキングトークン(LRT)まで、多様な資産を担保にしてlisUSDを借入れできます。
リステーキングとは、イーサリアム本体でステーキングしつつ、別のプロジェクトでも再度ステーキングする仕組みのことです。リステーキングすることで、通常のステーキング報酬よりも多くの報酬を獲得でき、資金効率を高められます。
Lista DAOは、BNBのリキッドステーキングトークンであるslisBNBを発行しています。ユーザーは、Lista DAO上でBNBを預け入れると、slisBNBを入手できます。
リキッドステーキングを利用すると、預け入れた仮想通貨の額に合わせて、リキッドステーキングトークンと呼ばれるトークンをもらえます。このリキッドステーキングトークンは他のサービスで運用したり、送金したりできます。
当記事執筆現在(2024年6月4日)、slisBNBの利回りは1.26%となっており、slisBNBの価値が上昇する形で利回りが配布されます。また、ユーザーはステーキング報酬を得ながらDeFiプラットフォームでslisBNBを運用し、追加の利回りを得ることも可能です。
Lista DAOを利用することで、ユーザーは多様な方法で仮想通貨を運用できます。例として、以下のような運用方法があります。
流動性プールは、様々なDEX(分散型取引所)で利用できる機能です。仮想通貨の貯蔵庫であり、ユーザーの要請に応じて仮想通貨売買の相手方になるなどします。
仮想通貨(暗号資産)LISTAは、Binance(バイナンス)メガドロップで取り扱われることから、X(旧Twitter)上で話題になっています。
Lista DAOがEther.fiやRenzoといったリステーキングプラットフォームと提携していることに言及するユーザーや、Web3クエストのクリアだけでメガドロップに参加できる点に着目する投稿などが見られました。
仮想通貨(暗号資産)LISTAの将来性に関する項目として、以下の点が挙げられます。
Lista DAOは、Binance(バイナンス)によるサポートを受けて、開発を進めていることが見て取れます。2023年8月には、Lista DAOの前身であるHelio Protocolが、Binance Labsから1,000万ドルの出資を受けたことが公表されています。
画像引用:Medium
Lista DAOは、様々な場面でBNBを統合した仕組みを構築しており、今後もBinanceの支援を受けて事業展開していくと予想できます。
Lista DAOは、主要なDeFiプロジェクトやリステーキングプロトコルなどと提携しています。
画像引用:Lista DAO
Lista DAOの公式サイトには、以下のようなプロジェクトがパートナーとして名を連ねています。
今後もBinanceによるサポートなどにより、有望なDeFi関連プロジェクトとのパートナー関係を増やしていく可能性もあります。その結果、lisUSDやslisBNBの運用先が増え、Lista DAOの評価がさらに高まっていくかもしれません。
仮想通貨(暗号資産)LISTAの総供給量は10億枚で、Binance(バイナンス)上場時はそのうちの約23.00%が放出される予定です。
LISTAの配分比率のうち、コミュニティに40.00%を分配するなど、コミュニティを重視している姿勢が見てとれます。Binanceメガドロップに10.00%、エアドロップに10.00%の計20.00%の配分を予定していますが、これらのほぼ全量が上場後すぐにリリースされる点には注意が必要です。
仮想通貨LISTAの分配先と比率は、下のグラフの通りです。
トークンのロック解除スケジュールは以下のようになっています。
画像引用:Binance
仮想通貨LISTAの使い道として、以下などが挙げられます。
LISTAホルダーは、Lista DAOの将来的な機能やアップグレード、各種パラメーターを決定するための提案に投票できます。
ユーザーは、Lista DAO上でステーキングをしたり、取引を行ったりすることで、LISTAを獲得できます。
Lista DAOを利用する上でのリスクとして、以下の2点が挙げられます。
Lista DAOのようなレンディングプロトコルでは、ユーザーが担保不足に陥った際、ポジションが清算されるリスクがあります。
清算が行われた場合、借りたlisUSDは保持できますが、借入れポジションは閉鎖され、担保資産は清算者への補償に充てられます。
Lista DAOでは、プロトコルに預けられたトークンはスマートコントラクトで管理されます。もしスマートコントラクト自体がハッキングにあった場合、Lista DAOに預けた資金が失われる可能性があります。
Lista DAOは多くのDeFiプロジェクトとパートナーシップを結んでおり、ユーザーの獲得を目指しています。
しかし、現在のステーブルコイン市場は、一部の主要銘柄が多くのシェアを獲得するなど、ある種の独占市場となっています。また、新たなステーブルコイン銘柄も登場しており、競争は激化しています。今後、Lista DAOが主要ステーブルコインの牙城を崩していけるのか注目です。
作成日
:2024.06.05
最終更新
:2024.06.15
フリーランスのWebライター。ブロックチェーンがもたらす非中央集権的な世界観に惚れ込み、暗号資産・NFT・ブロックチェーンゲームなどweb3のジャンルにしぼって記事を執筆。自らの暗号資産投資やNFT売買の経験を活かし、暗号資産の投資情報をできる限りわかりやすくお届けします。
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