作成日
:2024.01.09
2024.05.31 09:33
国内の仮想通貨(暗号資産)取引所であるbitFlyer(ビットフライヤー)を使うと、Tポイントをビットコイン(BTC)に交換したり、ビットコイン決済でTポイントを貯めたりできます。
この記事では、bitFlyerのTポイント・ビットコイン交換サービスの概要や、メリット・デメリットを解説します。さらに、交換したビットコインで利益が出たときの税金のルールや、実際にTポイントをビットコインに交換する手順も紹介します。
bitFlyerでTポイントをビットコインに交換できます。
Tポイントとは店舗の利用で貯まる共通ポイントで、TSUTAYAやファミリーマートなどでもらえます。Tポイントの還元率は「100円につき1ポイント」「200円につき1ポイント」など提携先の店によって異なります。また、1ポイント=1円として使えるほか、電子マネーチャージや投資などのサービスにも利用可能です。
bitFlyerでは、以下2つのサービスを提供しています。
bitFlyerではTポイントを100ポイント単位でビットコインに交換でき、100ポイントで85円相当のビットコインになります。
Tポイントから交換したビットコインは売買や送付などの用途で利用可能で、bitFlyerでは仮想通貨を以下の方法で管理して安全性を確保しています。
bitFlyerでは、ユーザーから預かった金銭を、同社の資産と明確に区別して管理しています。
具体的には、三井住友銀行の預託金信託口座またはSBIクリアリング信託株式会社へ信託設定しています。
ユーザーが保有する仮想通貨はすべて、コールドウォレットで管理されています。
コールドウォレットとはウォレットの一種で、インターネットと完全に切り離されたオフライン環境下にあります。bitFlyerのコールドウォレットは複数の物理的セキュリティ対策により保護され、24時間監視システムで守られているのが強みです。
また、コールドウォレットに限らず秘密鍵はつねに暗号化されており、漏えいした場合でも第三者が秘密鍵を使うことはできません。
bitFlyerの決済サービスを使ってビットコイン決済すると、Tポイントが貯まります。ビットコイン決済とは円でなくビットコインを使って支払うことで、簡単なステップで支払いが完了します。
bitFlyerでは、以下の条件を満たすとTポイントが貯まります。
Tポイントが貯まるのは、対象加盟店でビットコイン決済をした場合に限ります。対象加盟店は、エイチ・アイ・エスやビックカメラが運営する一部店舗です。
エイチ・アイ・エスが運営する店舗のうち、ビットコイン決済でTポイントが貯まる対象加盟店は次のとおりです。
ビックカメラの場合は、次のとおりです。
これらの対象加盟店以外でビットコイン決済をした場合は、Tポイントは貯まりません。
なお、対象加盟店であっても、オンラインでの決済でTポイントが貯まるかどうかは加盟店によって異なります。また、対象加盟店であればすべての商品やサービスの購入でビットコイン決済が可能か、一部の商品やサービスに限られるのかについても、各加盟店への確認が必要です。
ビットコイン決済によってTポイントが貯まるのは、500円相当(税込)以上の決済をしたときに限ります。ビットコイン決済500円相当(税込)につき、1ポイントが貯まる仕組みです。
ビットコイン決済をしたとしても、支払い額が500円相当を下回る場合はTポイントが貯まらないため、注意が必要です。
bitFlyerウォレットのサービス「bitWire SHOP 2.1」を使った支払いであることも、Tポイントが貯まる条件です。
bitWire SHOP 2.1は、実店舗やオンラインショップなどの支払いに使えるビットコイン決済サービスです。上でご紹介した対象加盟店などに対するサービスであり、現在は新規店舗の申し込みを受け付けていません。
ビットコイン決済時の円とビットコインの交換レートは、bitFlyerの仲値となります。BTC/JPYレートは日々変動しているため、ビットコイン決済のタイミングによって、支払額が変わります。
また、決済時の手数料は対象加盟店によって異なるため、各店舗への確認が必要です。
X(旧Twitter)では、Tポイント・ビットコイン交換サービスに対するコメントが多く寄せられています。
たとえば「ビットコイン怖いのでポイントでのみお試しで買ってます」という声があり、ビットコインを初めて購入する方にこのサービスが利用されているようです。
「僕は最寄りコンビニがファミマなので、このサービスは嬉しい」というコメントもあり、Tポイントを貯めやすい環境で生活している人にとって、bitFlyerのサービスは利用しやすいといえるでしょう。
そのほかに「回るお寿司食べられるくらいの含み益ありそうなんだけど」といった声があり、使い道に困っていたTポイントをビットコインに交換したことで、実際に利益を得ているユーザーもいるようです。
ここでは、Tポイント・ビットコイン交換サービスのメリットとデメリットをご紹介します。
メリットとしては、次のようなものが挙げられます。
Tポイント・ビットコイン交換サービスでは、自己資金を新規に投入しなくても、Tポイントを使ってビットコインを手に入れられます。
仮想通貨に関心はあるものの、資金を用意するのが難しい方などにとって、始めやすいサービスといえるでしょう。
ビットコインで損失が発生しても、そのビットコインはTポイントから交換して得たものなので、お金を直接失うわけではありません。
損しても心理的なダメージが小さいので、初心者は特に挑戦しやすいでしょう。
貯めたTポイントを放置すると失効してしまいますが、ビットコインに交換すれば失効の心配はありません。
Tポイントの有効期限は、利用(貯める・使う・交換する)ごとに自動延長され、最後に利用した日から1年間です。
画像引用:CCCMKホールディングス株式会社
有効期限は1年間ですが、一部のキャンペーンで得られるTポイントは有効期限が短い場合もあります。
貯まったTポイントがいつの間にか失効していることも珍しくありませんが、ビットコインに交換すれば失効を防げるでしょう。
X(旧Twitter)上では、「Tポイントが貯まっては失効を繰り返していたので、Tポイントをビットコインに交換した」という投稿も見受けられます。
Tポイント・ビットコイン交換サービスのデメリットとして、以下の点が挙げられます。
Tポイント・ビットコイン交換サービスでは、100ポイントあたり85円相当のビットコインに交換できます。Tポイントの多くの提携先で1ポイント=1円として使えることを踏まえると、Tポイント・ビットコイン交換サービスの交換レートは顧客に不利だと言えるでしょう。
そして、交換で得た円をBTC/JPYレート(bitFlyer販売所における購入価格)を使ってビットコインに交換するものの、販売所のBTC/JPYレートは市場価格と比べて顧客に不利です。
顧客にとって不利なレートを2回経てビットコインに交換する上に、100ポイント単位でしか交換できないという制約による使いづらさも、デメリットとして挙げられるでしょう。
Tポイントから交換したビットコインの額は、あまり大きな額ではないことが多いでしょう。このため、大きなリターンを期待しにくい点もデメリットと言えるかもしれません。
大きなリターンを狙いたい場合は、ビットコインを別途購入するなど、ビットコインの保有数量を増やす必要があるでしょう。
Tポイント・ビットコイン交換サービスは、ビットコインをTポイントに交換できません。ビットコインに交換する際は慎重に判断しましょう。
Tポイントをビットコインに交換した後、どのように使えるでしょうか。使い道を2つに大別して紹介します。
ビットコインの一般的な使い道として知られているのが、売買や保有、運用などです。
たとえば、価格が上昇するまで待って売却する方法がありますし、レンディングも可能です。レンディングとは、保有しているビットコインを第三者に預けて賃借料を受け取れるサービスです。
個人間の送金手段としても使用可能で、相手のビットコインアドレスを指定するだけで、金融機関を介さずに個人間で送金できます。
bitFlyerでは、ビットコイン送金サービス「bitWire」を提供しています。bitWireでは、ビットコインを送りたい相手のメールアドレスを入力することで、即時かつ手数料無料でビットコインを送付可能です。
また、以下の用途でビットコインが使われることもあります。
Tポイントから交換したビットコインを売買して利益が出た場合、課税対象になります。仮想通貨で利益が出た場合の課税ルールについて、簡潔にご紹介します。
仮想通貨の売買で得られた利益は、所得税の課税対象となります。利益は雑所得に分類され、総所得金額に対して最大で45%の所得税が課税される仕組みです。
給与所得以外の所得の総額が年間20万円を超える場合は、確定申告が必要です。給与所得以外の所得には、仮想通貨による利益だけでなく、FXや源泉徴収されない口座での株取引を通じた利益、不動産収入、そのほかの副業から得た利益なども含まれます。
年間20万円以下であれば、確定申告は必要ありません。
給与所得以外の所得が、Tポイントから交換したビットコインによって得られた利益のみの場合、確定申告が必要となるケースは珍しいと予想できます。
Tポイント・ビットコイン交換サービスは、貯めたTポイントを元手にビットコインに交換するという特性上、保有する仮想通貨の額は大きくなりづらいと考えられるからです。
Tポイントから交換したビットコインによって得られた利益のほかに、不動産収入などの利益がある場合は、年間20万円という基準を超えるかどうか、より注意して見る必要があるでしょう。
Tポイントをビットコインに交換する手順をご紹介します。Yahoo! JAPAN IDとTカード番号を用意し、以下のステップでビットコインに交換します。
bitFlyerのWebサイトから、Tポイント利用手続きをします。
下のバナーをクリックして、Tポイント・ビットコイン交換サービスのWebサイトにアクセスします。
bitFlyerのアカウントを持っている場合、「無料アカウントを作成する▶」の下にある「既にbitFlyerアカウントをお持ちの方はログイン」をクリックします。当記事では、bitFlyerのアカウントを保有していると仮定して話を進めます。
アカウントがない場合は「無料アカウントを作成する▶」をクリックし、アカウントを作成しましょう。
ログイン画面に移動したら、メールアドレスとパスワードを入力し、bitFlyerアカウントにログインします。
同意事項を確認し、問題なければチェックを入れて「利用手続きを始める」をクリックしましょう。
「Yahoo! JAPAN IDでログイン」をクリックし、ログインします。
記載されているTカード認証ダイヤルの電話番号に、電話をかけます。電話が1~2コールで切れたことを確認したら、「完了する」ボタンをクリックしましょう。
以下の画面が表示されれば、Tポイントの利用手続きは完了です。
Tポイント利用手続きの完了後に、本人確認をします。
bitFlyerアカウントにログインした状態で、ホーム画面の「こちらからお手続きをお願いいたします」をクリックします。
各種情報を入力して、本人確認を完了させましょう。
本人確認の承認後に、Tポイントをビットコインに交換できます。
ホーム画面の「設定」の「パートナーサービス画面」にある、「Tポイント」をクリックしましょう。
「Tポイントをビットコインに交換する」をクリックします。
交換したいTポイント数を最低100ポイントから選択し、「確認する」をクリックします。
なお、ビットコインと日本円のレートは、手続きをするタイミングによって異なります。ビットコインと日本円の換算には、ユーザーが交換Tポイント数を選択した時点での BTC/JPY レート(bitFlyer販売所における購入価格)が適用される仕組みです。
当記事執筆時点(2023年12月26日)では、1ビットコイン=638万3,574 円だったので、100ポイントが0.00001331ビットコインに交換されました。
内容を確認して「交換する」をクリックしましょう。
Tポイントからビットコインへの交換は完了です。
bitFlyerのTポイント・ビットコイン交換サービスは、交換レートが顧客不利であるなどのデメリットはあるものの、自己資金を投入せずにビットコインを獲得できます。
また、交換したビットコインは、通常の方法で入手した仮想通貨と同じように管理され、制限なく使えるのも魅力です。
仮想通貨に興味はあるけれど新規に資金を投じるのに不安がある方は、Tポイントをビットコインに交換することから始めてみるのもよいかもしれません。
作成日
:2024.01.09
最終更新
:2024.05.31
2017年に初めてビットコインを購入し、2020年より仮想通貨投資を本格的に開始。国内外のメディアやSNSなどを中心に、日々最新情報を追っている。ビットコインへの投資をメインにしつつ、DeFiを使って資産運用中。
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