作成日
:2022.12.27
2023.12.11 02:24
MOOARは会員制NFTマーケットプレイスで、人気ゲームSTEPNの開発会社Find Satoshi Labによって開発されています。これまでのNFTマーケットプレイスにはなかった機能に加え、STEPNユーザーに特典があることなどから、仮想通貨(暗号資産)関連メディアなどで話題となっています。
当記事では、MOOARの登録方法やSTEPNユーザーへの特典、ローンチパッドの仕組みや使い方、メンバーシップなどについて解説していきます。
MOOARは会員制NFTマーケットプレイスで、2022年11月1日に公開されました。Move to EarnのSTEPNやDEX(分散型取引所)のDOOARなどと並んで、Find Satoshi Labエコシステムの柱となることが期待されています。また、イーサリアム(ETH)とソラナ(SOL)のブロックチェーンに対応しています。
Move to Earnは「運動して稼ぐ」をコンセプトにしたブロックチェーンゲームです。歩いたり走ったりすると仮想通貨を得られます。STEPNの流行もあり多数のMove to Earnゲームがリリースされています。
Find Satoshi LabのCOOであるShiti Manghani氏の説明によると、STEPNがユーザーを呼び込み、DOOARが流動性を提供し、MOOARがNFTマーケットプレイスに誘導する役割を担います。
MOOARはクリエイター重視のNFTマーケットプレイスを目指しており、Manghani氏は「クリエイターやアーティストをサポートできれば、長期的な価値を提供できると信じています」とコメントしています。
クリエイターは自身のNFTに0.5%から10%のロイヤリティ設定が必要で、デフォルトでは2%に設定されています。NFTの売買に応じて、クリエイターにロイヤリティ収入が支払われる仕組みです。
MOOARは会員制のNFTマーケットプレイスです。サブスクリプション型の課金体系を採用しており、月額29.9ドル(約4,000円)を支払えば全てのサービスが利用できます。
また、NFTマーケットプレイスにおけるサービス利用手数料は無料となっており、ブロックチェーンのガス代(トランザクション手数料)のみで利用できます。
2022年10月末のMOOAR立ち上げに際し、条件を満たすSTEPNユーザーに無料メンバーシップを一定期間付与することが発表されました。
STEPNはエコシステムが崩壊して、高額なNFTに投資したユーザーが損失を被ったことで批判を受けていました。今回、Find Satoshi LabはSTEPNユーザーの満足度を回復させる意味も込めて、特典付与を決定した可能性があります。下はSTEPNで使用されるGSTトークンのチャートです。
画像引用:CoinMarketCap
STEPNは人気Move to Earnとしてエコシステムを拡大してきました。しかし、2022年5月頃から新規ユーザー数の伸びが鈍化し、報酬のGSTトークン、ガバナンストークンのGMT、そしてNFT価格とも暴落しました。その後も下落は続き、エコシステム全体が事実上崩壊しています。
STEPNユーザーで特典を受け取るには、以下の条件を満たす必要があります。
また、500エナジーを消費したSTEPNユーザーにも、1か月分の無料メンバーシップが付与されます。
ジェネシスNFTは、プロジェクトにおいて初期に配布されるNFTを指します。プロジェクトの正式リリース前からコミュニティに貢献するユーザーに配布されたり、トークンセールで売り出されたりします。
MOOARを利用するには、メタマスクやファントムウォレットなどの分散型ウォレットに接続します。
画像引用:MOOAR
登録の方法は簡単で、以下の4つのステップで完了します。
なお、STEPNユーザーで特典案内メールが届いている場合は、メールに従って登録すると無料メンバーシップに申し込むことができます。念のため、そのメールがフィッシング詐欺でないことを十分に確認してください。
フィッシング詐欺とは、インターネットにおける詐欺のひとつです。信頼できる企業や団体になりすまして、クレジットカード情報や仮想通貨に関する情報、個人情報を盗みます。仮想通貨市場では様々な詐欺が横行しており、フィッシング詐欺は最も一般的な詐欺手法の一つです。
MOOARのサービスの1つである「ローンチパッド」の仕組みと使い方を紹介します。
MOOARのローンチパッドでは、チケット保有者がプロジェクトに投票できます。投票参加者は抽選に進み、当選するとNFTを優先的にミントできます。
当初は最多得票(*1)のNFTのみが公開される仕様でしたが、2023年4月時点では変更が加えられています。得票数が多いNFTほど優遇されるものの、最多得票のNFT以外も公開されるようになっています。
つまりどのプロジェクトに投票した人にも、抽選に参加してNFTをミントできる可能性が残されます。
ローンチパッド投票に参加する魅力の1つは、希少性の高いNFTを誰よりも早くもらえる可能性がある点です。
後述の通り、投票先の得票数が少ないと当選数が減ってしまいますが、注目プロジェクトがリストアップされていれば、投票に参加してみるのも良いでしょう。
(*1)投票されたチケットをGMTに換算し、その額が大きいほど上位となります。
MOOARのローンチパッドでは、得票数が高いほど当選数が増える仕組みとなっています。
具体的には獲得した票数でランク付けがされ、1位以外のNFTは投票をしていない人でもミントできるようになります。詳細は以下の通りです。
得票数 | 割当比率 |
---|---|
1位 |
・投票者:100%
・非投票者:0%
|
2位および3位 |
・投票者:50%
・非投票者:50%
|
4位以降 |
・投票者:20%
・非投票者:80%
|
なお、投票するにはチケットの購入が必要です。チケット価格はSTEPNのガバナンストークン「GMT」で表示され、NFTプロジェクトを手がけるクリエイターが10GMTから200GMTの間で決定します。
チケットの購入上限は1シーズンあたり3万GMTで、チケット数が多ければ多いほど抽選に当選しやすくなります。当選しなかったチケットや投票したプロジェクトが勝利できなかった場合は、いつでもGMTの払い戻しを受けることができます。
次に、ローンチパッドの使い方をご紹介します。利用する際に用意しなければいけないものや、具体的な利用手順について解説します。
MOOARのローンチパッドに参加するためには、以下のものを用意しましょう。
前述の通り、ローンチパッドに参加するためにはGMTで投票チケットを購入しなければいけません。また、抽選に当選してNFTをミントする際には、ガス代(ネットワーク手数料)の支払いが求められます。なお、ガス代で使用するETHもしくはSOLは、利用するチェーンにあわせて準備するようにしてください。
抽選チケットを購入する際のGMTや、ミント時のガス代はMOOARに接続するウォレットから支払う形となります。ローンチパッドを利用する前には、接続するメタマスクなどのウォレットにETHもしくはSOL、GMTを入金しておきましょう。
ローンチパッドを利用する手順は、以下の通りです。
ローンチパッドが開催されるシーズンになると、投票チケットの販売が開始されます。ウォレットにあるGMTで投票チケットを購入したら、自分が応援したいNFTプロジェクトに投票しましょう。
当選した場合は、投票先のNFTをミントできます。もし抽選に外れた場合は、いつでもGMTを払い戻してくれます。
MOOARでは、GNTというNFT作成ツールを提供しています。ここでは、GNTの概要や使用する上でのコストなどをご紹介します。
GNTとは、「Generative NFT Tool」の略称でありNFT作成ツールです。MOOARの会員であれば誰でも利用可能であり、VIP会員は最大1,000個のNFTを一括作成できます。
GNTは、画面に沿ってプロンプトを入力するだけでNFTを作成できる、ワンストップサービスとなっています。2023年4月現在はアルファ版ですが、将来的にはブロックチェーン上での発行から販売まで、自動で行ってくれる機能を実装する予定です。
また、GNTは利用する際に専門的な知識を必要としません。今後、本格的にサービスがリリースされれば、NFTクリエーターの市場への参入障壁を下げるツールになる可能性があるでしょう。
なお現在のところ、GNTはSolana(ソラナ)チェーンのみに対応するツールとして公開されています。
現状、GNTはアルファ版としてテスト公開されている状況です。そのため、サービスを利用する上で何かコストが発生するわけではありません。しかし、将来的にはGNTでNFTを作成する際に、GMTが費用として必要になる予定です。
GNTは以下の手順で利用することができます。
画面に沿って項目を入力すれば簡単にNFTを生成できます。また、「Azuki」「BAYC」などのスタイルを選択すれば、これらのコレクションと雰囲気が近いNFTを作成可能です。
現状はGNTで作成したNFTをそのまま販売に出すことはできませんが、画像のダウンロードはできるようになっています。
MOOARは、SoulBound Token(ソウルバウンドトークン、SBT)によるメンバーシッププログラムを導入しています。
SoulBound Tokenは譲渡不可能なNFTで、イーサリアム(ETH)の共同創設者であるヴィタリック・ブテリン氏らが考案しました。Web3.0時代のデジタルIDとして機能する可能性があり、既に大手取引所のBinanceなどが実用化しています。
MOOARでNFTを売買するたびに経験値が蓄積されてメンバーシップのランクが高くなり、ランクに応じたSoulBound Tokenを獲得できます。
ランクが上がると、ローンチパッドにおける投票チケットが当選しやすくなります。すなわち、MOOARの利用が多ければ多いほど、優先的にローンチパッドのNFTを購入するチャンスが多くなります。
MOOARに関するよくある疑問とその回答は、以下の通りです。
MOOARはプロフィール画像に利用できるNFTに特化したNFTマーケットプレイスです。また、ローンチパッドでの投票機能は、その他の主要なNFTマーケットプレイスにはありません。
イーサリアムとソラナのブロックチェーンに対応しており、ETHとSOLがNFT取引に用いられます。
ローンチパッドに参加するには、GMTトークンが必要です。GMTはCEX(中央集権型取引所)やDEX(分散型取引所)で購入できます。
メンバーのサブスクリプションは、ステーブルコインのUSDコイン(USDC)で支払うことができます。
STEPNはアプリにNFTマーケットプレイスを内蔵しており、NFTスニーカーが取引されています。MOOARは独立したNFTマーケットプレイスとして稼働しており、STEPNのNFTマーケットプレイスに取って変わることも、NFTスニーカーがリストされることもありません。
MOOARがリリースされてGMTの用途が増えたため、GMT価格の復調が期待されています。また、GMT価格が復調すればSTEPNが復活するとの期待もあります。
しかし、MOOAR立ち上げ以降も右肩下がりであり、当記事執筆時点(2022年12月)で40円前後を推移しています。GMT価格は2022年5月頃から継続的に下落しており、値下がりに歯止めが効かなくなっています。
画像引用:CoinMarketCap
NFT市場では、OpenSeaやLooksRareなどの大手NFTマーケットプレイスが成長を牽引してきました。しかし、2022年に入ってから取引量が激減しており、NFT市場に冬の時代が到来したといわれています。
MOOARは新参のNFTマーケットプレイスとしてユニークな存在ですが、この状況を打ち破る起爆剤となるのでしょうか。MOOARに興味があれば、STEPNユーザー以外にも無料期間が設けられているので、試しに利用してみるのも良いかもしれません。
作成日
:2022.12.27
最終更新
:2023.12.11
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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