作成日
:2022.11.21
2024.08.20 10:16
海外FXブローカーの中でも人気あるXMTrading(エックスエムトレーディング)には、低コストハイレバレッジを両立したKIWAMI極口座が存在します。高いレバレッジを活かせる口座としてリリース以来人気を集めていますが、気になるのが実際の取引環境です。見かけのスプレッドが狭くても、スリッページが発生してしまうとメリットを活かすことができません。
XMは以前から全取引の99.35%が1秒以下で執行することをアピールしており、取引環境に対する評価は高いです。結論としては、この取引環境はKIWAMI極口座でも維持されています。
今回は、リアル口座でXMTrading KIWAMI極口座の約定スピードとスリッページを調査し、Exnessプロ口座と比較しました。
なお、スリッページの計測には、Myforexが無料で提供する「スリッページ記録ツール」を使用しています。
XMTradingのスリッページと約定スピードを調べるためにXMTrading KIWAMI極口座とExnessプロ口座で、MetaTrader5を使用し下記主要銘柄を0.01ロットで5回トレードを行いました。
スリッページについては、XMTrading KIWAMI極口座ではほとんど確認できませんでした。一方Exnessプロ口座ではボラティリティ(値動き)が激しいゴールドやビットコインではオープン(発注)・クローズ(決済)の両方で、かなりのスリッページが発生する場面がありました。
約定時間については、XMTrading KIWAMI極口座はかなり優秀でオープンクローズどちらの注文でも平均320ミリ秒の時間となりました。今回調査を行ったPCから欧州にあるXMのサーバーに注文が到達するまでの時間が約200ミリ秒かかっていることを考慮すると、非常にスピーディーに約定していることが分かります。
Exnessプロ口座についてはオープン側の注文についてはKIWAMI極口座同様に優秀な速度でしたが、クローズ側の注文は平均1,600ミリ秒台とKIWAMI極口座と5倍以上遅い結果になりました。
調査の結果から見ると、XMTrading KIWAMI極口座の約定スピードは非常に優秀で、スリッページも起こりにくいことがわかります。
調査項目 | XM | Exness |
---|---|---|
スリッページ
(オープン)
|
平均0.0pips
(最小0.0pips/最大0.0pips)
|
平均0.0pips
(最小0.0pips/最大0.0pips)
|
スリッページ
(クローズ)
|
平均0.0pips
(最小0.0pips/最大0pips)
|
平均0.1pips
(最小0.0pips/最大0.4pips)
|
約定時間
(オープン)
|
平均320ミリ秒
(最小316ミリ秒/最大324ミリ秒)
|
平均336ミリ秒
(最小296ミリ秒/最大406ミリ秒)
|
約定時間
(クローズ)
|
平均323ミリ秒
(最小315ミリ秒/最大328ミリ秒)
|
平均1,715ミリ秒
(最小1,549ミリ秒/最大1,806ミリ秒)
|
スリッページ(オープン)
XM | Exness |
平均0.0pips
(最小0.0pips/最大0.0pips)
|
平均0.0pips
(最小0.0pips/最大0.0pips)
|
スリッページ(クローズ)
XM | Exness |
平均0.0pips
(最小0.0pips/最大0pips)
|
平均0.1pips
(最小0.0pips/最大0.4pips)
|
約定時間(オープン)
XM | Exness |
平均320ミリ秒
(最小316ミリ秒/最大324ミリ秒)
|
平均336ミリ秒
(最小296ミリ秒/最大406ミリ秒)
|
約定時間(クローズ)
XM | Exness |
平均323ミリ秒
(最小315ミリ秒/最大328ミリ秒)
|
平均1,715ミリ秒
(最小1,549ミリ秒/最大1,806ミリ秒)
|
調査項目 | XM | Exness |
---|---|---|
スリッページ
(オープン)
|
平均0.04pips
(最小0pips/最大0.1pips)
|
平均0.0pips
(最小0.0pips/最大0.0pips)
|
スリッページ
(クローズ)
|
平均0.04pips
(最小0pips/最大0.2pips)
|
平均0.16pips
(最小0.0pips/最大0.6pips)
|
約定時間
(オープン)
|
平均322ミリ秒
(最小317ミリ秒/最大325ミリ秒)
|
平均365ミリ秒
(最小340ミリ秒/最大383ミリ秒)(*1)
|
約定時間
(クローズ)
|
平均325ミリ秒
(最小317ミリ秒/最大331ミリ秒)
|
平均1,687ミリ秒
(最小1,568ミリ秒/最大1,798ミリ秒)
|
スリッページ(オープン)
XM | Exness |
平均0.04pips
(最小0pips/最大0.1pips)
|
平均0.0pips
(最小0.0pips/最大0.0pips)
|
スリッページ(クローズ)
XM | Exness |
平均0.04pips
(最小0pips/最大0.2pips)
|
平均0.16pips
(最小0.0pips/最大0.6pips)
|
約定時間(オープン)
XM | Exness |
平均322ミリ秒
(最小317ミリ秒/最大325ミリ秒)
|
平均365ミリ秒
(最小340ミリ秒/最大383ミリ秒)(*1)
|
約定時間(クローズ)
XM | Exness |
平均325ミリ秒
(最小317ミリ秒/最大331ミリ秒)
|
平均1,687ミリ秒
(最小1,568ミリ秒/最大1,798ミリ秒)
|
(*1)2回のリクオートが発生
調査項目 | XM | Exness |
---|---|---|
スリッページ
(オープン)
|
平均0.0pips
(最小0.0pips/最大0pips)
|
平均0.0pips
(最小0.0pips/最大0.0pips)
|
スリッページ
(クローズ)
|
平均0.0pips
(最小0.0pips/最大0pips)
|
平均1.38pips
(最小0.0pips/最大3.9pips)
|
約定時間
(オープン)
|
平均323ミリ秒
(最小314ミリ秒/最大332ミリ秒)
|
平均355ミリ秒
(最小334ミリ秒/最大370ミリ秒)(*1)
|
約定時間
(クローズ)
|
平均321ミリ秒
(最小316ミリ秒/最大330ミリ秒)
|
平均1,684ミリ秒
(最小1,624ミリ秒/最大1,797ミリ秒)(*2)
|
スリッページ(オープン)
XM | Exness |
平均0.0pips
(最小0.0pips/最大0pips)
|
平均0.0pips
(最小0.0pips/最大0.0pips)
|
スリッページ(クローズ)
XM | Exness |
平均0.0pips
(最小0.0pips/最大0pips)
|
平均1.38pips
(最小0.0pips/最大3.9pips)
|
約定時間(オープン)
XM | Exness |
平均323ミリ秒
(最小314ミリ秒/最大332ミリ秒)
|
平均355ミリ秒
(最小334ミリ秒/最大370ミリ秒)(*1)
|
約定時間(クローズ)
XM | Exness |
平均321ミリ秒
(最小316ミリ秒/最大330ミリ秒)
|
平均1,684ミリ秒
(最小1,624ミリ秒/最大1,797ミリ秒)(*2)
|
(*1)1回のリクオートが発生
(*2)6回のリクオートが発生
調査項目 | XM | Exness |
---|---|---|
スリッページ
(オープン)
|
平均0.0pips
(最小0.0pips/最大0pips)
|
平均2.14pips
(最小0.0pips/最大10.7pips)
|
スリッページ
(クローズ)
|
平均0.0pips
(最小0.0pips/最大0pips)
|
平均0.0pips
(最小0.0pips/最大0.0pips)
|
約定時間
(オープン)
|
平均712ミリ秒
(最小663ミリ秒/最大739ミリ秒)
|
平均714ミリ秒
(最小681ミリ秒/最大730ミリ秒)
|
約定時間
(クローズ)
|
平均690ミリ秒
(最小646ミリ秒/最大716ミリ秒)
|
平均675ミリ秒
(最小638ミリ秒/最大715ミリ秒)
|
スリッページ(オープン)
XM | Exness |
平均0.0pips
(最小0.0pips/最大0pips)
|
平均2.14pips
(最小0.0pips/最大10.7pips)
|
スリッページ(クローズ)
XM | Exness |
平均0.0pips
(最小0.0pips/最大0pips)
|
平均0.0pips
(最小0.0pips/最大0.0pips)
|
約定時間(オープン)
XM | Exness |
平均712ミリ秒
(最小663ミリ秒/最大739ミリ秒)
|
平均714ミリ秒
(最小681ミリ秒/最大730ミリ秒)
|
約定時間(クローズ)
XM | Exness |
平均690ミリ秒
(最小646ミリ秒/最大716ミリ秒)
|
平均675ミリ秒
(最小638ミリ秒/最大715ミリ秒)
|
スワップフリー、ハイレバレッジ、低水準の取引コストを特徴とする点で、XMのKIWAMI極口座とExness(エクスネス)は似ています。KIWAMI極口座の方が後発ですので、Exnessの口座を意識して開発された口座タイプと考えられます。
しかし、先ほど検証したように、約定環境にはかなり違いがあります。
約定方式・スプレッドに着目して、XM KIWAMI極口座とExnessプロ口座を比較します。
実際のトレードで両口座の性能を調査してみましたが、XMTrading KIWAMI極口座ではスリッページがほとんど発生せず約定時間も速く優秀な結果となりました。
Exnessプロ口座ではクローズ側の約定時間が遅かったり、リクオートが何度か発生しましたが、これは口座の約定方式が関係しているためと思われます。
リクオートとは、トレーダーが注文した価格での約定が成立せず、新たな価格が提示されることです。
XMTrading KIWAMI極口座はマーケット・エクスキューション、Exnessプロ口座はインスタント・エクスキューションを採用しています。
マーケット・エクスキューションでは、基本的にリクオートは発生せず、約定できる価格で約定します。一方インスタント・エクスキューションでは、約定までの間に各ブローカーが設定した以上の価格変動が発生すると、リクオートが出る可能性があります。
今回の検証でも、Exnessでは5回の取引(往復10回)を行う間にポンド円で2回、ゴールドで7回のリクオートが発生しました。
なお、Exnessでもプロ口座以外はマーケット・エクスキューションを採用していますが、プロ口座と比較するとスプレッドが高くなります。
XMのKIWAMI極口座とExnessのプロ口座を比較すると、ほとんどの銘柄でExnessプロ口座の方がスプレッドが狭くなっています。そのため、例えばドル円なら、平均的に0.3pipsのスリッページが発生しない限りは、スリッページが発生したとしてもExnessの方が取引コストは安いということになります。
通貨ペア | Exnessプロ口座 | XM KIWAMI極口座 |
---|---|---|
ドル円 | 0.7pips | 1.0pips |
ユーロドル | 0.7pips | 0.9pips |
ポンドドル | 0.7pips | 1.2pips |
ドル円
Exnessプロ口座 | XM KIWAMI極口座 |
0.7pips | 1.0pips |
ユーロドル
Exnessプロ口座 | XM KIWAMI極口座 |
0.7pips | 0.9pips |
ポンドドル
Exnessプロ口座 | XM KIWAMI極口座 |
0.7pips | 1.2pips |
実際、口コミの評判でもExnessはスリッページが発生しやすいブローカーだといわれることがあります。それにも関わらず利用者が多いのは、もともとのスプレッドが非常に低いことが背景にあります。
しかし、スリッページが発生しやすいブローカーは、予期しない損失が発生するリスクがあるとも言えます。トレードの安定性を求める方には、XMのKIWAMI極口座の方が向いているかもしれません。
XM KIWAMI極口座は、オープンとクローズにかかる約定時間に違いはありませんが、Exnessプロ口座では、銘柄によって4倍程度の違いが発生します。
カバー先に注文を発注しているために約定時間が長くなる場合もありますが、オープンとクローズの時間が異なる場合は、クローズ時に処理に時間がかかるプラグインが作動しているためと思われます。
プラグインの内容は外部からはわかりませんが、処理に時間がかかるという点から、トレーダーの利益を削る操作をしているのではないかと疑念を抱かれる場合もあります。
今回のXMTrading KIWAMI極口座とExnessプロ口座のスリッページおよび約定時間の調査には、Myforexのスリッページ記録ツールを使用しました。
MetaTrader5およびMetaTrader4へ、簡単に機能追加できるインディケータとなっています。
スリッページと約定時間がどのような仕組みで計測されたのかを紹介していきましょう。
トレーダーの注文価格と実際の約定価格のレート差のことをスリッページと呼びます。
MT5/MT4へスリッページ記録ツールのインディケータを導入すると、チャート画面にオープンとクローズの平均スリッページが表示されるようになります。
スリッページは通常の方法では記録できませんが、チャートの動き(ティック)をミリ秒単位で細かく記録し、最後に記録されたティックと約定レートの差を計算して表示させているのです。
例えば、売りポジションの場合にこのインディケータが記録した最後のティックが105.000円で、約定したレートが105.003円だった場合、スリッページは「0.3pips(0.003円)」となります。買いポジションの場合に同様のレートで約定した場合、不利なスリッページとなりますので、「-0.3pips」と表示されます。
自分が行った取引のスリッページはExcelファイルとして記録されるため、出力して実際に発生したスリッページを確認することができます。
今回の調査では記録されたスリッページを確認し、5回分のデータを取得し平均を算出しました。
FXのトレードにおける約定までにかかる時間は、トレーダーが注文を出しディーラーのサーバーへ到達し、約定されるまでの時間となります。
MT5では、「ツールボックス」の「操作ログ」を確認すると、約定までにかかった時間が操作ログにミリ秒(ms)で表示されます。
成行注文の場合、「market buy 0.01 BTCUSD」の表示が、トレーダーより0.01ロットの買い注文が出されたことを意味します。その後ブローカー側で最終的に約定すると、画像のように「order #120195193 buy 0.01 / 0.01 BTCUSD at 16883.21 done in 773.045ms」などと表示され、約定までにかかった時間が確認できます。
今回の調査では各銘柄で5回のトレードを行っているので、オープンとクローズそれぞれで5回ずつ発注から約定が発生しました。その結果から最小値と最大値、平均値を求めています。
今回は0.01ロットで調査を行いましたが、基本的にポジション量が増えることによってスリッページも起こりやすくなることは覚えておきましょう。
FXの実際の取引が行われているインターバンク市場では注文板が存在し、板が厚い価格(注文量が多い)と板が薄い価格(注文量が少ない)があります。板が薄い価格で大量のポジションを発注した場合、その価格では約定されず(カバーできず)に、価格が滑ってスリッページが発生しやすくなるのです。
大量の注文を行いたい場合には、数回に分けて注文を出すなどの対策があります。
調査の結果XMTrading KIWAMI極口座の約定時間は速く、スリッページも大量のポジションでなければ大幅に滑らないことがわかりました。
ブローカーからの別価格提示であるリクオートも発生する心配がないため、最大1,000倍のレバレッジを活かしたスムーズなトレードができるでしょう。
ただし、外為市場で激しい値動きが発生する際には、注文が殺到しスリッページも起こりやすくなり、約定時間も遅延が発生する恐れがある点は理解しておきましょう。
自分のトレード環境で約定時間やスリッページを調べたい場合にはスリッページ記録ツールをご活用ください。
作成日
:2022.11.21
最終更新
:2024.08.20
短期が中心のトレーダーや中長期が中心のトレーダー、元プロップトレーダー、インジケーターやEAの自作を行うエンジニアなどが在籍。資金を溶かした失敗や専業トレーダーに転身した経験など、実体験も踏まえてコンテンツを制作している。
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