Select Language

ビットコインキャッシュのハッシュパワー寡占化が進む

ビットコインキャッシュのハッシュパワー寡占化が進む

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:26
ビットコインキャッシュのハッシュパワー寡占化が進む

update 2021.08.31 15:26

ある特定のマイナーがネットワーク全体の44%近くを占有

ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash)のネットワークにおいて、あるマイナーのハッシュパワーが、ここ1週間で急増しており、全体の44%を占有する水準に達したことが明らかになった。

このマイナーが誰であるかは定かではないが、生成するブロックにビットコイン(Bitcoin)の考案者とされる「サトシ・ナカモト」と署名していることから、コミュニティから注目を集めている。[1]一説では、ビットコインキャッシュの分裂騒動の際、ビットコインSV(Bitcoin SV)を支持したCalvin Ayre氏の可能性があると噂されているようだ。Ayre氏は、仮想通貨業界のニュース配信やマイニングプールを営むCoinGeekを所有しており、同社は、ビットコインSVにおけるハッシュパワーの過半数近くを占有しているという。

現在、ビットコインキャッシュのハッシュレートは、非常に低い水準で推移しており、その値は、2.449EH/s(エクサハッシュ/秒)を記録する。これは、ビットコインの46.952EH/sと比較すると、およそ20分の1程度で、中小規模のマイナーでも、仮想通貨の二重送金を引き起こす51%攻撃を仕掛けることができるレベルだといえよう。

ビットコインキャッシュは、下位のライトコイン(Litecoin)とドージコイン(Dogecoin)を時価総額で大きく上回り、仮想通貨市場全体で4番目の規模を誇る仮想通貨である。しかしながら、ネットワーク上のアクティブアドレス数では、過去24時間で26,030となっており、これは、ライトコインの50%以下、ドージコインの33%以下の数値だ。アクティブアドレス数が少ないということは、ビットコインキャッシュの利用が減退していることを意味するが、今後、開発チームが何かしらの対策を打つことに期待したい。

release date 2019.05.01

出典元:

ニュースコメント

安定的なリソース確保が課題となる

ブロックチェーンの基礎技術として利用される分散型ネットワークは、2000年代前半ごろから、研究が活発になっており、一時期、米国で流行したNapsterなどの音楽ファイル共有アプリケーションの誕生にも貢献している。その後、分散型ネットワークは、ビットコインをはじめとする仮想通貨の台頭とともに、再び世間の注目を集め、近年、次世代のテクノロジーとして積極的な開発が進められている状況だ。分散型ネットワークを基礎とするシステムは、中央集権型のサーバシステムと比較すると、安全で効率的なプラットフォームの構築が可能なことから、様々な分野のサービス基盤としての利用が進んでいる模様だ。しかしながら、ブロックチェーンにおけるハッシュパワーなど、システムを維持するためのコンピューティングリソースの確保は、分散型ネットワークを利用する上で慢性的な課題となっている。特に仮想通貨システムでは、リソース不足によって51%攻撃の可能性が高くなるなど金銭的な不利益が生じる原因として懸念されているが、今後システムの活躍する場が拡大していく中で、安全なリソース確保に向けて仮想通貨業界がどのような対策を講じていくか見守っていきたい。


Date

作成日

2019.05.01

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨KAITOの将来性は?AI活用のWeb3情報プラットフォームKaito AIの特徴や評判を解説

仮想通貨KAITOは、Web3の情報アクセスを変革する次世代プラットフォーム「Kaito AI」のネイティブトークンです。当記事では、仮想通貨KAITOの概要や将来性、Kaito AIが提供するYapsの仕組み、SNSでの評判などを解説します。
update2025.02.19 19:00

FXGTでの出金拒否報告が増加中、これまでとは違う危険な兆候とは?

FXGTの出金拒否の報告・原因のほか、ユーザーの流出状況などをまとめました。SNS上ではここ数ヶ月の間に出金拒否に関する投稿が増加しており、ユーザーの間では「自分も出金拒否されるのでは」「FXGTがつぶれるのでは」といった不安が広がっています。
update2025.02.14 19:30

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.12.24 19:30

仮想通貨SOSOの将来性は?AI活用の投資分析プラットフォームSoSoValueがトークン発行

仮想通貨SOSOは、中央集権型金融の効率性と分散型金融の透明性を組み合わせた投資分析プラットフォーム「SoSoValue」のガバナンストークンです。当記事では、仮想通貨SOSOの将来性やSNSでの評判、SoSoValueの特徴などを解説します。
update2025.01.24 19:30

Bybitからビットフライヤーに送金してみた!送金手数料や反映時間は?

Myforex編集部では、実際にBybitからビットフライヤー(bitFlyer)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、送金手順のほか、送金手数料やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2025.02.19 19:30

【全て無料】MT4/MT5を日本時間にできるインディケータのおすすめが決定!

MT4/MT5に表示されている時間は、インディケータを使えば簡単に日本時間へ変えられます。MT4/MT5を日本時間表示にしておくと、各市場のトレンドを把握しやすくなったり、経済指標の発表時間に合わせた取引がしやすくなったりと、何かと便利です。
update2024.12.04 20:00

VPSではMT4・EAは何個起動できる?複数稼働は可能なのか?

スペック別のEAの起動数の目安のほか、VPSの負担を軽くする方法を説明します。同時に起動するEAの数が多すぎると、MT4が動かなくなる可能性があるので注意が必要です。VPSを使っているならば、MT4やEAをいくつ起動できるかを把握しておくことが大切です。
update2025.01.23 19:00

MacのMT4/MT5はダウンロードしても使えない?文字化けや起動しない時の対策方法や最終手段を紹介!

Mac版のMT4やMT5は不具合が良く発生するため、自分の使い方が悪いのか不安を感じている人もいるのではないでしょうか。本記事では、Mac版のMT4・MT5のトラブルや解決方法を解説します。
update2024.12.04 20:30

コインチェックからBybitに送金してみた!送金手数料や反映時間についても解説

コインチェック(Coincheck)からBybitに仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験やSNSでの口コミなども交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.11.29 19:00

Bybitからbitbankに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについて解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からbitbank(ビットバンク)に仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.27 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル