作成日
:2025.03.13
2025.03.13 16:52
メタマスク(MetaMask)は、人気の高い仮想通貨(暗号資産)ウォレットの一つで、イーサリアムなど様々なブロックチェーンで利用可能です。日常的に利用する方も多いですが、取引所での売買や長期保管のために、メタマスク内の仮想通貨を取引所に送金したいというケースもあるでしょう。
そこでMyforex編集部では、実際にメタマスクから国内取引所のSBI VCトレードに仮想通貨を送金してみました。送金してみた感想としては、送金手順は簡単で、送金処理から着金までの流れも非常にスムーズでした。また、他の国内取引所では必要なことが多い送付元情報の登録が不要なためか、着金の反映時間がかなり早いと感じました。
この記事では実際に送金した経験をもとに、送金手順や送金手数料、おすすめの送金通貨などを紹介します。
Myforex編集部では、実際にメタマスクからSBI VCトレードに仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。送金手順を解説する前に、メタマスクから送金する際の注意点などを解説します。
メタマスクで仮想通貨を送金する際には、利用するネットワーク(ブロックチェーン)のトランザクション手数料(ガス代)を支払う必要があります。例えば、イーサリアムを使う場合はETH、BNBチェーンを使う場合はBNBなど、そのネットワークの基軸通貨でガス代を支払います。
ガス代の金額は固定ではなく、ネットワークの混雑状況などで変わります。ガス代が大きく高騰するタイミングもあるので、送金前に確認しておくとよいでしょう。ガス代の相場はブロックチェーンエクスプローラーで確認可能です。
また、メタマスクでは、送金速度をユーザーが選択することができます。送金速度に応じて手数料が変動するので、目的に応じて選択しましょう。特に急いでいない場合は、低速に設定するとガス代を節約できます。
メタマスクからSBI VCトレードに送金する前に、以下の状況を確認しておきましょう。
SBI VCトレードでは仮想通貨の入金手数料が無料となっているため、SBI VCトレード側に支払う手数料は必要ありません。一方で、入金が可能な銘柄が限られているため、入金する際には注意しましょう。
2025年2月21日現在、SBI VCトレードに入金可能な銘柄は以下のとおりです。
なお、入金可能な銘柄は変更されることがあります。入金対応が終了した銘柄を送金すると資金を失う可能性があるので、事前にSBI VCトレードの公式サイトで確認しておきましょう。
また、以下の銘柄については特別対応での入金が可能となっています。ただし、最低入金額が設定されているので、送金する際は注意しましょう。
通貨 | 最低入金額 | チェーンタイプ |
---|---|---|
ドージコイン(DOGE) | 100,000 DOGE | Dogecoin |
ステラルーメン(XLM) | 100,000 XLM | Stellar Lumens |
テゾス(XTZ) | 10,000 XTZ | Tezos |
フレア(FLR) | 300,000 FLR | Flare |
シバイヌ(SHIB) | 500,000,000 SHIB | Ethereum(ERC20) |
ダイ(DAI) | 10,000 DAI | Ethereum(ERC20) |
アプトス(APT) | 3,000 APT | Aptos blockchain |
ヘデラ(HBAR) | 300,000 HBAR | the Hedera network |
ジパングコイン(ZPG) | 300 ZPG | Miyabi |
ニアー(NEAR) | 5,000 NEAR | NEAR Network |
ドージコイン(DOGE)
最低入金額 | チェーンタイプ |
100,000 DOGE | Dogecoin |
ステラルーメン(XLM)
最低入金額 | チェーンタイプ |
100,000 XLM | Stellar Lumens |
テゾス(XTZ)
最低入金額 | チェーンタイプ |
10,000 XTZ | Tezos |
フレア(FLR)
最低入金額 | チェーンタイプ |
300,000 FLR | Flare |
シバイヌ(SHIB)
最低入金額 | チェーンタイプ |
500,000,000 SHIB | Ethereum(ERC20) |
ダイ(DAI)
最低入金額 | チェーンタイプ |
10,000 DAI | Ethereum(ERC20) |
アプトス(APT)
最低入金額 | チェーンタイプ |
3,000 APT | Aptos blockchain |
ヘデラ(HBAR)
最低入金額 | チェーンタイプ |
300,000 HBAR | the Hedera network |
ジパングコイン(ZPG)
最低入金額 | チェーンタイプ |
300 ZPG | Miyabi |
ニアー(NEAR)
最低入金額 | チェーンタイプ |
5,000 NEAR | NEAR Network |
上記銘柄の入金自体は可能ですが、最低入金額が高めで入金フローも複雑なため、他の選択肢を検討しても良いかもしれません。
今回は、SBI VCトレードで入出金に対応している銘柄の中から、ETH(イーサリアム)を送金してみました。
仮想通貨を送金する際には、トラベルルールの対応状況について確認が必要です。
メタマスクからSBI VCトレードに送金する際は、トラベルルールの適用はなく、問題なく送金できます。また、公式サイトには、SBI VCトレードからメタマスクへの送金についても可能であることが明記されています。
取引所の顧客が仮想通貨を送金する際、送金元の取引所が送金先の取引所に一定の情報を通知するというルールです。このルールは、FATF(金融活動作業部会)が定める国際基準です。マネーロンダリングやテロ資金対策を目的としており、日本もこの基準に準拠して法整備を進めています。
メタマスクからSBI VCトレードにPCで送金してみた手順を紹介します。今回はETHを使って送金してみました。
SBI VCトレードへ仮想通貨(暗号資産)を送金するには、まずSBI VCトレードの入金アドレスを確認する必要があります。SBI VCトレードにログインし、左側のメニューから「トレーダーモード」をクリックします。
画面左のメニューから「暗号資産入庫」を開き、画面上部の「ETH」のタブをクリックすると、「イーサリアム入庫アドレス」が表示されます。この画面を開いたまま、メタマスクに移動しましょう。
次に、メタマスクでの操作に移ります。
今回はETHを送金するので、メタマスク上で「Ethereum Mainnet」を選択します。メタマスクにアクセスしたら、画面左上にあるネットワークを選択するプルダウンをクリックします。
ネットワークの選択画面が表示されるので、「Ethereum Mainnet」を選択します。
「Ethereum Mainnet」を選択したら、今回送金する「Ethereum」をクリックします。
「送金」をクリックします。
「移動先」に送金するウォレットアドレスを入力し、「続行」をクリックします。手順2のSBI VCトレードの画面を確認しながら、コピー&ペーストで入力しましょう。
仮想通貨の送信時にウォレットアドレスや宛先タグを手入力すると、打ち間違いの原因になります。そのため、ウォレットアドレスや宛先タグは必ずコピー&ペーストで入力するようにしましょう。
ウォレットアドレスを入力すると、送金額の入力画面に移動します。送金したいETHの数量を入力して「続行」をクリックします。
送金にかかるネットワーク手数料(ガス代)などが表示されるので、内容に問題なければ「確認」をクリックします。
なお、ガス代はネットワークの混雑状況などで変動します。ガス代を抑えたい場合、画面上にあるペンマークのアイコンをクリックして、ガス代を設定することも可能です。
以下の画面が表示されたら、ETHの送金は完了です。しばらくすると、送金したETHがSBI VCトレードに入金されます。
今回Myforex編集部で送金してみたところ、メタマスクで送金手続きを完了してから、2分程度でSBI VCトレードに着金しました。
メタマスクからSBI VCトレードにスマホで送金してみた手順を紹介します。PCでの手順同様、ETHを使って送金してみました。
SBI VCトレードへ仮想通貨(暗号資産)を送金するには、まずSBI VCトレードの入金アドレスを確認する必要があります。SBI VCトレードアプリにログインして画面右下の「メニュー」をタップし、さらに「資産/入出金」の中の「資産/入出金」をタップします。
「ETH」をタップしてから、画面右下の「ETHを受け取る」をタップします。
「イーサリアム(ETH)専用受け取りアドレス」が表示されます。この画面を開いたまま、メタマスクのアプリに移動しましょう。
次にメタマスクでの操作に移ります。
今回はETHを送金するので、メタマスク上で「Ethereum Mainnet」を選択します。メタマスクアプリを起動したら、画面左上にあるネットワークを選択するプルダウンをタップします。
ネットワークの選択画面が表示されるので、「Ethereum Mainnet」を選択します。
「Ethereum Mainnet」を選択したら、今回送金する「Ethereum」をタップします。
「送信」をタップします。
「To:」欄に送金するウォレットアドレスを入力し、「次へ」をタップします。手順3のSBI VCトレードのアプリの画面を確認しながら、コピー&ペーストで入力しましょう。
仮想通貨の送信時にウォレットアドレスや宛先タグを手入力すると、打ち間違いの原因になります。そのため、ウォレットアドレスや宛先タグは必ずコピー&ペーストで入力するようにしましょう。
送金額の入力画面に移動します。送金したいETHの数量を入力したら、「次へ」をタップします。
送金にかかるネットワーク手数料(ガス代)などが表示されるので、内容に問題なければ「送信」をタップします。
なお、ガス代はネットワークの混雑状況などで変動します。ガス代を抑えたい場合、画面上に表示された金額をタップして、ガス代を設定することも可能です。
以下の画面が表示されたら、ETHの送金は完了です。しばらくすると、送金したETHがSBI VCトレードに入金されます。
今回Myforex編集部で送金してみたところ、メタマスクで送金手続きを完了してから、2分程度でSBI VCトレードに着金しました。
メタマスクからSBI VCトレードに送金してみて、とても簡単だったというのが正直な感想です。特に、他の国内取引所では必要になることが多い送付元情報の登録が不要で、かなり着金が早いと感じました。送金を急ぐような状況の場合は、有力な選択肢の一つになるでしょう。
一方でPCでの操作に関しては、SBI VCトレード側の使いにくさを若干感じました。PCで仮想通貨(暗号資産)の入出金を行うために、必ず「トレーダーモード」でのログインが必要になるなど、アプリに比べてやや不便な印象を受けました。そのため、特にこだわりがない場合はスマホで送金することをおすすめします。
また、入出金可能な銘柄が限られる点は、少し気になりました。ETH(イーサリアム)やXRP(リップル)など、主要な銘柄を入金する場合は問題ありませんが、その他のアルトコインの入金をする場合は、その都度最新の情報を確認するようにしましょう。
メタマスクでの入出金について、X(旧Twitter)では「送金に失敗した」「送ったはずのトークンが反映されない」という声が散見されました。その多くは、ネットワークの選択ミスやウォレットアドレスの誤入力が原因だと推測されます。送金ミスを避けるためにも、入出金のルールや操作方法については、必ず最新情報を確認するようにしましょう。
また、SBI VCトレードへの入金については、手数料が無料であることを好意的に受け止めている声が見られる一方で、現状では入出金に対応していない銘柄の追加を望む声も見られました。
また、入出金には直接関係ありませんが、SBI VCトレードには入出金・入出庫履歴の検索結果をCSVダウンロードする機能が無いことを指摘する声がありました。確定申告が必要なユーザーは、若干の不便を感じる可能性があるかもしれません。
メタマスクからSBI VCトレードに送金してみた経験から、以下のような注意点が挙げられます。
メタマスクからSBI VCトレードへの送金に限らず、仮想通貨(暗号資産)を送金する際はアドレスの入力ミスに十分注意しましょう。
また、対応ネットワークが複数ある仮想通貨の場合、送金元と送金先のネットワークを一致させた上で送金する必要があります。もし、アドレスや利用ネットワークに入力・選択ミスがあると、送金した仮想通貨を消失(GOX)してしまう可能性があります。
これらのミスを防ぐためにも、アドレスは手入力をせず、コピー&ペーストで入力するのがおすすめです。
大きな資金を送金する前に、少額のテスト送金を行うのも有効です。まず、メタマスクからSBI VCトレードに少額のETHをテスト的に送金します。その後、SBI VCトレードに無事着金したことを確認してから、より大きな金額を送金するといった流れです。
テスト送金を行うことで、アドレスなどに入力ミスがあった場合も、テスト送金時に気づくことができます。トランザクション手数料は2回分かかりますが、送金ミスで資金を失わないための有効な対策となります。
今回はPCとスマホを使って、メタマスクからSBI VCトレードへの送金を行ってみました。手順はわかりやすく、初心者でもスムーズに送金を行えると感じました。特に、SBI VCトレードは通貨の受取手続きが不要で、着金までの時間がかなり早い点がメリットだと言えます。
一方、メタマスクからの送金が初めてで不安がある場合は、アドレスやネットワークの誤入力・誤選択を避けるために、まずは少額でのテスト送金を行ってみてもよいでしょう。
作成日
:2025.03.13
最終更新
:2025.03.13
2017年に初めてビットコインを購入し、2020年より仮想通貨投資を本格的に開始。国内外のメディアやSNSなどを中心に、日々最新情報を追っている。ビットコインへの投資をメインにしつつ、DeFiを使って資産運用中。
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