作成日
:2023.08.02
2023.08.02 16:37
2023年7月28日、取り扱い銘柄数が業界トップレベルの豊富さで知られている海外FX業者のFocus Markets(フォーカス マーケッツ) は、BTCおよびETH商品の最大レバレッジ引き下げを発表しました。適応されるのは8月1日からで、最大レバレッジは100倍から20倍になります。
今回のレバレッジ引き下げによる注意点などを解説していきます。特にBTCやETHをハイレバレッジで取引している方は、変更後の条件をしっかり確認しておきましょう。
Focus Markets(フォーカスマーケッツ)では、これまでBTCとETHの最大レバレッジは100倍で設定されていましたが、2023年8月1日午前0時(日本時間)をもって20倍へと引き下げられることが決定しました。対象となる通貨ペアはBTC/USDとETH/USDの2種類です。
元々BTCとETH以外の仮想通貨に関しては最大レバレッジが既に20倍に設定されており、今回のレバレッジ引き下げによって全ての仮想通貨のレバレッジが20倍に統一されたことになります。
最大レバレッジの引き下げは、必要証拠金の量や証拠金維持率に直結するため、かなり重要な出来事です。
Focus Markets(フォーカスマーケッツ)に限らず、このようなレバレッジの引き下げは起こりうることです。引き下げがあった際に注意すべき点は大きく変わらないので、あらかじめ注意点やリスクを理解しておきましょう。
最大レバレッジ100倍から20倍への引き下げによって、単純計算でレバレッジは1/5になりました。これにより、必要証拠金が従来の5倍必要になってしまうため新規エントリー可能なロット数が大幅に小さくなります。
レバレッジが100倍の場合と20倍の場合の必要証拠金の違いは以下の通りです。
レバレッジ | 必要証拠金(*1) |
---|---|
レバレッジ100倍の場合 | 約40,600円(*2) |
レバレッジ20倍の場合 | 約203,000円(*2) |
必要証拠金(*1)
レバレッジ100倍の場合 | 約40,600円(*2) |
---|---|
レバレッジ20倍の場合 | 約203,000円(*2) |
(*1)BTCレート = 29,000 USDで計算
(*2)1ドル=140円で計算
最大レバレッジが引き下げられることによって、必要証拠金が多く必要になり資金効率が落ちてしまいます。改めて自分が保有したいポジションサイズに対する必要証拠金の量をチェックしておきましょう。
既にポジションを保有している場合は、レバレッジの引き下げにより証拠金維持率が大幅に低下してしまい、強制ロスカットに遭う危険性が高まります。
強制ロスカットの危険性を下げる対策としては、以下の2つが挙げられます。
追加入金によりレバレッジ変更前の維持率に戻すには、口座残高が5倍になるまで入金する必要があります。部分決済により維持率を元の水準に戻すには、ポジションが5分の1のサイズになるまで決済することになります。
相場と別の要因によって強制ロスカットされるのは、避けたいところでしょう。そのため、利用している海外FX業者のレバレッジに関する最新情報は、常に把握しておきましょう。
昨今では仮想通貨(暗号資産)を取引できる海外FX業者が増えてきており、BTCやETHといったメジャーな仮想通貨は多くの海外FX業者で取引することができます。
本章では、取引環境と取り扱い銘柄数に注目して、Focus Markets(フォーカス マーケッツ)と他3社を比較してみましょう。
各社のBTC/USDとETH/USDのスプレッドと最大レバレッジを比較してみましょう。全てスタンダード口座にて比較します。
BTC/USDについての比較結果は以下の通りです。
海外FX業者 | 最大レバレッジ | スプレッド |
---|---|---|
(フォーカスマーケッツ) |
20倍 |
18.0 pips |
(エクスネス) |
400倍 |
9.7 pips |
(エフエックスジーティー) |
1,000倍 |
15.0 pips |
(エックスエムトレーディング) |
500倍 |
21.1 pips |
Focus Markets(フォーカスマーケッツ)
最大レバレッジ | スプレッド |
20倍 | 18.0 pips |
Exness(エクスネス)
最大レバレッジ | スプレッド |
400倍 | 9.7 pips |
FXGT(エフエックスジーティー)
最大レバレッジ | スプレッド |
1,000倍 | 15.0 pips |
XMTrading(エックスエムトレーディング)
最大レバレッジ | スプレッド |
500倍 | 21.1 pips |
ETH/USDについて比較すると、以下のようになります。
海外FX業者 | 最大レバレッジ | スプレッド |
---|---|---|
(フォーカスマーケッツ) |
20倍 |
3.1 pips |
(エクスネス) |
400倍 |
1.82 pips |
(エフエックスジーティー) |
1,000倍 |
1.2 pips |
(エックスエムトレーディング) |
500倍 |
2.75 pips |
Focus Markets(フォーカスマーケッツ)
最大レバレッジ | スプレッド |
20倍 | 3.1 pips |
Exness(エクスネス)
最大レバレッジ | スプレッド |
400倍 | 1.82 pips |
FXGT(エフエックスジーティー)
最大レバレッジ | スプレッド |
1,000倍 | 1.2 pips |
XMTrading(エックスエムトレーディング)
最大レバレッジ | スプレッド |
500倍 | 2.75 pips |
Focus Marketsは他3社と比較してみても、最大レバレッジの低さが目立つ形となりました。スプレッドも特段狭いとは言えず、上記の通りBTCとETHに限って見ると不利な環境であるといえます。
各社の仮想通貨取り扱い銘柄数を比較したものが以下の通りです。
海外FX業者 | 仮想通貨銘柄数 |
---|---|
(フォーカスマーケッツ) |
92(*1) |
(エクスネス) |
27 |
(エフエックスジーティー) |
40 |
(エックスエムトレーディング) |
31 |
(*1)2023年8月1日においてMT5で取引できる銘柄数です。
Focus Markets(フォーカスマーケッツ)
仮想通貨銘柄数 |
92(*1) |
(*1)2023年8月1日においてMT5で取引できる銘柄数です。
Exness(エクスネス)
仮想通貨銘柄数 |
27 |
FXGT(エフエックスジーティー)
仮想通貨銘柄数 |
40 |
XMTrading(エックスエムトレーディング)
仮想通貨銘柄数 |
31 |
Focus Marketsは現状92種類となっており、他の海外FX業者の銘柄数と比べると倍以上の銘柄数を取り揃えていることになります。普段から仮想通貨に関する情報収集を行っている方であれば、そのチャンスを最大限活用することができるため大きなメリットといえます。
Focus Markets(フォーカス マーケッツ)は、取り扱い銘柄数の多さから注目を集めており、スプレッドの狭さにも定評がある海外FX業者です。新興ブローカーながらも、日本人スタッフによるメール・サポートチャット、電話によるユーザー対応が提供されており安心して利用することができます。
口座タイプ |
スタンダード口座
Raw口座
|
---|---|
取扱銘柄 |
【FX/通貨ペア】:56
【CFD/貴金属】:8
【CFD/株価指数】:16
【CFD/エネルギー】:5
【CFD/仮想通貨】:92
【CFD/株式】:608
|
最大レバレッジ | 1,000倍 |
取引ツール |
MetaTrader4(MT4)
MetaTrader5(MT5)
|
サポート対応 |
チャット:(平日)午前8時~午後5時
メール:(平日)24時間
電話:(平日)24時間
|
なお、上記は2023年8月1日時点の情報です。
Focus Marketsの最新情報に関しては以下をご参照ください。
Focus Marketsでは2種類の口座タイプが用意されており、Raw口座は取引手数料が往復で7ドル発生する代わりに、最低0pipsの低スプレッド環境を利用することができます。また取り扱い銘柄数の多さも人気で、特に仮想通貨は90種類を超える銘柄の取引が可能です。
取引コストを重視する方や、マイナー仮想通貨を取引してみたいという方におすすめの海外FX業者でしょう。
ただし、Focus Marketsでは入金ボーナス等のキャンペーンが少ないためボーナスを利用して大きく稼ぎたいという方には不向きといえます。ボーナスが充実した海外FX業者には、XMTrading(エックスエムトレーディング)やFXGT(エフエックスジーティー)などがあります。ボーナス重視なら、それらの利用を検討しても良いでしょう。
今回のレバレッジ引き下げにより、BTCやETHをメインで取引する方にとっては、Focus Markets(フォーカス マーケッツ)を利用する意義が薄れる結果となりました。BTCやETHの取引をメインに行われていた方は、これを機に別の海外FX業者の利用を検討してみるのも良いでしょう。
ただし、依然として仮想通貨の取り扱い銘柄数の多さは業界でもトップレベルであることには変わりありません。マイナー仮想通貨の取引に興味がある場合、引き続きFocus Marketsも利用するFXブローカーの選択肢となるでしょう。
作成日
:2023.08.02
最終更新
:2023.08.02
短期が中心のトレーダーや中長期が中心のトレーダー、元プロップトレーダー、インジケーターやEAの自作を行うエンジニアなどが在籍。資金を溶かした失敗や専業トレーダーに転身した経験など、実体験も踏まえてコンテンツを制作している。
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