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​​NFTを狙うハッキングが急増!?その手口と対処方法を解説

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update 2023.03.16 15:54
​​NFTを狙うハッキングが急増!?その手口と対処方法を解説

update 2023.03.16 15:54

仮想通貨(暗号資産)市場で、NFTがトレンドとなっています。NFTは、デジタルアートやゲームアイテムなどで活用されている技術で、高値を付ける例もあります。注目が集まっているNFTですが、Twitter(ツイッター)などのSNS上で、ハッキングの被害報告を目にすることも少なくありません。

日本国内でも、大手企業が手がけるNFTマーケットプレイスや関連サービスが登場したりと、NFTがより身近な存在となりつつあります。このため、ハッキングのリスクには十分に注意しなければなりません。

今回は、NFTを狙うハッキングの手口と、その対処方法について解説していきます。

NFTを狙うハッキングの手口

OpenSeaなどNFTマーケットプレイスで購入したNFTは、メタマスクなどの仮想通貨(暗号資産)ウォレットで保管します。

本来、メタマスクを始めとする分散型のウォレットは、中央集権型のウォレットと比較してハッキングに強いとされています。しかし、フィッシング詐欺等によりNFTを騙し取られる被害が増加しています。

point フィッシング詐欺とは

フィッシング詐欺とは、インターネットにおける詐欺のひとつです。信頼できる企業や団体になりすまして、クレジットカード情報や仮想通貨に関する情報、個人情報を盗みます。仮想通貨市場では様々な詐欺が横行していますが、個人に対する攻撃として最も一般的なのは、フィッシング詐欺だといえます。

その他のケースとしては、ウォレットにログインするためのパスワードや、復元するためのリカバリーフレーズが流出してしまい、ウォレット内のNFTや仮想通貨がごっそりと盗み出された被害なども報告されています。

下の画像は、ユーザーがハッカーの偽URLをクリックしてしまい、偽サイトに誘導される様子を示しています。

フィッシングの例

ハッキングの事例として、以下が挙げられます。

BAYC(Bored Ape Yacht Club)

BAYCは、類人猿をモチーフにしたデジタルアートのNFTコレクションです。このコレクションは仮想通貨コミュニティで大人気であり、ひとつ数十万ドルほどの値を付けています。

2022年4月、BAYCのインスタグラム公式アカウントが乗っ取られ、エアドロップ(仮想通貨の無料配布)情報が投稿されました。これによりハッカーは、ユーザーを偽のウェブサイトに誘導し、ウォレットを接続させました。

結果、ハッカーはNFTの盗難に成功しました。BAYCのNFT4点を含む、少なくとも280万ドル以上のNFTが被害に遭ったと報告されています。

Aurory(オーロリー)

Auroryは、Play to Earnのブロックチェーンゲームです。Aurory内では、ゲーム内のキャラクターやアイテムがNFTとして発行されています。

point Play to Earnとは

Play to Earnとは、遊んでお金を稼ぐことを指します。すなわち、ブロックチェーンゲームで遊ぶと、NFTや独自仮想通貨などの報酬を得られます。

ハッカーがAuroryのDiscord(ディスコード)を乗っ取って偽リンクを共有している旨が、2022年4月にTwitter(ツイッター)上で報告されました。

どのくらいの被害があったかは分かりません。しかし、NFTゲームでも、他のケースと同様にハッキング事件が起きていることが明らかになりました。

Yurei(幽霊)

Yureiは、日本の伝承に出てくるような幽霊をモチーフにしたNFTコレクションです。

YureiのDiscordがハッキングされてNFTの無料配布情報が投稿されたことが、2022年7月にYureiの公式Twitterアカウントで報告されました。

返信欄では、NFT報酬獲得を試みたユーザーが被害を訴えています。犯人はNFTを付与するように見せかけて、ユーザーが保有するNFTを自分のウォレットアドレスに送信させた模様です。

中央集権型取引所でもハッキング

また、ハッキングはDEX等の分散型サービスだけでなく、中央集権型サービスでも発生しています。どのサービスを使う場合でも、常に注意が必要です。

ハッキング被害を回避する方法

一旦、NFTを他のウォレットアドレスに送信してしまうと、取り返すことは非常に難しいです。従って、ユーザーは以下のような対策を講じて、ハッキング被害を回避する必要があります。

保管用のウォレットアドレスを作成

ハッキング被害を回避するためには、普段使いのウォレットにNFTを保管しないことが有効です。

イーサリアムなどのウォレットアドレスは、複数個持つことができます。そこで、ブロックチェーンに接続しない、保管するためだけのウォレットを作っておくと安心です。こうすることで、不注意でフィッシング詐欺のサービスにウォレットを接続してしまっても、NFTを守ることができます。

フィッシングの例

ウォレットの接続を解除

ウォレットを各種サービスに接続すると、盗難リスクが高まります。例えば、DEX(分散型取引所)などを利用する際、ウォレットとDApp(分散型アプリケーション)の接続を承認します。すなわち、DAppに対して、ウォレット内の資産を移動させる権限を付与します。

悪意のあるDAppに権限を付与したままにすると、勝手にNFTなどを抜き取られる可能性があります。このため、ウォレットとDAppの接続をこまめに解除することが重要です。

イーサリアムであれば、ブロックチェーン上の情報検索ツール「Etherscan」などを使って、接続を解除(Revoke)できます。やや面倒ですが、ウォレットの安全を守るために必要な手続きです。ただし、接続を解除するには、取引手数料がかかってしまうので注意が必要です。

EtherscanのRevoke画面

画像出典:Etherscan公式Twitter(ツイッター)

ハードウェアウォレットを利用

ハードウェアウォレットとは、仮想通貨(暗号資産)をインターネットから切り離して保管できるウォレットです。USBタイプのハードウェアウォレットなら、パソコンと接続して簡単に起動できます。

ハードウェアウォレットはインターネットから隔離されているので、そこに保管した仮想通貨は、インターネットを通じてハッキングされることはありません。上で挙げた「保管用のウォレットアドレス作成」「ウォレットの接続解除」よりも、ハードウェアウォレットの利用は安全な保管手段です。

自衛意識を高めることが重要

大手NFTマーケットプレイスも、過去にフィッシング詐欺の被害に遭ったことがあり、セキュリティ機能を強化しています。NFTを取り巻くセキュリティ環境は改善しつつありますが、分散型のブロックチェーンサービスを利用する以上、まずは自衛する意識を高めることが重要です。

上で紹介したハッキング被害の回避方法に加え、疑わしいリンクをクリックしない、無闇にウォレットを接続しないことを意識するなど、基本的な仮想通貨(暗号資産)リテラシーを高めることも必要です。

NFTのハッキング被害は、今後も拡大していくと予想されます。NFT投資に興味がある人は、防衛策にも意識を向ける必要があるでしょう。


Date

作成日

2022.07.15

Update

最終更新

2023.03.16

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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