Select Language

米国証券取引委員会 ICOトークンを規制の対象に

米国証券取引委員会 ICOトークンを規制の対象に

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:23
米国証券取引委員会 ICOトークンを規制の対象に

update 2021.08.31 15:23

未登録証券を購入した投資家も証券取引法違反に問われる場合も

7月25日、米国証券取引委員会(The US Securities and Exchange Commission)【以下、SECと称す】は、イニシャル・コイン・オファリング(デジタル通貨やトークン発行による資金調達、ICO)における、トークンの販売について警告を発した。

SECは、ICOトークンの販売は、連邦証券法の要件を満たしていることから有価証券にあたると見なし、トークン販売者に対して、規定に準じて所定の登録を行う義務があることを主張した。加えて、登録免除に該当しない限り、これらの証券取引を提供する取引所も登録が必要となる他、未登録証券会社からの提供を受けた投資家も証券取引法違反に問われる可能性があることを明らかにした。また、ICOにおけるトークンの販売が証券取引に該当するのかどうかについては、表現や専門用語、技術等に関わらず、トークンの経済的状況や事実に基づいた判断に委ねられる。連邦証券法は、証券会社が従来型企業か、地方自治体か、また、これらの有価証券が米ドルや仮想通貨で購入されたものであるかどうかに関係なく適用される。

SECの発表を受けて、数多くの米国投資家たちが落胆の色をみせている。

SEC会長のJay Clayton氏とSEC財務部門責任者のWilliam Hinman氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。

SECは、現在、分散型台帳やその他の革新的技術の影響を調査しており、市場参加者が、こうした情報を共有することを奨励しています。我々は、市場や投資家保護を最優先とし、革新的且つ有益な資金調達手段の利用を促進することを目指しています。

Jay Clayton, SEC Chairman

投資家達は投資機会の背後にある本質的な事実を知り、情報に基づいた意思決定をする必要があります。本日の報告書で、分散帳簿やブロックチェーン技術を利用して提供される金融商品を販売する者は、証券法を遵守しなければならないということが確立され、情報共有されました。

William Hinman, Director of the Division of Corporation Finance

また、SEC共同施行責任者であるStephanie Avakian氏とSteven Peikin氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。

これらの仮想取引の背後にある革新的技術は、投資家と市場の完全性を保護するために設計された規制の枠組みから証券取引や取引プラットフォームを免除するものではない。

Stephanie Avakian, Co-Director of the SEC's Enforcement Division

技術の進化が企業の運営方法や資本調達に与える影響が大きいことからも、市場参加者は、常に連邦証券法に抵触するかどうかを意識する必要がある。

Steven Peikin, Co-Director of the SEC's Enforcement Division

SEOの声明は、ICO発行者や提供者、そして投資家への重要な警告ではあるものの、規制当局のこのような動きは、いまに始まったことではない。イスラエル規制当局は、ICOに関してパターナリズムの強化を要請しており、EU議員は現在この法的枠組みに取り組んでいるという。言うまでもなく、これらの動きがICOを代表するイーサリアムに大きな影響を及ぼすことは間違いないであろう。

release date 2017.07.26


Date

作成日

2017.07.26

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨KAITOの将来性は?AI活用のWeb3情報プラットフォームKaito AIの特徴や評判を解説

仮想通貨KAITOは、Web3の情報アクセスを変革する次世代プラットフォーム「Kaito AI」のネイティブトークンです。当記事では、仮想通貨KAITOの概要や将来性、Kaito AIが提供するYapsの仕組み、SNSでの評判などを解説します。
update2025.02.19 19:00

Bybitからbitbankに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについて解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からbitbank(ビットバンク)に仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.27 19:00

FXGTでの出金拒否報告が増加中、これまでとは違う危険な兆候とは?

FXGTの出金拒否の報告・原因のほか、ユーザーの流出状況などをまとめました。SNS上ではここ数ヶ月の間に出金拒否に関する投稿が増加しており、ユーザーの間では「自分も出金拒否されるのでは」「FXGTがつぶれるのでは」といった不安が広がっています。
update2025.02.14 19:30

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.12.24 19:30

【全て無料】MT4/MT5を日本時間にできるインディケータのおすすめが決定!

MT4/MT5に表示されている時間は、インディケータを使えば簡単に日本時間へ変えられます。MT4/MT5を日本時間表示にしておくと、各市場のトレンドを把握しやすくなったり、経済指標の発表時間に合わせた取引がしやすくなったりと、何かと便利です。
update2024.12.04 20:00

Bybitからビットフライヤーに送金してみた!送金手数料や反映時間は?

Myforex編集部では、実際にBybitからビットフライヤー(bitFlyer)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、送金手順のほか、送金手数料やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2025.02.19 19:30

VPSではMT4・EAは何個起動できる?複数稼働は可能なのか?

スペック別のEAの起動数の目安のほか、VPSの負担を軽くする方法を説明します。同時に起動するEAの数が多すぎると、MT4が動かなくなる可能性があるので注意が必要です。VPSを使っているならば、MT4やEAをいくつ起動できるかを把握しておくことが大切です。
update2025.01.23 19:00

仮想通貨SOSOの将来性は?AI活用の投資分析プラットフォームSoSoValueがトークン発行

仮想通貨SOSOは、中央集権型金融の効率性と分散型金融の透明性を組み合わせた投資分析プラットフォーム「SoSoValue」のガバナンストークンです。当記事では、仮想通貨SOSOの将来性やSNSでの評判、SoSoValueの特徴などを解説します。
update2025.01.24 19:30

Bybitからコインチェックに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについても解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からコインチェック(Coincheck)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.17 19:00

MacのMT4/MT5はダウンロードしても使えない?文字化けや起動しない時の対策方法や最終手段を紹介!

Mac版のMT4やMT5は不具合が良く発生するため、自分の使い方が悪いのか不安を感じている人もいるのではないでしょうか。本記事では、Mac版のMT4・MT5のトラブルや解決方法を解説します。
update2024.12.04 20:30
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル