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Galaxy DAOがホワイトペーパーv2を公開|v1との違いを解説

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update 2024.02.11 12:35
Galaxy DAOがホワイトペーパーv2を公開|v1との違いを解説

update 2024.02.11 12:35

Galaxy DAO(ギャラクシーダオ)は2023年10月31日、バージョン2となるホワイトペーパーを公開しました。

バージョン1のホワイトペーパーからあまり変わり映えせず、SNS上では批判の対象となっています。しかし、トレードプラネットが2024年第1四半期にリリース予定など、前回のホワイトペーパーには記載がなかった情報もあります。

本記事では、バージョン1のホワイトペーパーとの違いを中心として解説します。

Galaxy DAOがホワイトペーパーv2を公開

2023年10月31日、Galaxy DAO(ギャラクシーダオ)は、公式Discord(ディスコード)アカウントを通じ、新しいホワイトペーパーである「ホワイトペーパーv2」を公開しました。

point ホワイトペーパーとは

ホワイトペーパーとは開発チームが公開する文書であり、プロジェクトの全体像や将来像を示しています。ユーザーはホワイトペーパーを読み込んで、プロジェクトの成功可能性やリスク等を確認します。

Galaxy DAOは2023年8月15日に、バージョン1のホワイトペーパーを公開しました。その後、新しいバージョンのホワイトペーパーを2023年10月に公開すると宣言していました。ホワイトペーパーv2は、上記のような経緯でリリースされました。

ホワイトペーパーv1に関しては、以下の記事に記載しています。

「完全版のホワイトペーパー」ではない?

Galaxy DAOはGEMFOREX(ゲムフォレックス)ユーザーに対し、債権を表すトークン「GBOND」を配っており、GBONDの詳細な使い道等は「完全版のホワイトペーパー(full whitepaper)」で明かす予定としていました。

そのため、10月に発表されるホワイトペーパーが完全版だろうと予想したユーザーもいたでしょう。そして、そのホワイトペーパーを読んだ上で、GBONDをロックしたままにするのか、あるいはアンロックするかを決めるつもりの人もいたと考えられます。

しかし、今回発表されたホワイトペーパーが完全版であるかどうかは、Discordの中でもホワイトペーパーの中でも説明されておらず、不明である模様です。

今回のホワイトペーパーのロードマップを見る限り、完全版のホワイトペーパーのリリースは予定されていません。またホワイトペーパーv2では、「完全版で詳細を明かす予定」といった記載は見あたりません。これらの点から、完全版がまた別途リリースされない可能性もあるでしょう。

そのほかDiscordでは、以下のように更新予定があることが示されています。

In order to achieve the best results, we plan to continue making improvements to the Whitepaper periodically in the future.

Discord(Galaxy DAO) - より引用

以上のことから、ホワイトペーパーv2の内容が更新されていき、どこかのタイミングで「完全版」となる可能性があります。

ホワイトペーパーv2とv1の違い

ホワイトペーパーv2には、ホワイトペーパーv1と重複するような内容が多いものの、新しく盛り込まれたと思われる点もあります。ここではホワイトペーパーv1には記載がなかった点を主に紹介します。

トレードプラネットについて

トレードプラネットはGalaxy DAO(ギャラクシーダオ)が最初にリリースするサービスであり、中央集権型の取引所です。

このトレードプラネットの取り扱い銘柄について、v1のホワイトペーパーの「Trade Planets」では、まずはFXのデリバティブ商品の取引サービスを提供し、その後に仮想通貨(暗号資産)の取引等が可能になるとされていました。

一方でv2のホワイトペーパーの「7. Trade Planets」では、まずは仮想通貨が取引できるようになり、第2段階ではFX取引の機能が追加されると説明されています。

そのほかv2のホワイトペーパーでは、トレードプラネットが2024年の第1四半期にリリース予定だということが明かされました。

利益分配について

Galaxy DAOは、DAOの収益を分配する仕組みを導入する予定としていました。利益分配はトークンを通じて行われるとされていたものの、どのトークンを通じて行うかは不明でした。v1のホワイトペーパーの「Abstract」には、GBONDにより利益分配に参加できる予定といった旨の記載がありましたが、全体的に不明確でした。

v2のホワイトペーパーでは、その分配がトレードプラネット内でPNTを保有している人に対して、PNTを付与することで行われる予定であることが明記されました。またGBONDの活用によっても、利益分配に参加できるとも記載されています。

point 仮想通貨PTNとは

PTNは、トレードプラネットのユーティリティトークンです。GBONDトークンとは違い、Galaxy DAOのサービス外で自由に取引できるようになる予定です。エコシステムの様々な場面で利用可能になると想定されています。

ガバナンストークンについて

ホワイトペーパーv1の「Galaxy DAO」では、DAOでの投票への参加等に用いられるガバナンストークンが、パブリックブロックチェーン上でリリースされる予定だと記載されていました。ただし詳細の説明はなく、トークノミクスや詳細は「完全版のホワイトペーパー」で発表予定となっていました。

point パブリックブロックチェーンとは

パブリックブロックチェーンとは、参加者が限定されておらず、誰でも参加することができるブロックチェーンのことです。イーサリアムやポリゴンはその代表例です。

ホワイトペーパーv2では、トークノミクスは明かされていないものの、ガバナンストークンのリリース予定は2024年の第4四半期以降だと公表されています。Galaxy DAOの参加者やトレードプラネット利用者には、より早い段階でガバナンストークンの情報が公開される予定とも記載されています。

DDTについて

DDTとは、GBONDをアンロックすることなく保有しておくと毎月付与されるトークンです。1DDTが1USDの価値を持つことが保証されると説明されておりました。

ホワイトペーパーv2では上記に加え、後日ステーブルコインやその他のトークン、仮想通貨とDDTを交換できるようになる予定と説明されています。

stGBONDについて

stGBONDは、GBONDのロック解除後に「ステーキング」機能を使うと得られるトークンです。このstGBONDについて、ホワイトペーパーv2では、市場レートよりも有利なレートでPNTに交換できるようにするという予定が盛り込まれました。

追加された内容がある一方で、ホワイトペーパーv2では、stGBONDに関する記載が全体的に少なくなっています。v1では「stGBOND Tokenomics and Utilities」というページに、v2よりも詳しく書かれておりました。v2でも「stGBOND Token & Tokenomics」というページが設けられておりますが、記載内容は少なくなっています。

より詳しく見てみると、以下の内容は、v1ではstGBONDの使い道の例として書かれていましたが、v2ではstGBONDの使い道としては書かれていません。

  • トークン抽選会への参加
  • ローンチパッドへのアクセス

ただし上記の点は、GBONDを活用することで得られる特典として、v2にも記載されています。

ローンチパッドについて

ローンチパッドを提供予定であることは、ホワイトペーパーv1でも記載されていました。ホワイトペーパーv2ではこれに加え、リリース予定が2024年第4四半期以降であることが明記されました。

point ローンチパッドとは

一般的にローンチパッドとは、仮想通貨関連プロジェクトが資金調達を行うための仕組みです。ローンチパッドに参加したユーザーは、資金を提供するのと引き換えに、上場前の仮想通貨を購入できます。

Galaxy DAOのローンチパッドでは、PTNを預け入れると該当する企業に投資できるようになる予定です。またGalaxy DAOは、投資先企業の支援も行う予定としています。

ローンチパッドへの参加に関する記載は、ホワイトペーパーv1とv2で異なっています。

ホワイトペーパーv1の「Galaxy DAO Launchpad: First Rights for former Gemforex Traders to Startup Investment Opportunities」では、PNTまたはstGBONDによってローンチパッドに参加できるとされています。

一方でv2の「12. Launchpad」では、PNTおよびガバナンストークンを介して、ローンチパッドの投資が行われると説明されています。

上記だけを見ると、stGBONDの代わりにガバナンストークンが採用されることになったと考えることができます。しかしv2の「6. Gemtrade LLC Acquisition」では、GBONDの活用により得られる特典の1つとして、ローンチパッドでの投資機会が挙げられています。

ロードマップについて

ホワイトペーパーv2では、ロードマップが提示されています。新しい情報もあるものの内容は薄く、期待が持てるような内容ではないでしょう。

2023年第3四半期

  • GEMFOREX(ゲムフォレックス)の買収
  • ホワイトペーパーv1のリリース
  • マイページとGBONDの割当ページのリリース

2023年第4四半期

  • GBONDのステーキングとレンディングプールのリリース
  • ホワイトペーパーv2のリリース

2024年第1四半期

  • トレードプラネット(初期段階)のリリース

2024年第4四半期以降

  • ローンチパッドのリリース
  • ガバナンストークンのリリース
  • コミュニティによる運営参加フェーズへの移行

GEMFOREXユーザーへの返金に関する情報は?

ホワイトペーパーv2では、GEMFOREX(ゲムフォレックス)ユーザーへの返金については、新しく記載された情報はないと考えられます。

Galaxy DAO(ギャラクシーダオ)は、GEMFOREXの運営元である「GemTrade LLC」を買収し、GEMFOREXの債務も引き継いだと説明しています。Galaxy DAOはまた、債権を表しているGBONDトークンを発行して、ユーザーが恩恵を受けられるようにしたとも説明しています。

Galaxy DAOは、GBONDにさらなる使い道を追加したいとしています。しかし、GBONDの発行やユーティリティの付与によって、GEMFOREXユーザーへの対応は概ね終わっているとのスタンスであると考えることもできます。

SNS上での反応

Galaxy DAO(ギャラクシーダオ)がホワイトペーパーv2を公開してから、SNS上でGEMFOREX(ゲムフォレックス)ユーザーによる批判が強まっています。

Twitter(ツイッター)では、出金に関する記載がなかったことや、大したアップデートがなかったことに落胆するツイートが投稿されています。Discord(ディスコード)では、GBONDをアンロックすべきなのかを戸惑うユーザーが見られます。また、stGBONDとUSDCのレートが悪化していることに対する不満の声なども挙がっています。

ただし、初期のホワイトペーパーリリースなどと比べると反応は限定的です。すでに見切りをつけているユーザーや、「ホワイトペーパーv2の内容は予想通りだ」というユーザーが増えたのだと考えられます。

今後はどうなる?

ホワイトペーパーv2を見る限りでは、Galaxy DAO(ギャラクシーダオ)はGBONDを中心とした補償プランを継続する方針です。

具体的には、GBONDやDDT、トレードプラネットやローンチパッドなどを組み合わせて補償を行います。トレードプラネットやローンチパッドが成功すれば、PNT価格が上昇して十分な補償ができる可能性があり、Galaxy DAOはそれを狙っているのかもしれません。

しかしGalaxy DAOは、少なくともGEMFOREX(ゲムフォレックス)ユーザーからは信用を失っており、トレードプラネットなどでの成功が難しい可能性があります。そうなると、補償の話自体が時間経過と共に有耶無耶になる恐れがあります。

他方、コミュニティでは、被害者たちがLINEのオープンチャットを立ち上げ、弁護士などを交えて法的なアプローチを検討する動きが続いています。その進展によっては返金の可能性も出てくるかもしれません。

期待薄な状況

ホワイトペーパーv2の公開による大きな進展はありませんでした。

数少ないプラス要因としては、トレードプラネットやローンチパッドのリリース時期が明らかになったことが挙げられますが、それもどのような結果になるかわかりません。GEMFOREX(ゲムフォレックス)ユーザーにとっては期待薄な状況でしょう。

それでも、Galaxy DAO(ギャラクシーダオ)を取り巻く状況の一部が変わる可能性もあります。Galaxy DAOの動向をウォッチしていくことで、何らかの恩恵を受けられるかもしれません。


Date

作成日

2023.11.06

Update

最終更新

2024.02.11

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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