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XMの指標前後のスプレッド拡大が極めて深刻、KIWAMI極口座でも20pips超

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update 2024.09.07 03:30
XMの指標前後のスプレッド拡大が極めて深刻、KIWAMI極口座でも20pips超

update 2024.09.07 03:30

2024年7月に当サイトで測定を実施したところ、XMTrading(エックスエムトレーディング)のスプレッドが経済指標の発表前後に著しく拡大し、ピーク時には20pipsを超えていたことが確認されました。

このことから、多くのXMTradingユーザーが想定外の損失を被っていると推測できます。指標発表を狙うトレーダーはもちろんのこと、指標発表を狙っていないトレーダーも「予約注文が約定しない」「EAが取引を停止していた」という形で影響を受けている可能性があります。

KIWAMI極口座のユーザーにとっても他人事ではありません。20pipsを超える顕著なスプレッド拡大は、低スプレッド口座として知られるKIWAMI極口座でも確認されています。

指標前後に異様に広がるXMのスプレッド

Myforex編集部では、2024年7月にドル円のスプレッド調査を実施しました。その結果、XMTrading(エックスエムトレーディング)のスプレッドが、経済指標の発表前後に急激に広がっていたことが分かりました。

指標発表の前後60秒間のスプレッド推移は次の通りです。

ISM非製造業景況指数(7月3日)

ISM非製造業景況指数の前後60秒間のXMTradingのスプレッド推移

米雇用統計(7月5日)

米雇用統計の前後60秒間のXMTradingのスプレッド推移

経済指標の発表前後は他の海外FX業者でもスプレッド拡大が見られましたが、XMTradingのスプレッドの拡大具合は特に激しく、他社と比較して劣った結果となりました。

どれだけ不利な取引環境となっていたのか、ここからはKIWAMI極口座を他社のハイスペック口座と比較しながら見ていきます。

ISM非製造業景況指数

以下のグラフは、ISM非製造業景況指数の発表前後60秒間のスプレッド推移を示したものです。

ISM非製造業景況指数発表60秒前後の4社の推移

上記グラフの4つのラインは、拡大が激しいものと穏やかなものに分けることができます。この区分は、以下のグラフではより分かりやすいのではないでしょうか。

ISM非製造業景況指数発表15秒前後の4社の推移

XMTradingとFXGT(エフエックスジーティー)の口座では、スプレッドの広さと不安定さが目立ちます。この2社の口座では、指標発表の10秒ほど前から特に目立った拡大が見られ、スプレッドが10pipsを超えるシーンが複数回見られます。

一方、XS.com(エックスエス)とExness(エクスネス)の口座ではスプレッドが比較的安定しています。

米雇用統計

続いては、雇用統計の発表前後60秒間のスプレッド推移を確認していきます。先ほどの結果の比にならないほど、XMTradingの条件の悪さが目立つ結果となりました。

米雇用統計発表60秒の4社の推移

KIWAMI極口座のスプレッドは、指標発表の30秒ほど前から顕著な広がりを見せました。早い段階で10pipsを超え、驚くことにピーク時には20pipsをも超えています。

特に指標発表前30秒間はほとんどのシーンでスプレッドが10pipsを超えており、合理的な取引をすることがどう考えても不可能だといえる水準でした。

あなたも被害者!?スプレッド拡大の数々の弊害

スプレッドの急激な拡大は、短期トレーダーや指標狙いのトレーダーにとって特に注意すべき現象ですが、予約注文やEAやを利用するそのほかのトレーダーにも悪影響を与えます。

どのような悪影響があるかについて紹介していきます。

指標狙いのエントリーは即刻損切りに

スプレッドが急拡大しやすい業者で指標狙いのトレードをすると、損切りに遭いやすくなります。

損切りに遭いやすいことの悪影響を考えるために、以下のような取引ケースを想定してみましょう。10pips地点にストップロスを設定して、指標発表時にショートエントリーをするという取引です。

スプレッド拡大が小さい業者の場合

上記画像のような値動きがある場合は、スプレッドの拡大が小さい業者を使っていれば、無事に利益確定できる可能性があります。

しかし、XMTrading(エックスエムトレーディング)で見られたように、スプレッドが20pipsに到達する状況ではそうはいきません。以下の画像にあるように、先に損切りにかかってしまいます。

XMスプレッド拡大の影響

本来得られるはずの利益が得られないどころか、損失になっています。他ブローカーでは利確で終われた取引が損切りになる可能性があるのです。

損切りされなかったとしても不利

損切りされなかったとしても、トレードが不利になる点に変わりはありません。スプレッドが広いこと、急拡大することにより、短期トレーダーは次のような影響を受ける可能性があります。

  • エントリーレートが不利になる
  • 決済レートが不利になる
  • スプレッド急拡大により、大きなマイナススリッページが生じる
  • スプレッドがTP/SLの幅を超えているため、エントリーが実行されない

「様子見する」という選択肢も取れますが、経済指標発表前後の値動きを狙うトレーダーにとって、様子見は機会損失になってしまいます。

指標狙いでなくとも多数の影響を受ける

スプレッドの拡大は、指標狙いのトレーダー以外にも影響を与えます。

例として、押し目買いポイントで指値注文を入れていたとします。この状況で指値で約定できるほどの下落があった場合、取引環境が優れた業者ではエントリーが可能でも、XMTradingではエントリーができずチャンスを逃す恐れがあります。

指標狙い以外のスプレッド拡大による悪影響

決済指値を入れている場合も同様です。利益確定できるほどの十分な値動きがあっても、スプレッドの急拡大により利確できず、結果的に先に損切りせざるを得ない状況になるリスクがあるのです。

また、スプレッドフィルターが設定されているEAを使用している場合は、スプレッドが一定以上ならエントリーが実行されず機会損失につながりますし、スプレッドフィルターが設定されていないEAを使っている場合、不利な価格で取引が行われる恐れがあります。

気づくことができれば対策可能だが...

XMTrading(エックスエムトレーディング)のスプレッドの拡大は、指標狙いのトレーダーに限らず、多くのトレーダーが認識し対策すべき問題です。しかし、スプレッドの急拡大を認識できず、「実は損失を被っていた...」という人も少なくはないでしょう。

なぜなら、この急拡大が一瞬の出来事だからです。指標発表の直前・直後を逃すと確認できませんし、平均スプレッドを見ていても気づけません。

また、XMTradingは経済指標発表時にも取引制限がないことを公言し、さらに豪華なボーナスを提供しています。この環境は一部のトレーダーにとって非常に魅力的で、特に初心者のトレーダーの場合はメリットに目を奪われ、本質的なデメリットに気づきにくいでしょう。手持ちのボーナスを使い果たしてからも「あと何度か試せば大きく稼げる」と入金し、期待値が非常に低い取引のために盲目的に自己資金を使ってしまうかもしれません。

さらには、当初「0.6pips」とされていたKIWAMI極口座におけるドル円の最低スプレッドが、現時点では「0.9pips」となっているように、ブローカーがころころ数値を変える可能性もあります。

FXでは検証を避けては通れない

XMTradingで見られた急激なスプレッド拡大に気づき、それによる損失を最小限に留める現実的な方法は、実際のデータを日々検証することではないでしょうか。事前に気づくことは難しくても、トレードの状況と結果を確認していれば、「どこかおかしい」と早い段階で異変に気づくことができたはずです。

Myforexでは「リアルタイム スプレッド比較」や、オリジナルインディケータ「スリッページ記録ツール」など、よりスムーズな検証を可能にする独自ツールを提供しており、これらを活用いただくこともできます。

参照:リアルタイム スプレッド比較
各種インディケータ

本記事でもデータの検証を通じて、XMTradingの実態に近づくことができました。最後に、ここまで見てきた事実を踏まえ、XMTradingについて総括してみましょう。

認識すべきXMTradingの実態

XMTrading(エックスエムトレーディング)は老舗業者で、日本国内で高い評判を得ています。初めて選んだ海外FX業者がXMTradingで、ボーナスを使い切った後もそのまま利用し続けているという方も少なくないでしょう。しかし、相場が急変動する際にパフォーマンスが著しく低下し、ユーザーにとって不利な状態になる業者は、果たして安心できる業者といえるでしょうか。

特に、経済指標発表時にトレードをする場合や、経済指標発表時に予約注文が出された状態になる場合は、いま一度XMTradingの取引環境を確認し、使い続けるかどうかを検討したほうがよいでしょう。予想外の損切りや注文の不成立などで損をしている可能性があります。


Date

作成日

2024.08.07

Update

最終更新

2024.09.07

Myforex編集スタッフーFX担当ー

短期が中心のトレーダーや中長期が中心のトレーダー、元プロップトレーダー、インジケーターやEAの自作を行うエンジニアなどが在籍。資金を溶かした失敗や専業トレーダーに転身した経験など、実体験も踏まえてコンテンツを制作している。

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